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セントビンセント日記

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カリブ海はセントビンセントでの日々のブログ。青年海外協力隊(JICA海外協力隊)2019‐2021 として駆け抜けた2年間で見聞きして考えたことをつらつらと。南国の風を添えて。 … もっと読む
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2019年6月の記事一覧

もらったホットソースは食えたもんじゃないけど、こういうのは嫌いじゃない

もらったホットソースは食えたもんじゃないけど、こういうのは嫌いじゃない

— Yuki、そういえば、ずっと聞きたかったんだがね、辛いものは苦手じゃないかい?ワシらカリブの人間はね、何にでもホットソースをかけるんだよ。とびきり辛いのをね。ワシはそういうソースも作っていてね。嫌いじゃなければ、試してみないかい?

マルコム(大家)が珍しく慎重に、ぼくに気を使った口ぶりでそんなことを尋ねた。

ホットソース…。いわゆるトウガラシのソースだ。ベリーズではたしかマンゴーにだってか

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視覚障害者のイメージを変える作戦をコツコツやってる

視覚障害者のイメージを変える作戦をコツコツやってる

視覚障害者の方たちの日々のモップ製作の様子の動画をInstagramにアップした。

それがこれ。(よかったら、フォロー、拡散してください。励みになります)

約50秒にまとめた。

内容を少し解説すると、4人の全盲の方々が分業でモップを製作してる。

この流れ作業でだいたい1日200個くらい作る。シールもパッキングも自分たちでやるし、準備と片付けも彼ら自身でやる。(最後の掃除は掃除婦さんがやるけ

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きたきたきたー!カーニバルは強盗多発時期!

きたきたきたー!カーニバルは強盗多発時期!

今日どうしよう、スーパーに寄って行こうか、まっすぐ帰ろうかと呑気に考えていた仕事終わり、何気なく届いていたメールをチェックをすると、セントルシアの治安情報のメールが入っていた。

セントルシアはセントビンセントより発展してるんだけど、だからなのか町の匿名性が上がるからか治安はそれほど良くない。特に夜。

メールでは最後、カーニバルの時期はそういうのを狙ったよそ者がたくさん来るから、気を付けてくださ

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頼むから俺にそのマネジメントはやめてくれ…

頼むから俺にそのマネジメントはやめてくれ…

前回、カウンターパートの秘書のニーシャと抜群に相性が悪いということを書いた。

誤解がないように何度も書いておくけれど、ニーシャは人間的は良い人。この国には珍しく責任感もあるし自信溢れる人。実績もあるんだと思う。そこはぼくはリスペクトを持ってる。決して嫌いではない。

ただ、仕事の進め方のタイプが違うから仕事に関しては抜群に相性が悪い。はげそう。

コミュニケーション不足というもあるけれど、彼女の

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誰かポッドキャストいっしょにやらない?

日本ではほとんど聴いたことなかったんだけれど、こっちにきてからよく聴くようになった。いや、かけるようになった。

きっかけは、音楽かけるのに飽きたというのが大きいと思う。なんだかんだで同じような曲しかかけていなかったから。

それで、こっちの人も(というか視覚障害者協会の人たちが)ラジオをよく聴いてるというのもあって、ぼくも試してみようと思って聴いてみたらおもしろいなと思った。

ぼくがよく聴くお

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そして俺はタピオカミルクティーをカリブで売ることにした

そして俺はタピオカミルクティーをカリブで売ることにした

いろいろ効率的に1発でどーん!!みたいことをやらないといけない先入観があるなーと気づいた。

なにかイベントなりキャンペーンんを行うにしても、視覚障害者の人たちでもできること、だからこそできること、彼らだけになっても継続的にできること、PR効果の高いもの…とどんどん制約条件を増やしているなと気づいた。

例えば、ぼくはセントビンセントは人口10万人程度の小さい島国なわけで、視覚障害者の存在を知らな

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途上国でフィッツジェラルドを読んでも全然響かねぇ

途上国でフィッツジェラルドを読んでも全然響かねぇ

ずっと読まず嫌いにしていたフィッツジェラルドのグレート・ギャツビーを駒ヶ根にいたときに読んだ。

とても良かった。

地方出身の主人公が同じく地方出身の成金の富豪ギャツビーとの交流と、彼の人生を描いたものだけれど、言いようのない孤独がそこにあってとても心に沁み入った。

駒ヶ根で訓練を受ける直前まで、ぼくは東京で会社員をしていて、作品の中で描かれていた雰囲気や感情はぼくも痛いほど東京で感じていたも

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東京2020盛り上がってきたー!!...か?

