- 運営しているクリエイター
2022年3月の記事一覧
後藤直義、フィル・ウィックハム『ベンチャー・キャピタリスト 世界を動かす最強の「キングメーカー」たち』NewsPicks
ベンチャー・キャピタリストという言葉は聞くものの、そんな人たちとは縁遠いことから、その実態はよく知らない。ベンチャー企業へ投資しており人たちで間違いはないとは思う。本当にどんな人たちか実際に世界のベンチャー・キャピタリストなのか、会って確かめて著したのが本書である。
星の数ほどあるスタートアップから、ゲームチェンジャーとなりうる特別な会社を見つけてくる。そして世界を上書きするための資本を注いで、
貞包英之『サブカルチャーを消費する 20世紀日本における漫画・アニメの歴史社会学』玉川大学出版部
本書は、「年少者向けのサブカルチャーとしての漫画やアニメを対象として、20世紀日本で人びとが経験した『消費社会』の限界と可能性をあきらかにすること」が目的とされる。漫画やアニメが、かつては年少者に偏って消費されていた。
著者は、漫画やアニメが、「消費社会」の片隅に追いやられた年少者たちをおもなターゲットとし、年少者が現在の社会を超える夢や妄想を育ませたメディアとなったことに注目し、日本の「消費社
坂井修一『サイバー社会の悪を考える 現代社会の罠とセキュリティ』東京大学出版会
2010年秋のイラン核施設のサイバー攻撃は、コンピュータウイルスが大国の運命を左右するというパンドラの箱が開けてしまったと著者は言う。本書は、東京大学で情報工学の教鞭を執る傍ら、科学技術振興機構の戦略的創造研究推進事業で「Society5.0を支える革新的コンピューテイング技術」の総括をしている。
2007年のロシアによるエストニア政府・金融機関への攻撃、2009年の北朝鮮から韓国への攻撃、中国
山口真由『「ふつうの家族」にさようなら』KADOKAWA
著者は、37歳、未婚、子なし、同居人は妹、凍結された卵子15個、おそらく「ふつうの家族」を営んでいないと言う。「ふつうの家族」という聖なる呪いに長いこと苦しめられてきた著者が、「ふつうの家族」なる価値に寄りかかった安易な自分にさようならをし、代わりに「ふつうの家族」とは何か、そもそも家族とは何かという問いに向き合っきた過程を著わした著作である。
2016年、著者はハーバード・ロー・スクールに留学
庵野拓将『科学的に正しいダイエット 最高の教科書』KADOKAWA
本書の「はじめに」第1行目に「最初に断っておくと、この本には「簡単にダイエットをする方法」は書いてありません。」と、書かれている。理学療法士によるエビデンスに基づく肥満のメカニズムを解明した本である。
ヒトは太るようにデザインされている。旧石器時代の食料事情から美味しいと感じる者が生き残った。「火」により食事の摂取量が増え、甘いもの(特に糖類「フルクトース」)で太り、脂質で食欲が増えて太る。