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美しいもの、愛でるもの アート、音楽、本

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小説大好き☘️毎週博物館か美術館に行く☘️コンサート・バレエも愛してる💖 美しいもの、楽しいもの、おもしろいもの、ドキドキするもの、もしよかったらご一緒に💖
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着物で沖縄のバナナの織物に見入る、七夕

着物で沖縄のバナナの織物に見入る、七夕

バナナの織物といってもバナナ柄では、ない。

バナナの仲間である糸芭蕉の繊維から織りだした布のこと。

芭蕉布という、その布はさらさらと軽く、風通しがいい。
沖縄に、夏に、ぴったりの布。

この布の復興に努めて、人間国宝となったのが平良敏子さん。

その布を見に行った。

美しい織物と着物を見に、着物で行きたい。
(高価な芭蕉布はないけれど)

縞の着物に無地の帯。

夫からもらった帯留と黄色い帯

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心をきれいにしてくれる修復されたフェルメール

心をきれいにしてくれる修復されたフェルメール

心の傷を治すように、やさしく繊細に。

「元に戻す」
かんたんにいうけれど、かんたんではない。
気が遠くなる手間と時間をかけたもの。

フェルメールの、1枚の絵。

綿棒に液を含ませて。
絵の上を転がす。

汚れが取れて、少しずつ色が出てくる。

綿棒できれいになるのは数ミリ。
それを何度も何度も繰り返す。

そのあとで、顕微鏡を覗き込みながら表面を削っていく。
本来の絵を傷つけないように、わずか

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隅田川そばの向島を着物散歩

隅田川そばの向島を着物散歩

隅田川のそば、風情のある町・向島。
そぞろ歩くと、すてきなお店が多そうです。。

言問団子でも有名。
この「言問い」の名は、「伊勢物語」の東下りの段から。

名にし負はむ都鳥わが思ふ人はありやなしやと
(都を追い出され関東を旅しながら、京都の愛する人は元気だろうか・・・と嘆くうた)
高校時代に習いました。

ここでは恋より団子、ですが。

他にもお店がいろいろあって、回りたいのですが・・・

今日

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ゴッホがゴッホになるまでを見て地べたから考える

ゴッホがゴッホになるまでを見て地べたから考える

「絵が、動いている感じがするよね」

息子が、かつてゴッホの絵を見た時にいった言葉。

躍動感があって、空気がふるえているような、絵。

心から惹かれるけれど、リビングやダイニングには飾れない。

常に魂を揺さぶられそうで。

落ち着かなくて。ドキドキして。

そういって、息子と笑ったことがある。

そんな贅沢は、ありえないのだけど。

ひと目で惹きつけられる絵と、激しい生涯から天才と呼ばれる画家

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名残りの夏着物をいとおしむ

名残りの夏着物をいとおしむ

酷暑、台風、長雨・・・気がつくと、夏はあと十日あまり。

今年は。ほとんど夏着物を着られませんでした。
ここのところずうっと、なのですが。
去年から改めて着付けを習い、もっと身につけたいと思いましたが、お出かけもままならず。

残念です。

夏着物、というと特別な思いがあります。

正直、着物を着始めた時に「夏は着られない」と思っていました。
暑いし、着られる期間が短いし(7,8月のみ)、面倒で。

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なぜかヒーローより2番手が好き【企画 思い出のマンガのひとこと】

なぜかヒーローより2番手が好き【企画 思い出のマンガのひとこと】

私、昔から主人公やヒーローよりもその友人とか、ライバルの方が好きなことが多かったんです。
読んでいたマンガでもそうでした。
昔マンガの愛の言葉に胸キュンです。

王道マンガの第2の男古いマンガばかりなのをお許しください!
みんな知らないかもと悩みつつ、思い出のマンガの話です。

昔からヒーローよりも、2番手や主人公の友人やライバルが好きでした。

たとえば「ベルサイユのばら」(池田理代子)のオスカ

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雲の上の空の青を信じさせてくれる

雲の上の空の青を信じさせてくれる

どんよりとした雲の日。
私は低気圧に弱くて、片頭痛がしたり、体が重かったりする。
つらいな・・・しんどいな・・・。

打ち明けると「実は私も」「私もだよ!」と同調してくれる人も多く、特殊なことではないのだと知ってほっとする。
でも、しんどい。

そんな中、深い呼吸ができることがある。

すっと風が、体の中を通り抜けるような。
ふうっと楽になる。

どこか、違う世界を感じるとき。

そんな感覚なんだ

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自分にないものにあこがれるから理系マンガが好き💗

自分にないものにあこがれるから理系マンガが好き💗

私は根っからの文系で、科学の知識もなければ、計算も苦手。
教養としての数学も身についていません・・・。
夫は呆れて「よくこれで生きてこれたな」という目で時々私を見ます。

