板生研一 | 起業家兼研究者が考える クリエイティブ・メンタルマネジメント法

WINフロンティア株式会社 創業者&CEO / MBA&PhD(医学)/ SO…

板生研一 | 起業家兼研究者が考える クリエイティブ・メンタルマネジメント法

WINフロンティア株式会社 創業者&CEO / MBA&PhD(医学)/ SONY出身 / 東京成徳大学経営学部特任教授 / クリエイティブ・メンタルマネジメントの研究と実践 / 信頼できるエビデンス(海外学術論文等)と、大企業&起業によるビジネス経験に基づき発信します!

記事一覧

固定された記事

小さなクリエイティビティがメンタルの鍵になる

このnoteで最も伝えたいこと このnoteで最も伝えたいこと、それは「小さなクリエイティビティがメンタルの鍵になる」ということです。「クリエイティビティ」というと、途…

仲間の感情を認識する力がチームのクリエイティビティを高める

チームのパフォーマンスと他者の感情を認識する力 仕事をする上でチームワークが大事であることに異論はないと思いますが、チームワークを十分に発揮して、チームのパフ…

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ストレスとクリエイティビティの最適な関係とは?

「ヤーキーズ・ドットソンの法則」とクリエイティビティ ストレスとパフォーマンス(効率)の最適な関係については、1908年に二人の心理学者ロバート・M・ヤーキーズ博士…

SNSとウェルビーイングの関係

SNSの最適な利用時間は? 私たちの生活にすっかり定着したSNSは、離れていても、人とつながっていられることがメリットですが、皮肉なことに、SNSの利用時間が長いほど、…

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怒りを抑えるカギは「左拳」!?

アンガーマネジメントの「6秒ルール」 今回は、怒りをコントロールすることについて書きたいと思います。怒りはネガティブ感情の1つですが、クリエイティブ・メンタルマ…

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「生きがい」を持つと寿命が伸びる!?

「生きがい」とは? このnoteのテーマである「クリエイティブ・メンタルマネジメント」という考え方は、メンタルリソース(特にポジティブ感情と活性度)を充実させ、日…

セルフコントロールと言葉の力

反応する心と言葉 ちょっと暇な時間ができるとすぐにスマホゲームをしてしまう、アプリからの通知が来ると適切でない時でもすぐに内容をチェックせずにはいられない、ア…

マインドフルネス vs マインドワンダリング ~クリエイティビティを高めるのは?~

マインドフルネスとマインドワンダリング 私たちは、普段、目の前のことに取り組んでいるようでいて、実は過去や未来のことを考えて、「心ここにあらず」の状態になって…

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天才たちの散歩習慣

やる気が低下する「ポストランチ・ディップ」とは? 今回は、歴史上、天才的なクリエイティビティ(Big C)を発揮した偉人たちの生活習慣の中で重要な役割を果たした「散…

ストレスに対するマインドセットを変えてみる

そもそもストレスとは? ストレスは、「物体に圧力を加えることで生じるゆがみ」を意味する物理学の用語でしたが、1936年、カナダの生理学者ハンス・セリエが、「ストレ…

副交感神経とセルフコントロールの関係

副交感神経の役割と測定 今回は、このnoteで提唱する「クリエイティブ・メンタルマネジメント」を実践する上で重要な、セルフコントロールと副交感神経の関係について書…

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セルフコントロールをうまくする2つの方法

セルフコントロールできないとアルコール摂取量が増える 自分の感情をセルフコントロール(自己制御)することの難しさは、誰しも感じたことがあるのではないでしょうか…

「ポケモンGO」で活性度を上げる

「ポケモンGO」に熱中するのはなぜ? 「ポケモンGO」は、2016年にリリースされた、位置情報とAR(拡張現実)機能を使ったスマホアプリのゲームで、世界中で爆発的な人気…

「反事実的思考」がクリエイティビティを高める

「反事実的思考」とは? 「あの時、○○していたら、今頃は・・・」や「あの時、○○をしていなければ、今頃は・・・」といった、実際の事実とは別の結果を想像すること…

マインドフルネスと反芻思考

マインドフルネスとは? 私たちは、普段、目の前のことに取り組んでいるようでいて、実は過去や未来のことを考えて、「心ここにあらず」の状態になっていることが実に多…

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クリエイティブになるための映画活用術

日本人の約4割は映画を見ない 株式会社プラネットが実施した映画に関するインターネット意識調査(4,000人の全年代の男女対象、2023年)によると、「あなたは映画を1年…

