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【対話#1】イギル・ボラ×温又柔「私の言語を探して」 二つの世界を行き来する私を語り明かす
『きらめく拍手の音 手で話す人々とともに生きる』の刊行を記念して、2021年1月8日に、代官山 蔦屋書店でトークイベントが開催されました。
著者のイギル・ボラさんと小説家の温又柔さんは、この日に初めて会い、対話をはじめました。ここでは、そのお話の模様を4回に分けてじっくりお伝えしていきます。
■トークのはじめに、イギル・ボラさんが監督したドキュメンタリー映画『きらめく拍手の音』の予告編がスクリー
英語で小説を読むヒント(話法)
英語の小説は大きく分けて「1人称の語り」と「3人称の語り」というものがあります。
「むかし、私が大学生だったときに」から始まると「私」が出てくる小説なので「1人称の語り」と言い、「むかしむかし、あるところにおじいさんとおばあさんが住んでいました」と始まると「おじいさん」や「おばあさん」が主体となって物語が展開するので、これを「3人称の語り」と言います。
登場人物がどんなことを考え、感じ、行動を
第10回 「脚色」という仕事について
今回は「脚色」ということをテーマに書いてみます。いつかはこの連載に脚色をテーマにした原稿を書こうと思っていましたが、このタイミングにしたのは『セクシー田中さん』の作者である芦原妃名子さんが亡くなられたことが影響しています。痛ましく、最悪の事態となってしまったこの出来事については自分なりに思うところがありますし、そのことに関してもいつか書いてみたい気持ちはあるのですが、今回はあくまでも「脚色」という
もっとみるそれは「みんなが幸せ」な状態ですか?──60年続けた本業を撤退した話(6)
2023年11月末、滋賀県大津市に本社を置く藤沢製本は、創業から60年続けていた製本事業からの撤退を決めました。
この連載は、そんな私たちの紆余曲折を記録に残し、次につなげるために始めたものです。特に第2回〜第5回までの4回で、歴史を大きく4つのフェーズに分け、起きたことや課題を整理してきました。
【第2回】攻めのアイデアと機械化で、拡大と成長
【第3回】ピークを超えた市場、浮かび上がる「問
この割れ切った世界の片隅で
コロナウイルスが社会に与えた最も大きな影響は、見えづらかった社会の分断を可視化したことではないでしょうか。
ステイホームできない、明日を生きるのすら精一杯な人。パソコンを持っておらず、家では完全に社会から隔離されてしまう人。勉強ができるような家庭環境でない人。外で遊ぶ自分を自慢げにSNSに載せる人。「クラスターフェス」と称し、コロナに積極的にかかろうとする人。感染者を引っ越しにまで追い込む地方の
自分を変えられるのは、自分だけだ。
私のイントネーションは、ちょっとおかしい。
それを時々指摘される。
「もしかして、関西出身ですか?」と。
その言葉は私をとろけさせる。だらしなく笑顔になってしまう。
こういう時、マスクがあって良かったと思う。
10代の頃から、私はずっとネイティブ関西人に憧れている。
私の「おかしなイントネーション」は、私なりに頑張って勉強した成果なのだ。
中学二年生の時いじめにあった。
それから卒業まで、私は