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自分の好きなものにたくさん触れたくて、ここに辿り着きました。 (こんなものが好きです→…

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自分の好きなものにたくさん触れたくて、ここに辿り着きました。 (こんなものが好きです→映画、写真、絵画、音楽、旅、海、空、太陽、雨、想い出)

マガジン

  • 右上で入れて左上で出す感性

    とるに足らない“ぼく”の感じ方の話です。ちょっと覗いてやるかなと思ってくださったなら笑

  • 渡せなかった手紙

    渡したくて渡せなかった想いを綴って投函してみました。いつか届くといいな。もう届かなくてもいいかな。でもやっぱり届けたいな。

  • もしよかったら ひと口どうですか?

    ぼくが出会った心に残る味をまとめてみました。お店の情報とかはないんですが、よければひとくちどうぞ。

  • 君のこと ぼくのこと

    “君”に片想いする“ぼく”の物語

記事一覧

ポローニアスの娘

まだ誰にも踏まれていない1日を 彼女は無機質に歩く けれども白線の上をゆくとき 見えない顔の下側が 朝鳥の歌声のように 愛くるしく揺れているように思えた ちらと揺れ…

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1年前
14

秋だった

暑い日を想い 喫茶店の窓辺から めぐりゆく田舎町のロータリーに視線を流す グルグルとあんなに うなだれていたのに 過ぎてみると 少し美しいものだったように思える 不思…

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1年前
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夜間飛行

キラキラと揺れる ガムランボールの音色 君の肩に降ってきた アラザンみたいな星屑ぼくはそれすらもどかしくて 出来るだけ傘を傾けた 君がどこかに だれかに 連れ去られ…

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1年前
13

白い花火

さようなら と言って 何かを手離したなら こんにちは と言いながら 何かをたぐり寄せたい 白く焼かれるルーズリーフと 焦げたようなバスのタイヤのにおい ナツは始まり…

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1年前
16

やうやう白くなりゆく

ただただ青い空に 白けた月が貼り付いていた それがぼくをチラと見たような気がして それだけで居心地が悪くなって 不機嫌な月曜日をやり過ごす術を すっかり忘れてし…

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2年前
24

朝日

寒くて目が覚めた朝 初めて触れたトゲのように 知らない痛みが ぼくを刺す 小さく震えて トクトク揺れる 朝焼けを写した なんでだろう 部屋の片隅でひとり 朝日に…

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2年前
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バス

乗り物酔いする ぼく 君がいなかったら バスなんて好きにならなかったな バスの窓から吹き込む風を 心地いいだなんて思わなかったろうな 『ふたり分』って言って乗り…

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2年前
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通り雨

「雨ってこんな匂いだったかしら」 ビニールに弾き返されてパチパチと弾ける雨粒の音を聞きながら、君の右耳に揺れる耳飾りを見た。 「どんな匂い?」とぼくが訊く 「金…

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2年前
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カンザスゴールド

涼風の夜 川面にたたずむ月をみていた キラキラと それはキレイだ 衛星がくだけたカケラは ちいさな金色の結晶になって きっと この星に降り注いだ 美しい水に吸い…

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2年前
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Vanilla

もう少しだけと 唇のなかでつぶやく 動けないのは 見つめられてるからじゃない 暖かさを超えて 熱せられる水分 襟足をつたう 甘い視線 長く伸びる太陽を 白く染め…

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2年前
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あまいアマイ

ポストを開けたら ひらりと葉書が舞い落ちた 遠くにいる ぼくのともだちからの絵はがきで 美味しそうなあんみつの絵が書いてある ともだちの想い出話を読んでいたら …

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2年前
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水の器

放置されたコーラの様な ぼくに 今更ながら君は言う “ここって穴場なんですよ”って 柔らかい表情に ゆっくり浮かぶ仕草で まだ見ぬ季節の情景も添えて よく見えな…

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2年前
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手をあげて

さようならと言ってみる 声に出して言ってみる 心をそっと解いてみる ぼくらはふっと眼を閉じて 空が何故に青いのか 海は何故に誘うのか 笑わなくなったその光は ど…

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2年前
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Mum

あなたが 今 やさしさだけで出来た風に 抱きとめられ またたく星のような 柔らかな光で満たされて あたたかくて 心地良い ベールのような雲に救いあげられたなら あ…