小さなクリエイティビティがメンタルの鍵になる

小さなクリエイティビティがメンタルの鍵になる

このnoteで最も伝えたいこと

このnoteで最も伝えたいこと、それは「小さなクリエイティビティがメンタルの鍵になる」ということです。「クリエイティビティ」というと、途端に自分には関係ないと思う人が結構いると思うのですが、ここでいう「クリエイティビティ」は、誰もがその気になれば発揮できる「日々の小さなクリエイティビティ」のことです(これを「リトルC」といいます)。

下の図を見てください。私がこ

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仲間の感情を認識する力がチームのクリエイティビティを高める

仲間の感情を認識する力がチームのクリエイティビティを高める


チームのパフォーマンスと他者の感情を認識する力

仕事をする上でチームワークが大事であることに異論はないと思いますが、チームワークを十分に発揮して、チームのパフォーマンスを最大化するには何が必要でしょうか。仕事の能力や知能が高い優秀なメンバーを揃えることはとても大事なことですが、実はそれと同じくらい大事なことがあります。

それは、他のチームメンバーの「感情を認識する力」です。

これに関連する

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ストレスとクリエイティビティの最適な関係とは?

ストレスとクリエイティビティの最適な関係とは?


「ヤーキーズ・ドットソンの法則」とクリエイティビティ

ストレスとパフォーマンス(効率)の最適な関係については、1908年に二人の心理学者ロバート・M・ヤーキーズ博士とジョン・D・ドットソン博士がネズミを用いた実験で発見した有名な「ヤーキーズ・ドットソンの法則」という生理心理学の法則があります。

これは、下図に示すように、中程度のストレスがあるとパフォーマンス(効率)が向上するが、ストレスが一

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SNSとウェルビーイングの関係

SNSとウェルビーイングの関係


SNSの最適な利用時間は?

私たちの生活にすっかり定着したSNSは、離れていても、人とつながっていられることがメリットですが、皮肉なことに、SNSの利用時間が長いほど、孤独感を強めることがわかってきました。

アメリカのペンシルバニア大学のメリッサ・G・ハント博士らは、143人の学生を対象に、SNSの利用時間がウェルビーイングに与える影響について調査を行いました。調査では、参加者を以下の2つの

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怒りを抑えるカギは「左拳」!?

怒りを抑えるカギは「左拳」!?


アンガーマネジメントの「6秒ルール」

今回は、怒りをコントロールすることについて書きたいと思います。怒りはネガティブ感情の1つですが、クリエイティブ・メンタルマネジメントを実践する上で、望ましい感情ではありません。確かに、怒りのようなネガティブな感情を根底に抱えることで、人並外れたクリエイティビティ(特に、アーティスティックなクリエイティビティ)を発揮する例はありますが、基本的にクリエイティビ

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「生きがい」を持つと寿命が伸びる!?

「生きがい」を持つと寿命が伸びる!?


「生きがい」とは?

このnoteのテーマである「クリエイティブ・メンタルマネジメント」という考え方は、メンタルリソース(特にポジティブ感情と活性度)を充実させ、日々の小さなクリエイティビティ(リトルC)を実践することで、ウェルビーイングを実現するというものですが、日々の小さなクリエイティビティ(リトルC)を発揮するためにとても重要なことの1つが、「生きがい」を持つということです。

「生きがい

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セルフコントロールと言葉の力

セルフコントロールと言葉の力


反応する心と言葉

ちょっと暇な時間ができるとすぐにスマホゲームをしてしまう、アプリからの通知が来ると適切でない時でもすぐに内容をチェックせずにはいられない、アルコールやジャンクフードをついつい過剰に摂取してしまう、他人の一言についカッとなってしまう等、沸き起こる衝動に対して、セルフコントロールを必要とする場面が、私たちの日常生活では多々あります。

神経科学の観点からみると、衝動は、脳の奥深く

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マインドフルネス vs マインドワンダリング  ~クリエイティビティを高めるのは?~

マインドフルネス vs マインドワンダリング ~クリエイティビティを高めるのは?~


マインドフルネスとマインドワンダリング

私たちは、普段、目の前のことに取り組んでいるようでいて、実は過去や未来のことを考えて、「心ここにあらず」の状態になっていることがとても多いことがわかっています。特に、過去の失敗を思い出したり、未来の漠然とした不安が頭をよぎったりと、ネガティブな感情が心に浮かんでいることが多いようです。この状態をマインドワンダリングといいます。

一方で、このマインドワン

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天才たちの散歩習慣

天才たちの散歩習慣


やる気が低下する「ポストランチ・ディップ」とは?