息子は小学校の中学年から、算数の宿題は決して私には聞きません。
「お母さん、もういいよ」という声が記憶に残っています。
あの”あきらめた”響き・・・😨

ガ~ン!!

これでいいとは思っていないし、科学には興味のある分野もある

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ちょっと不幸がちょうどいいといった詩人がいた

ちょっと不幸がちょうどいいといった詩人がいた

noteにはすてきな詩人がたくさんいる。
私はその言葉に切り取り方に、いつも息をのんでいる。

ああ、こう描くとこんなに短い言葉で世界が広がるのかって、いつも驚く。そして楽しむ。

でも違う感じの詩を読んでいた時があった。

友人に詩人がいた時。
もう何十年もあっていないのだけど、時折り思い出す。
一つ年上のその女性は、独特の空気感をまとっていた。

ショートカットで、ひょうひょうとしていて、から

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夢想と現実の合間にあるカフェの時間

夢想と現実の合間にあるカフェの時間

頭や胸がいっぱいになったとき、どうしても一休みしたくなります。
お願い、どこかで一息、つかせて・・・そんな気持ちになると、カフェを探します。

「ああ、外の景色が違って見える」と思った映画の帰り。
カフェでぼんやりとストーリーを反芻したくなります。
座って、カフェオレをオーダーして、ふっと自分のいる場所を確かめます。私はどこにいるんだろう・・・?

ここしばらくは、映画を見ていません。

最近、胸

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けるぼんさんの音楽イベントの時間は贅沢の極み

けるぼんさんの音楽イベントの時間は贅沢の極み

noteで素敵な音楽を紹介くださっているけるぼんさんは、毎月ZOOMでイベントを開いてくれています。

3月27日(土)のイベントに参加しました。

私が参加するのは2度目です。昨年12月以来ですね。

その時のことは、けるぼんさんのほかの記事の紹介とともに感想を書いています。

音楽療養士という仕事は日本ではまだ一般的ではありません。
こちらを読むとおわかりいただけると思います。(#1~4まであ

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星野道夫さんの思い出と言葉に包まれて

星野道夫さんの思い出と言葉に包まれて

世界的なアラスカ写真家・星野道夫さんの写真を見ると、文章を読むと、静かに降り積もる雪を感じます。
彼の本を読んでいると、私の心にも深々と静かな雪が降り、その中に包まれていきます。

亡くなって25年。彼の写真と本は愛され続けています。

星野道夫さんの笑顔私は何度か星野道夫さんにお目にかかっています。
写真とご本人を知ったのがほぼ同時期でした。

写真展のオープニングパーティーで紹介していただいて

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桜にはまだ早かったけれど

桜にはまだ早かったけれど

「去年までやっていたんだ、ぎりぎり間に合わなかった」
閉店の張り紙に悔しそうにつぶやく。

京都にもこんなところがあったのかと驚く、学生街の小さな定食屋さん。
大学生活をこの界隈で過ごした彼が、観光ではない京都を案内してくれた。初めてなのに、妙になつかしく感じる。

出会ったのは去年。
仕事でトラブルに陥っていた私に、さりげなく手を差し伸べてくれた。
お礼にご飯をごちそうし、いつの間にか一緒に暮ら

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瀬戸内で心に生まれた真珠

瀬戸内で心に生まれた真珠

アートの懐に入りこめた、夏の一瞬だった。

雅はいつもキラキラ輝いていた。
国際的に活躍するクリエイターで、その実績には目を見張るものがあった。
その上、美人で気さくで気遣いのできる女性。

仲はよかったが、已己巳己とはいえない。二つ下だったが、あこがれていた。

彼女から誘われた瀬戸内トリエンナーレ。
いくつもの島で大規模に行われる3年に一度の現代美術展だ。心躍るものがあった。

現代美術が好き

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