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3年前
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なみだの痕

季節がらの くしゃみが止まらず 右側の風は まだ旋毛をなでている 外苑前のサクラ通りを ひとり 知らないふりでやり過ごして 慌てる前に 無表情をつくる わかりた…

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3年前
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さくら吹雪

ぼくの知らない 君の友達のこと ぼくの知らない 恋人のこと ぼくの知らない 誰かとの未来 楽しそうに話すんだね サクラみたいだ そっと 心に傷を残す その美しい…

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3年前
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ポローニアスの娘

ポローニアスの娘

まだ誰にも踏まれていない1日を
彼女は無機質に歩く

けれども白線の上をゆくとき
見えない顔の下側が
朝鳥の歌声のように
愛くるしく揺れているように思えた

ちらと揺れる長いまつ毛の先に
光のかけらが射し込んで
目の下の薄く白い肌を照らす

白線は一層白んで
いよいよ谷底に落とさんとするけれど
そんなのどうだっていい事のように
彼女の脚は嬉しげに
転がるのをやめない

彼女の愁いが何なのか
きっと

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秋だった

秋だった

暑い日を想い
喫茶店の窓辺から
めぐりゆく田舎町のロータリーに視線を流す
グルグルとあんなに うなだれていたのに
過ぎてみると
少し美しいものだったように思える 不思議

