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恋なの愛なの知らないの

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恋愛なのか、恋なのか、愛なのか、そうじゃないのか。わからないことをわからないままに
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#詩

あなたのことは諦めた。

とても仲がいいけれど
私に言っていないことがあると知っている。
何度言っても肝心なことは
覚える気がないと知っている。

覚えているのが嫌だから、
君への想いを雑にした。

君のことは諦めた。
諦めるって、恋愛感情だけじゃない。

君を変えるのを、
君が変わってくれることを、
君のすべてを「すばらしく思うことを」
信じることを
諦めた。

そしたらうまく回り出した。

君の望む形としては
たぶんこ

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ミルクシェイクを飲み干すまでは

できない自分を あまり責めることはない
それも個性の一つだから

そう満月の夜に思ってから

いや、本当はダメなことも
知っているけど

涙も出ないのは大したダメージではないからか
その逆なのか

すばらしい時間がなくても
納得した人間関係
それでいい

たったひとりにはすべてを話せて
他の誰にも言えない
それでいい?

どちらがいいのだろう
というより、
どちらが合うのだろう

虚しくなればいい

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音楽と雨と、恋とさよなら

びっくりしたなあ、
1年半前に出会った、あの雨のような音楽。

眠る前に久しぶりに聴いて、暗闇のベッドの中で
ひとりで涙をぽろぽろと流してしまったんだ

からだの半分を枕に委ねて
雨に愛された曲を流しながら、
雫みたいな涙が
右側にだけ落ちていくんだよ

「僕はまだ君を愛さないことができる」

「愛さないことにするよ」
「この歌にだけ残す」

そう、そんな歌詞だったよね
すべて、また箱を開けてみた

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好きに傾く、傾かない。恋愛ポテンシャル

男女の友情は成立するのか?
異性の友達が恋愛対象になることはあるのか否か?

永遠のテーマになりそうなこの問題。
いっつも狭間で揺れている。

私はどちらも
あるにはあるし、なければない。

何度会っても友人以上の感情を抱かない相手もいれば、
いつのまにか好きになってしまう相手もいる。

前者は私にとっては「完全な男友達」で、
後者は私にとっては「私次第では友達でいられる」相手だ。

好きになって

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似たもの同士の恋愛未満、バーでの会話。

「もうそういう気持ちは忘れて次へ進もうと思っていたのに、あなたといると甘い感情を思い出しそうになるんです。ずるいです」

どういう表情でいればいいか分からなかった。

そんなときは笑ってばかりいる。

「あなたはとても可愛いです。何を悩むことがあるんですか?」

「─でも、自分に自信がないんですよ」

「どうしてですか?あなたが自信がなかったら、僕みたいなのはどう生きればいいんですか」

「見た目

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そろそろ素直になっていいんじゃないか。

物事を素直に捉え、思ったことを素直に伝えられる人間に
どうしてもなりきれない。

でも、今は なってみたい。

心の奥では、いや、奥ではなくても
とてもシンプルに、好きだとか嬉しいだとか
私は嫌だとか、寂しいとか、本当は会いたいだとか
やっぱり分からないです、とか
物事や人に対するさまざまな感情があるのに
それを伝えるのが「得策ではない」
あるいは「キャラじゃない」からと
なんにも言えないことは多

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100パーセントの優しさで誰かも自分も許したい。

へこみそうになった先日の夜、眠る前。
「やさしさ…やさしさ100パーセント…!」
と、なぜか小さくつぶやいていた。

まああぶない人じゃん。

外から見れば怪しいが、なぜかそれだけで自分が本当に優しい心の持ち主な気になって、
ちゃんと眠れた。

やさしくなれなかった裏返しでもある。
でも、錯覚するだけでもいいのだ。

村上春樹の作品で、あったっけな。
『4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子

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すべて話してしまいたいときほど喋れなくなる。

言えないことってありますよね。
別に罪を犯したわけじゃなくても。

相手のことを悪く言いたくない。
知ってほしいけど知らないでほしい。
まだグレーなままでいたい。
整理しきれていない。
認めたくない。
明日には変わるかもしれないから
逃げ道を残したい。

何もかもがずるすぎて。

感情はとても脆い。

違う形で知り合っていたらもっと言えることがあるのにと思う。

そう、逃げ道を作っているみたいで嫌

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そんな告白もあるんだね。

「ていうか、かなり好きです」

「は?」

去年の年末、同時期にふたりから告白をされた。
結婚的な話がなくなったばかりの30代の立場でそんなモテ期到来ある?と驚いたり
なんでいっぺんに来てしまうのか、と
行き場のない贅沢な複雑さに悩んだりしてはいたのですが、
好きだと言ってくれた相手のひとりが
なんだか自由な恋愛観だったので今更ながら記録します。

最初から「可愛いですね」「タイプです」とは言われ

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だから私は、本を買うの

本って記憶に残るから。

勝手に記憶に残ってくれる。

もらった本は、その人ごと記憶として残る。

買った本は、私だけがその日のことをよく覚えている。

それが心地良い。

ひみつは本棚の中だけで充分だ。

映画と一緒なんだけど
本は、紙の重さが 余計に
思い出の存在感と
重なって

今日は仕方ないなあと、買ってみた。

言えないことは、本に残すしかない。

この本を手放すときが来たら
私は今日を

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孤独なかわいさ砂糖多め(15分ポエム)

ほめられたいわけじゃない
見返り求めるわけじゃない

ただあなたに届けたい
単なる「誠実」をさ

ようやく肯定できる気がしているんだよ

もし受け入れてくれる人がいなくても、
頑張ってバカみたいだと立ち止まっても

「大丈夫だ」
「私に嘘はついていないもの」

自信は誠実な行動からしか生まれない

今日はドーナツ食べていいよ

マッチングアプリでたくさんの人と出会ったとしてさ
打率は上がっても

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元彼にプチ整形を告白された日(15分日記)

昨日書いたフリーダム元彼は、人生観自体がフリーダムだった。

「今からボトックス行ってくるわ」

ある日こんなLINEがいきなり(LINEはいつもいきなりではあるが)届き、
完全に冗談と信じた私は

「またまた」
と茶化した。

「いやマジだから」

………ん??

「たまに行ってんだよ」

…………おお?

聞けば、「いつまでも仕事で現役でいたいから」と言う。

フリーダムは人前に立つ仕事を

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フリーダムな元彼が父親になっていた……??(15分日記)

フォローしたこともすっかり忘れていた元彼のツイートが久々に流れてきた。
お互い好きだったミュージシャンのライブに行った報告だった。

うわあ懐かしいなあ、何年前のことだろう?
そうだ。
このミュージシャンのファンつながりで彼と付き合って、そして別れて、
また同じミュージシャンを好きな界隈でつながった人と付き合って、そして別れて、

そのミュージシャンが悪いわけではまったくもってないのに、
そのミュ

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音楽にさらわれたあの子の記憶(15分日記)

亡くなった男の子が夢に出てきた。
今年の夏に突然いなくなってしまった年下の男の子。

彼が好きだったミュージシャンが久しぶりに新作をリリースしたから、ここ最近はずっとこの子に心の中で話しかけることでチャットを送る代わりにしていた。
だからなのかな。

とはいえ夢の中ではとくにそのミュージシャンについて話はせず、
ただ、ただ、ふつうにあのときのように
「そこにいる」だけだった。

突然死は寂しい。

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