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私生活(エッセイ)

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感じたことをテーマでまとめたエッセイです。
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#境界性パーソナリティ障害

父と母について(9月末の日記)

父と母について(9月末の日記)

 親は私に会いたがるのに、私は親を遠ざけてきた。遠ざけたといっても、たったの二ヶ月だけど。

 どうしても家を出たくて三軒茶屋で一人暮らしを始めたのが23歳。親は毎週うちに来たがったし、結婚してからは少なくとも1ヶ月にいっぺんは会ってほしいと言われた。1ヶ月会わなければ、全然ひさこと会えてないからと寂しがり、うちに訪ねてくる。それが昨日だった。

 2ヶ月ぶりに両親がうちに来た。車で1時間の距離に

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正常か異常か

正常か異常か

仕事が始まる。新しい仕事を受け、本を2冊作る。色々働き方に迷ったけれど、直感でやってみたいことをやってみることにした。

それでも相手から来たメールを読むだけで気落ちし、きっとこの先自分を追い詰めるようなことを自分にしちゃうんだろうなぁなんて観測をし、先のことを考えて萎えている。

いつも落ち込むのは先のことだ。未来を勝手に妄想して、勝手に決めつけて、自分を攻撃する。いい加減やめたい。

仕事が嫌

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「忙殺」され続けた私が4年越しに気づいた"歩く"という癒しの方法

「忙殺」され続けた私が4年越しに気づいた"歩く"という癒しの方法

想像できたか?

こんなにゆっくりと歩き、ぼーっとして、風の音を聞きながら、喧騒を逃れ、土を踏みしめることを。平日の真っ昼間に。

数年前、「忙殺」という言葉がぴったりだった私にとって、このような平穏はまさに信じられない事態だったと思う。例えば、4年前の自分に対して「4年後には平日の昼間に仕事もせず散歩を2〜3時間平気でやってのけるようになるんだよ、じつは」なんて言ったとしても多分信じられないって

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年齢計算のクセがすごい

年齢計算のクセがすごい

昨日観た舞台に吹越満が出ていた。あるシーンで逆さまになってセリフを言う(5分くらいだったけど体感は15分以上だった)シーンがあって、役者魂を感じたんだけども。そういうとき、すぐに気になるのが年齢だ。

休憩中に調べたら、55歳。母と同い年。母に「同い年だけどママは逆さまになれる?」と聞いたら笑いながら無理だと言われた。

55歳。80歳で死ぬとしたらあと25年しか生きられない。生と死についてよく考

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暴れん坊のゴールデンウィーク

暴れん坊のゴールデンウィーク

GW中、突如として死にたくなった。今年に入ってから突如としてから「生きたい」と願う欲望が出てきたせいで、しばらく死にたいなんて思わなかったのに。

今、思い出すとなぜ死にたいと思ったのかわからない。この先ずっと私は私のことを嫌いだろう。極端に物事を考え、小さなことで気持ちを落としてを繰り返す自分に嫌気が指した。この先も変わらないだろう自分の思考を持ち続けることが怖くなった。

つらい思いをするのだ

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母より、「あなたはあなたのままでいいのよ」

母より、「あなたはあなたのままでいいのよ」

ここ一週間ほどずっと雨が続いている。我らにとっては低気圧ほどつらいものはない。体がだるく、何に対しても気力が起きず、そんな自分に嫌気がさして消えたくなる。太陽が見えるだけでどれだけ心が救われるのだろう。

落ち込んでも自分を救えるのは自分しかいない。その事実を、痛いほどわかっているのに、誰かに助けを求めてしまう。おおよそ、近くにいる彼氏や夫、遠く離れている実母など。「毒親育ち」だと言い放っているの

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結婚とプロポーズと老いと不安

結婚とプロポーズと老いと不安

プロポーズの報告に行ったとき母は泣いたし、このまえ電話越しに祖母も泣いた。同棲4年目の私たちに向かって父は「そんなのわざわざ言うことないのに」とかっこつけて笑っていた。プロポーズは承認され、恋人から婚約者になった。

