仕事のコツ その9 明日できることは(今日)しない 目からウロコの上司の発言 当たり前過ぎて意識しなくなっていること
海外営業、セールス&マーケティングをしていた時のことです。エルビス・プレスリーが大好きな上司の方に就きました。とても丁寧な育成指導をしてくださいました。海外への連絡は、基本的にFAX。パソコンから紙に印刷してFAXする感じでした。Windows95がでても、まだまだインターネットは黎明期でFAXが大いに活躍していました。ビジネス英語、特に営業としてのお作法の指導を受けました。先ずはビジネスレター。紙の出力に赤ペンでびっちり朱書きされ返却されました。細かな指摘も有り、返却されたドラフトのストックはバインダー1冊分にまでなりました。
お作法も厳しくて、接待カラオケでは我々は人気のない古いフォークソングか演歌縛り、お客様の持ち歌に被らないという配慮からでした。特に2回目で家族帯同では無かった米国駐在時には、演歌のみしか歌わないというお作法でした。
そんなエルビス・プレスリー好きで英語が堪能な方。元々は設備関係のエンジニアだったらしいのですが…
鉄鋼会社なので基本的に略定時退社。
〇〇(私の名字)、飲みに行くぞ、とかラーメン食べに行くぞとか結構誘って下さいました。
鉄鋼会社のお作法で代理店制ですからパートナーたる代理店の方々への接待も重要な仕事でした。私は米国駐在して現地企業と最先端製品を共同開発してきましたので、まずはその企業へのOEM供給を担当。こちらは原則に反して直販でした。ですから特に上司としては担当者の仕事は毎月のフォーキャスト改訂から売上金回収まで日々緻密に管理されていました。といっても与信が立たないので基本はPrepayment。つまり前金制なので正確には入金確認してから出荷という手配でした。
閑話
今だから云えますが、入金確認前に出荷手配をしたたことも有りました。今だから思えば危ない梯子…
閑話休題
因みに私が欧州やイスラエルの新規事業企画·開発担当も兼務するようになってからは、事情もあって直販ではなく大手総合商社さんが入り、直販では無くなりました。
閑話
そういえば国内営業の部隊が、原則に反して鉄鋼会社の与信審査には普通は通らないそこそこのサイズの代理店を起用していました。案の定、シリコンサイクルの底の時にストックローテーションを誤って、購入後に在庫商品の市価が暴落し破綻。
私の所属していた鉄鋼会社としては前代未聞の事態となり大騒ぎになりました。私は海外担当だったので傍観者でしたが、顔が割れていないので倉庫の在庫が不正に処分されないように見張る役目の候補者になったことが有りました。幸い私の番が回ってくる直前に始末が着きましたので出番はありませんでしたが。(笑)
だから新規事業は危ないと社内で言われたことを良く覚えています。
閑話休題
その上司が定時退社時刻直後に誘う文句が素敵でした。
明日できることはしなくて良い
(明日になったらやらなくて良くなるかも知れないので…)
因みに以下の資料では
「明日まで延ばせることは今日するな」
「今日できることは明日まで延ばすな」
と対称的に表現しています。
出典
これは目からウロコ。それまでは
今できることは今のうちにやってしまう
という生き方でした。正にAntithese(アンチテーゼ)。
今回の執筆にあたり、事前調査して初めてこの言葉の深さを知りました。それまではその上司が編み出したと思っていました。(笑)勉強不足も甚だしい…
それ以降、この言葉を意識して今日することを厳選するようになりました。
ということで”明日できることはしない“、目からウロコの上司の発言は私の仕事のコツとして今でも心に留まって居ます。
蛇足
事前調査で目を通した以下の資料も中々面白い…
Never leave that till tomorrow which you can do today.
訳:今日できることを明日に延ばすな。
Benjamin Franklin(ベンジャミン・フランクリン)アメリカの政治家
“Never leave that till tomorrow which you can do today.”この言葉は、アメリカ建国の父と呼ばれるベンジャミン・フランクリンが残した言葉です。訳すると「今日できることを明日に延ばすな」となります。
出典
時間管理術の新発想!
「マニャーナ」とはスペイン語で「明日」。
「マニャーナの法則」は「今日発生した仕事は、明日やる」を原則とすることで、これまでの時間管理のセオリーの限界を解決します。
×「To Doリスト」では仕事に追われるだけ
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出典
超蛇足
今更ながらその上司の方 “Nick Y” に心から感謝。
超々蛇足
その方の赤入れをファイルしたものはイスラエル駐在事務所にも持って行くほど大切にしていました。初めての営業業務、かつ英語という2重苦とは言え相当私の営業としての英語は酷かった様で…。
しかし、湾岸戦争で人事から即時国外退去を命じられ、航空券が取れずテルアビブのホテルから直接ハイファ経由で船で出国し、散逸してしまいました。
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