東京2020盛り上がってきたー!!...か?

先日、オリンピックのチケットの抽選結果がでたようで、FacebookやTwitterで悲喜交々を無表情で眺めていたんだけど、ここセントビンセントでも来年のオリンピックに向けて盛り上がりを見せている…のかな?

よくはわからないけれど、「土曜日にOlympic Day Runをやるんだけど来ないか?Tシャツあげるよ」とウィリアムに誘われた。

そんなシリアスなやつじゃなくて、ジョギング程度の人もいる

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あなたの毎日の話のネタはどこから?私は目から

noteのPVが月1万を超えて、ようやく一人前というか悪くない規模になってきて、先週の隊員総会でも個人的な活動として紹介して、今もっとも読まれている協力隊ブログ(自称)だ、あんなに毎回繊細な文章でフラットに書いてるのにおもしろいブログはなかなかないだとか、謎にハードルを上げるボケをかましました。

発信することに興味ある人たちから「どうやって更新してるんですか」と聞かれたり、ちょくちょくそういうメ

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え、ぼくバスケのプロポーザルの添削もやってるんだけど…これ厳しいなぁ

え、ぼくバスケのプロポーザルの添削もやってるんだけど…これ厳しいなぁ

セントビンセントの朝は早い。

多くの仕事場の始業時間は朝8時から。

スーパーだってその時間から開いている。

朝6時半、WhatsAppにメッセージが届いた。

バスケ教室のプロジェクトをやっているウィリアムだ。

あいかわらず、ぼくは律儀にバスケ教室に顔をだしていて、プロジェクト自体も順調でジョージタウンから始まり、グレッグズでの教室も子供たちもコーチも数が集まって、地元のコーチに教室の運営

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直接的と間接的なアプローチとリーダーシップ

直接的と間接的なアプローチとリーダーシップ

オリンピック協会の秘書のニーシャとぼくはリーダーシップの取り方が根本的に違う。

以前も少し触れたけれど、ニーシャはかなり優秀な部類の人だ。気性が激しいけれど、基本的には良い人。生徒会長タイプ。ぼくはちょっと苦手だけれど嫌いではない。

ニーシャはセントビンセントの電力会社の元取締役だとかで色々プロジェクトをマネジメントする経験もあるんだと思う。現に今もオリンピック協会でこの国の人にしては珍しく猛

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現地に寄り添った支援とベトナムの奇跡

現地に寄り添った支援とベトナムの奇跡

隊員総会のとき、所長が「”技術移転”という言葉に囚われるな」と言った。

明治維新の折、外国から技術者を多数雇ったけれど、当時の人は言われたままのことを実行、実装しなかったのだそうだ。自分たちが使いやすいようにローカライズしたらしい。所長は、それがアジアで最初に近代化できた要因の1つだと考えているようだ。

日本はそういう海外からの援助を受けて発展してきた歴史があるから、国際協力や援助の分野で欧米

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3.5%の熱狂的な支持者を獲得すれば世の中を変えることができる!

3.5%の熱狂的な支持者を獲得すれば世の中を変えることができる!

香港の抗議デモが話題のときに、タイムリーな記事を読んだ。

いかにマイノリティが世の中を変えるのか、というBBCの記事。詳しくは記事を読んでいただくとして、簡単に内容をかいつまむと…

・3.5%の人たちが積極的に参加することで政治運動は成功する確率が高まる。
・暴力を伴わない平和的な運動は53%、暴力的な運動は26%が成功する
・暴力的な運動は参加者の体力を求めるから、体力ある若い人しか参加でき

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やばい、一週間がめちゃくちゃ早く過ぎてしまう病にかかっている

やばい、一週間がめちゃくちゃ早く過ぎてしまう病にかかっている

青年海外協力隊の1年目は時間の進みが遅いと言われている。協力隊経験者の調整員もそう言っていたのだからそうなんだろうと思う。

けど、ぼくに限って言うと、めちゃくちゃ早い気がしている。東京にいたときと変わらない程度か下手すればもっとだ。

なんだかんだでやることが山積みで、なんだかんだで慣れない環境に疲れているんだと思う。

個人的にやりたいことが一切できていない。

本も満足に読めていないし、友達

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