香ばしいと呼ぶにはまだ早い
甘さの強い空気が
まったりと頬をすべって
爆裂が起きている煉瓦造りの建物の隅で
野良猫が退屈そうに人を眺めている

これでいいのかな

という日常に回答はないけれど、
パリパリとした冬へのあこがれを

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夜間飛行

夜間飛行

キラキラと揺れる
ガムランボールの音色
君の肩に降ってきた アラザンみたいな星屑ぼくはそれすらもどかしくて

出来るだけ傘を傾けた
君がどこかに だれかに
連れ去られてしまう気がして

飛べるね
こんな香りが迫る夜は
ポプラグリーンに向かって走って
かかとを蹴りあげるんだ
冷たくなった風に溶けるように
舞い上がる澄んだ濃紺の
そう もう飛べそう

季節の隙間に
首を突っ込んで
何も聴こえないフリを

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白い花火

白い花火

さようなら と言って
何かを手離したなら
こんにちは と言いながら
何かをたぐり寄せたい

白く焼かれるルーズリーフと
焦げたようなバスのタイヤのにおい

ナツは始まりながら終わっていって
終わりながら始まっていくアキ

いまを捕まえても
ぼくは既に いまに囚われてる

うまく嗅げなくなった
蚊取り線香の匂いのように
少し息苦しい毎日で
夜店の金魚ならば
息ができなくなるのに
掬われるのを待ってい

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やうやう白くなりゆく

やうやう白くなりゆく

ただただ青い空に

白けた月が貼り付いていた

それがぼくをチラと見たような気がして

それだけで居心地が悪くなって

不機嫌な月曜日をやり過ごす術を

すっかり忘れてしまった

春はやりきれない

表面だけ朗らかなその季節は

多くの憂鬱を咲かせて

薄ピンクの吹雪になって

ぼくらの足元に汚れて染み込む

霞んで消えてしまいたい時にほど

昼間の月まで強く白んで

“ここにいますよ”と

ぼく

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朝日

朝日

寒くて目が覚めた朝

初めて触れたトゲのように

知らない痛みが ぼくを刺す

小さく震えて

トクトク揺れる 朝焼けを写した

なんでだろう

部屋の片隅でひとり 朝日に照らされて

生きることの意味と その孤独を

反芻している気になった

海辺の板張りの部屋でひとり

朝に焼かれるぼくは

なぜだかわからないけれど

“生きなくては”と

そう 強く思った

バス

バス

乗り物酔いする ぼく

君がいなかったら

バスなんて好きにならなかったな

バスの窓から吹き込む風を

心地いいだなんて思わなかったろうな

『ふたり分』って言って乗り込むときの

温かい気持ちは何だろうな

お客さんがいない雨の日は

頭が痛くて 君に寄りかかって揺れた

人混みのスクランブルを

驚くくらい上手に掻き分けて走るバスは

まるでサファリパーク

ぼくは知らなかったな

バスがこ

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通り雨

通り雨

「雨ってこんな匂いだったかしら」

ビニールに弾き返されてパチパチと弾ける雨粒の音を聞きながら、君の右耳に揺れる耳飾りを見た。

「どんな匂い?」とぼくが訊く

「金属を舐めた時みたいな、少し生っぽくてツンとする匂い。」

今朝、秋の香りがした

甘くてそわそわして

まだ芳ばしさのない香り

群青色のタイルが並ぶ

淡い70年代の街の曲がり角

ぼくはまだ

この季節の狭間で

いつかの君を探し

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カンザスゴールド

カンザスゴールド

涼風の夜

川面にたたずむ月をみていた

キラキラと それはキレイだ

衛星がくだけたカケラは

ちいさな金色の結晶になって

きっと この星に降り注いだ

美しい水に吸い寄せられて

とけた跡を ぼくは見ている

この部屋に 止まない風が吹き込んだら

カンザスゴールド

きっと幻じゃない

Vanilla

Vanilla

もう少しだけと 唇のなかでつぶやく

動けないのは 見つめられてるからじゃない

暖かさを超えて 熱せられる水分

襟足をつたう 甘い視線

長く伸びる太陽を 白く染める季節

いっときの青空に 足先から浸かる

煙り始める爪先の雲に

どうしよう ときめいてしまう 風の波

あまい香りの誘い水

残り香を残す 焦げたキャラメルみたいな

スっと溶けていかない後口は

きっと君に夢中になった理由

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あまいアマイ

あまいアマイ

ポストを開けたら

ひらりと葉書が舞い落ちた

遠くにいる ぼくのともだちからの絵はがきで

美味しそうなあんみつの絵が書いてある

ともだちの想い出話を読んでいたら

ぼくも何だか そわそわしちゃって

あんみつが食べたくなってしまった

雲がすっぽり蓋をして ぼくは蒸し焼き

ジリジリ焼かれて 霧雨の蒸気もあがる

もう前髪が言うことを聞かないので

散歩がてら 新しいお店を探す計画は諦め

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水の器

水の器

放置されたコーラの様な ぼくに

今更ながら君は言う

“ここって穴場なんですよ”って

柔らかい表情に ゆっくり浮かぶ仕草で

まだ見ぬ季節の情景も添えて

よく見えないけど

きっと可愛く微笑んでいる

だけど ぼくのポケットからは

結局何も出せなくて

いつもよりキョロキョロと

親しみ歩く君を見て

適時は噛み合わないものだと

頭の片隅で 溜め息を昇華させた

欲望は曖昧になると ヒト

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手をあげて

手をあげて

さようならと言ってみる

声に出して言ってみる

心をそっと解いてみる

ぼくらはふっと眼を閉じて

空が何故に青いのか

海は何故に誘うのか

笑わなくなったその光は

どこに溶けていくのだろう

ゆらゆら流れて行くのだろう

いつか無邪気だった猫が笑うまで

ぼくはまだ

ここで手を振っている気がする

Mum

Mum

あなたが 今

やさしさだけで出来た風に 抱きとめられ

またたく星のような 柔らかな光で満たされて

あたたかくて 心地良い

ベールのような雲に救いあげられたなら

あの大粒の雨は

もうすぐ その悲しみの全てを

洗い流すでしょう

吹き荒れるような空は

雷鳴を連れ あの苦しみを代弁して

やがて

あなたは 輝ける芽吹きになる

その時は必ず

幸せは渇れることなく 溢れ続けている

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なみだの痕

なみだの痕

季節がらの くしゃみが止まらず

右側の風は まだ旋毛をなでている

外苑前のサクラ通りを ひとり

知らないふりでやり過ごして

慌てる前に 無表情をつくる

わかりたくないのに わからせられる日常

せっかくサクラが咲くのに

つまらないモノに つまずきっぱなしで

手のひらの何もない中身に

何かを見つけたくて

虹を描いてみた ハル

傘がいらないのは 雨が降ってくれないから

お願いをど

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さくら吹雪

さくら吹雪

ぼくの知らない 君の友達のこと

ぼくの知らない 恋人のこと

ぼくの知らない 誰かとの未来

楽しそうに話すんだね サクラみたいだ

そっと 心に傷を残す

その美しい花びらで

ぼくの頬を撫でながら