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【読書ノート】世界はシステムで動く

いったん構造と挙動の関係がわかれば、「システムはどのように機能するのか」、「システムが移行するには、どうしたらよいのか」を理解し始めることができます。この世界が急激に変化しつづけ、ますます複雑なものになるにつれ、自分たちの前にある幅広い選択肢を管理し、適応し、理解するために、システム思考が役に立つことでしょう。

世界はシステムで動く/ドネラ・H・メドウス

こんにちは、けいごです。

世の中の出来事、自分のことなど、それぞれの原因って実は複数あるかもしれません。例えば周辺環境とか、、持っているものとか、、

間違いなくそれらにも作用されるのは当然ですが、実際ところ原因まで分析するのは難しかったりしますよ。

そこで今回は、複数の原因を見つけるための「システム思考」について学べる本を紹介していきます。
「自分や組織、世の中の課題を見つけたい」、「今起きている問題の繋がりを知りたい」という方は是非読んでみてください!


システム思考とは

システム思考とは、物事をシステム的に考える方法です。そのままなので「システム」についても解説します。

システムとは、以下のことです。

目的や機能を実現するために作用する物事の集り

例えば、人間の体はシステムで出来ています。人間は食べ物をエネルギーに変えて活動するために、口があり、食道があり、胃があります。それぞれの部位が作用することで、食べ物をエネルギーに転換することができます。
一方でシステムではないものを例えると、砂利です。砂利は多くの物の集合体ですが、作用して何かをするわけではないのでシステムではありません。

システムの構成要素

システムは大きく分けて、以下の2つの「要素」と「仕組み」で構成されます。

〈要素〉
・フロー
・ストック

〈仕組み〉
・目的や機能
・フィードバックループ

ここでは説明によって全て理解するのは難しいので、例と図を使って説明していきます。
本記事では「人口」を例に、システムを説明しています。以下は本書で紹介されている図を独自で作成したものです。

フロー

一言でいうと、「システムの中に流れるもの」です。例えば、情報、お金、水流、電気などを表します。
人口でいうところの、「出生」や「死亡」のイメージです。

更にフローには、以下の2つの種類があります。

・インフロー
・アウトフロー

「インフロー」は入ってくるもの、「アウトフロー」は出ていくものを指します。例えば、出生による人口の上昇はインフロー、死亡による人口の減少はアウトフローです。

ストック

一言でいうと、「システムの中に溜まるもの」です。例えば、ノウハウ、貯金、水、電気などを表します。
人口でいうところの、「人の数」のイメージです。

目的や機能

一言でいうと、「そのシステムのいく先(方向性)」です。例えば、情報を集めて新事業を作る、お金を貯める、水を貯める、電気を供給するなどを表します。
人口でいうところの、「増加」や「減少」のイメージです。

フィードバックループ

一言でいうと、「システムを調整するための仕組み」です。例えば、バイアスを考慮する、金利を調整するなどを表します。

更にフィードバックループには、以下2つの種類があります。

①バランス型フィードバックループ
②自己強化型フィードバックループ

「バランス型」は、一定の状態を保つためのループです。例えば、人が亡くなるのは平均寿命という大体の基準が来た時です。これには一定の状態を保つために調整する、バランス型フィードバックループが働いています。

「自己強化型」は、ストックをより強化、減少させる際のループです。例えば、人の数により増える人口は、人口が増えれば増えるほど拡大し、その数が更に大きくなっていきます。このループは量が強化されていくものなので、「好循環」にも「悪循環」にもなりえます。

世の中の仕組みは複雑

ここまで基本的なシステムの考え方を紹介してきましたが、世の中のシステムは非常に複雑です。
本書では、本記事で紹介したシステム以外に、より複雑なシステムを考察する方法も紹介されていますので、気になる方は是非読んでみてください。

システム思考を身につけるには、本書で紹介した思考法を繰り返し実践する必要があると、著者は述べています。
システム思考によって世の中をみる視点が変わること間違いなしです!

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