今回は、歴史上、天才的なクリエイティビティ(Big C)を発揮した偉人たちの生活習慣の中で重要な役割を果たした「散歩」に焦点を当てたいと思います。天才たちの多くは、午前中に集中して執筆や作曲、描画などの仕事をした後、ランチをとってから、午後の時間は散歩に出ることが多かったようです。その事例は後ほど紹介するとして、なぜ、午後イチの仕事を避けたので

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ストレスに対するマインドセットを変えてみる

ストレスに対するマインドセットを変えてみる


そもそもストレスとは?

ストレスは、「物体に圧力を加えることで生じるゆがみ」を意味する物理学の用語でしたが、1936年、カナダの生理学者ハンス・セリエが、「ストレス学説」を発表したことから、初めて医学・生理学的な意味でストレスが用いられるようになりました。そして現代では、精神的・肉体的に負担となるあらゆる環境刺激によって引き起こされる生体機能の変化(ストレス反応)を指すようになりました。また、

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副交感神経とセルフコントロールの関係

副交感神経とセルフコントロールの関係


副交感神経の役割と測定

今回は、このnoteで提唱する「クリエイティブ・メンタルマネジメント」を実践する上で重要な、セルフコントロールと副交感神経の関係について書きたいと思います。

副交感神経とは自律神経の1つですが、自律神経は、内臓や代謝、体温といった私たちの体の機能を24時間休むことなくコントロールする神経で、人間の脳や身体のはたらきをつかさどる役割を担っています。自律神経には、交感神経

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セルフコントロールをうまくする2つの方法

セルフコントロールをうまくする2つの方法


セルフコントロールできないとアルコール摂取量が増える

自分の感情をセルフコントロール(自己制御)することの難しさは、誰しも感じたことがあるのではないでしょうか。そして、自分の感情をセルフコントロールする力は、体力のように、使っていると消耗していくという考え方があります。では、この力を消耗してしまったときに、アルコールを摂取すると、どうなるのでしょうか。

米ニューヨーク州立大学オールバニ校心理

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「ポケモンGO」で活性度を上げる

「ポケモンGO」で活性度を上げる


「ポケモンGO」に熱中するのはなぜ?

「ポケモンGO」は、2016年にリリースされた、位置情報とAR(拡張現実)機能を使ったスマホアプリのゲームで、世界中で爆発的な人気を博しました。では、「ポケモンGO」は、それまでのソーシャルゲームと何が違うのでしょうか。

以下、『なぜ人々はポケモンGOに熱中するのか?』(鈴屋二代目タビー,井原渉著,2016)から引用します(p.50-51)

このように

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「反事実的思考」がクリエイティビティを高める

「反事実的思考」がクリエイティビティを高める


「反事実的思考」とは?

「あの時、○○していたら、今頃は・・・」や「あの時、○○をしていなければ、今頃は・・・」といった、実際の事実とは別の結果を想像することを「反事実的思考」といいますが、これには2種類あります。

1つは、加算的思考です。例えば、「もし傘を持っていれば、雨に濡れることはなかっただろう」と考えることで、実際の事実に新たな要素(「傘を持つ」)を追加して考える思考法です。

もう

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マインドフルネスと反芻思考

マインドフルネスと反芻思考


マインドフルネスとは?

私たちは、普段、目の前のことに取り組んでいるようでいて、実は過去や未来のことを考えて、「心ここにあらず」の状態になっていることが実に多いことがわかっています。特に、過去の失敗を思い出したり、未来の漠然とした不安が頭をよぎったりと、ネガティブな感情が心に浮かんでいることが多いのです。マインドフルネスは、そのような状況を脱却して、「今ここでの経験に、評価や判断を加えることな

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クリエイティブになるための映画活用術

クリエイティブになるための映画活用術


日本人の約4割は映画を見ない

株式会社プラネットが実施した映画に関するインターネット意識調査(4,000人の全年代の男女対象、2023年)によると、「あなたは映画を1年間でどれくらい見ますか?」(視聴形態は問わない)という質問に対して、「映画はまったく見ない」と回答した人が20.7%で、「年間に1本も見ないことがある」と回答した人が19.4%でした。つまり、日本人の約4割は映画を全く見ない生活

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