就職でひと段落、結婚はさらに大きな踏ん切りになるのだろうか。親や祖母の立場になったら私もそう感じるのだろうか。

結婚を目前に控えて、急に怖くなった。
自分が結婚のステップを踏み、い

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死にたいと思ったら警察に連行された話①

死にたいと思ったら警察に連行された話①

 落とし物以外で交番を訪れてしまった。

 今年はなかなか梅雨が明けない。もう7月に入ったというのに。梅雨なんてじめじめしたものは6月に置いてきてくれればよかったのに。その日も例によって空は暗く、じとじと雨が降っていた。
 天候の悪さは精神に影響する。これは自分自身でも体感していることだし、雨の日の低気圧に苦しめられている人もたくさん知っている。『うつヌケ』の田中圭一も著書の中で天気が悪いと体調が

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いのちの電話がつながらなくても

 先日有名女優がなくなった。すごくきれいな人女性だった。7月に有名俳優が亡くなったときも、今日女性ギタリストが亡くなったときもそうだ。メディアでは自殺の要因の憶測が飛び、そろいもそろっていぶかる。「亡くなったのは◯◯が要因だ」「◯◯に悩んでいたに違いない」などと平気で憶測を言う。母から電話がきたりして「彼らが死を選んだ理由」をあれこれ話してくる。



 「死にたい」という選択肢がない人は、「死

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目の前の人の好きなものを目の前で否定する

目の前の人の好きなものを目の前で否定する

■この前、会って間もない人に「好きなアーティストいる?」と聞かれたので「宮本浩次(エレカシ)が好き」と答えたら「えー!私、あの人きらーい!」と大声で言われてとても驚いた。簡単に人の好きなものを否定するような人と出会うなんて予想していなかった。怒りの前に戸惑いの感情。その人は仕事的にも少々問題のある人なのだけど、人として付き合うのはもうやめようと思った。どんな理由があるにせよ、目の前の人の好きなもの

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甘い夢を見ていた

 ここ一ヶ月ほど仕事を休んで、好きなことをずっとしてきた。映画見たり、本読んだり、ジャンプ一気に読んで最新話まで追いついたり。朝起きることなんてほとんどなくなって十二時とかに起きるようになった。

 フリーになってから5年くらい経つが、今まで仕事が途切れたことはなかった。途切れるのが怖くていつもピリピリしていたし、言い値で「はい、やります!」って言って何でも受けていた。徹夜もいっぱいしたし、土日も

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落ち着かない

落ち着かない

今朝、帽子を忘れただけなのに誰かとすれ違うだけで怯えてしまう。自分よりも背の高い男性は私がちょうど座った目線のところに腰が来る。別に何かされたわけではないのに、何かされるのではないかという恐怖感で鳥肌が立つ。仕事は進まず、注文したアイスコーヒーのかさが減るだけで250円分の元を取れたとは言い難い。

気づいたときにはもう人と関わりたくなくなっていた。母にも幼馴染など身近な人に変わったねと言われるこ

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他人は思い通りにならない

他人は思い通りにならない

 生きる上で大切なことを日々学んでいます。

■クライアントに仕事をなすりつけられる事件

 夜中にメール。「ひさこさん、これやっていただけませんか?」フリーランスで働く私は、毎回仕事の契約があり、決められた範囲の依頼内容をこなした対価のギャランティをもらうのだが、明らかにそれに反する後出しメールだった。
 今回仕事をしているクライアントは、お世辞にも"仕事ができるタイプ"ではなく、ハチャメチャな

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価値観が変わってきた話

価値観が変わってきた話

 ある本を読んでいて、「自分の心の健康を作ろう」という趣旨の本なのだけど、その中で【自分の価値観を知る】という章がある。人生は限られていて、限りある自分の時間とエネルギーをどうやったら有意義に使えるか? みたいな哲学的な質問を投げかけられるのだが、その本は「生きがいのある人生とは、価値観を軸にして生きる人生」だという。
 自分の価値観に合う生き方ができれば、心がいっそう健康になる。価値観は人生の指

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