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何度も読み返したい素敵な文章の数々vol.10

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#デザイン

つくる才能 池邉祥子のこと

つくる才能 池邉祥子のこと

ものづくりをしていると自然とものづくりをしている友人が多くなる。
誰か注目している人はいてる?と以前質問をもらったことがあるけど、近くにいる人ばかりのことが思い起こされた。近くにいるからこそ深く知り、才能やセンスに惚れ込む。

その質問に真っ先に名前を挙げたのが池邉祥子ちゃん。彼女はお洋服をつくる人でTALK TO ME というブランドのデザイナーである。

この人の作るものはすごい。ものづくりの

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全然興味ないものをスケッチすると、世の中の解像度が少し上がった(気がする)

全然興味ないものをスケッチすると、世の中の解像度が少し上がった(気がする)

PUBGというバトルロイヤルゲームをたまにプレイするのですけども、如何せん私がミリタリに毛ほどの興味も無いため、武器の名前や種類が全く覚えられないのです。

AR?SR?ショットガン?サブマシンガン…何それ?名前もAKMとかS12Kとか…あとWindows94みたいな名前のやつとか、とにかくいちいち型番みたいで覚えづらい。もっと「イエローモンスター」とか「エルサレムの月」とか「クロコダイル・レザー

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初めて作った雑誌|そしてわたしは、紙をすきになる[第4話]

初めて作った雑誌|そしてわたしは、紙をすきになる[第4話]

大学生のとき、雑誌を作った。
友人から「雑誌一緒に作らない?」と誘われて、「えっ、やりたいー!」と気楽な感じで参加した。
そしたらメンバーが4人しかいないこと、大学がある市から予算をいただいてるから何が何でもとにかく形にしなければならないことが判明した。

引くに引けず、聞いたこともなかった「いらすとれーたー」と「ふぉとしょっぷ」を使ってデザインする担当になった。

正直、あまりにも慌ただしすぎて

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近代の〈物神事実〉崇拝について/ブリュノ・ラトゥール

近代の〈物神事実〉崇拝について/ブリュノ・ラトゥール

デザインの領域において、「結果にコミットする」ということの捉え方が変わってきているのではないかと感じる。

「参加型のデザイン」といったアプローチが重視されるように、デザインはもはやデザイナーとクライアント(発注者)の閉じた関係において行われる活動ではなくなり、デザインによって目指すべき結果を享受する人たちの参加も得て進められる活動になっている。

しかし、この変化の捉え方を間違えてはいけない。

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NOSIGNER代表・太刀川英輔さんに聞く、「共創を促す"関係性"のデザイン」【前編】

NOSIGNER代表・太刀川英輔さんに聞く、「共創を促す"関係性"のデザイン」【前編】

こんにちは。
問いをカタチにするインタビューメディア「カンバセーションズ」の原田です。
カンバセーションズの「共創のプラットフォーム」化に向けたインタビュー企画も今回で3回目となります。
今日お話を伺うのは、横浜を拠点に幅広い領域のデザイン活動を展開している「NOSIGNER」の代表・太刀川英輔さんです。
いまをときめくトップクリエイターである太刀川さんとはかれこれ10年近いお付き合いで、カンバセ

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「僕らが作らなければいけないのは美しいもの」 大宮 聡之 - メンバーインタビュー #04

「僕らが作らなければいけないのは美しいもの」 大宮 聡之 - メンバーインタビュー #04

こんにちは。THE GUILDの市川(@nagiko726)です。

メンバーインタビュー第4回、今回ご登場いただくのは、UI / UX デザイナーの大宮 聡之さん (@we6tr0n)です。

THE GUILDへはボードメンバーとして参画。同時に自身で経営するwebtron、MoneySmart、2つの会社の代表取締役を務めながら、デザイナーとして第一線で活躍する大宮さん。これまでのキャリアか

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70大学!42展覧会!台北で見た大大卒業制作展。ナニコレ!?建築ランドスケープ系卒業制作展に見た、台湾の「教育」パワー。

70大学!42展覧会!台北で見た大大卒業制作展。ナニコレ!?建築ランドスケープ系卒業制作展に見た、台湾の「教育」パワー。



前回のレポートでも少し触れた「松山文創園区」で開催されていた日本では見たことない規模の大大卒業制作展。期間は約1ヶ月半、ジャンルは音楽から服飾、建築、デザインまで、参加大学数は70!展覧会数42! いろんな国へ行ってきたけど、こんな規模ははじめて。

規模だけではなく、大学って社会に対してこうあるべきだよね!というある種の理想が見えた現場のレポートです。

最初は何も知らず、ふらっと入ってみた

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【持論】アート、デザイン、エンジニアリングの境目 - ①アートとデザイン

【持論】アート、デザイン、エンジニアリングの境目 - ①アートとデザイン

デザイナーとして生きていて、「デザインとは何ぞや?」を言語化できなくて困ることがちょいちょいあります。
デザイン思考とかのキーワードが浸透してきたおかげで、デザインの本質みたいなものが非デザイナーの方々にも伝わってきているのですが、「デザイナーが単なる絵描き職人でないことはわかったよ。んで、じゃあ何をしてくれるのさ。どこまで任せたらいいのさ。全部任せないとダメなの?」と問われると、イマイチうまく言

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人の言うことはあまり聞かなくていい。

人の言うことって、正直あんまり聞かなくていいと思ってます。

っていうと、ちょっと語弊があるけど。

自分のエネルギーが下がったり、自分にとってプラスにならないことは、わざわざ真に受けなくてもよい、という話です。

自分にもらったありがたいアドバイスだな、と一旦受け止め、感謝し、そして受け流す。

自分に都合の悪いこと、意味がなさそうなことは、無視する。

というのも、
東京の

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本当に意思決定が必要なことって、実は少ないかもしれない

先日、こばかなさんと意思決定の話をした。その話のまとめメモ。

意思決定の遅さや、先延ばしに巻き込まれて、チャンスを逃すケースが非常に多い。私生活でも仕事でも。

でも、実は意思決定で悩むケースは、この世にはほとんど無いんじゃないかなと思う。多くの場合、物事の選択はざっくり「ポリシーの問題」「セオリー」「不変の法則」の3種類のレイヤーに分類できるのではないかと思う。あらゆる意思決定をこの3レイヤー

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マイクロスリップ

マイクロスリップ

失敗したところでやめてしまうから失敗になる。
成功するところまで続ければ、それは成功になる。

...なんてことがよく言われるように、失敗は成功と対のようで、実はそうでもない。いやいや、これは成功した人による美談で、意識の高い人の幻想にすぎない、と思うかもしれない。

しかし意外と我々は、それを身近に経験している。

小さな淀み例えば人がコーヒーを飲む様子をイメージする。

カップに手を伸ばし、

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「マイクロ・エディッティング」という思想

「マイクロ・エディッティング」という思想

こんにちは。
アーキテクチャーフォトの後藤です。

今日はあまりまとまった話ではないのですが、自分の中で整理する為に色々と書いてみようと思いましてノートPCに向かっています。

***

約20年前、ネット上には、建築のメディアはほぼ存在していませんでした。ネットの存在に可能性を感じた数少ない建築関係者が、自分のポートフォリオサイトを立ち上げたり、掲示板を設置し、内輪で議論をするなどが行われていた

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本当はこんな話をしたかった。CXO Night #2

本当はこんな話をしたかった。CXO Night #2

こんにちは。THE GUILDのこばかなです。昨日CXO Nightというイベントに登壇してきました。時間が限られていたので、あまりうまく喋れなかったなぁと反省しつつ、色々と補足しながら私が話した内容をご紹介します。

自己紹介をお願いします。私は多摩美のグラフィックデザイン学科を卒業し、新卒でDeNAに入社しました。1年間UIデザイナーとして働いた後に転職し、昨年4月からTHE GUILDで働い

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悲観的な未来が明るくなった話

悲観的な未来が明るくなった話

学生時代、周りの友人が就職活動に追われ始めた頃、僕がこれから就く仕事は何歳までできるんだろうと考えた。

何歳までできるか?

って聞かれたら、それは死ぬか体が動かなくなるまでっていうのが理想だが、でも現実は

自分の仕事に仕事として需要があるまで

となってしまう。

しかも仕事は需要だけではなく、年齢も関係してくるものだ。例えばプロ野球選手が「若返り」と言われる上からのお達しによって、若手選手

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