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Amu
2024年7月14日 12:31
「かの國」伸ばした指さきすり抜けゆく風の影追い果てたどるや薄紅の微睡みに抱かれて健やかであれ唄い流れる水の音懐かしさに類義した温もり愛しさと名付けて
2024年7月12日 14:51
「24万マイルの僕」音のない世界で僕はひとり遥かなる君と出逢う抱えた僕の言葉の意味水平線まで聴こえる瞳の虚ろ星の欠片を動かして僕は君へと手紙を送った君には、此方のほうが似合っているから旅に出ないか裸足のままでいま、音のない世界で僕は、ひとり
2024年7月11日 17:05
「微睡みに繋いで」何もない空に朝がやってくる瞳のまえに広がるきっと淡いであろう赤子のみどり産声をあげたひかりの匂いそれは素足の心にくすぐったいを教えてくれる背から絡みつくまるでカフェモカのような温もりと何もないはずの空に手を伸ばす微睡み……昨日より、きょう今日よりも明日なんだって違うよ深い眠りにつく前に僕たちは誰よりも何よりも、ふたり
2024年7月9日 09:27
「そして、君へと。」ひとつ、ふたつ……見あげる夜空に終わりゆく星と透明な瞳をもつ少年の背中ひとつ、また ひとつ……雨粒の代わりに拾いあげた小さな正義をポケットにしまって膨らんだ拳から溢れる涙はきみの宝物へと流れていくからほら、大丈夫真昼の空には消えない星がある
2024年7月7日 10:58
「Mau loa」足もと散らばる不揃いの正義かかえた想いたち迷子の魂ひとさし指螺旋をえがいた魔法の呪文小説などは読まないとすべては僕から生まれる物語掬いあげる不器用な真心それでいい、根無しの雲が瞳を弧にする空、それは静かなる永遠を囁きつづけて
2024年7月5日 13:30
「風にとける」透明の言の葉をふた指つまんで青い風に透かし瞳をとじる聴こえてくるのは何時かの鈴の音真暗な峠に灯ったあかり沈んだ夕陽の代わりの文字に旅雨たゆたう君の心音いつかのボクだと細めた声を背中で拾うて眉間で哭いたもうすぐ夏がやってくる庭先わすれた風鈴が今年も君の名を呼び続けている
2024年7月4日 14:10
「瞳、乗せて……」そこから何が見えますか夢とか希望とか愛とか恋とか裏切りだとか片道乗車券だけを握りしめて踏切のまえ何度めの電車ここから海が見えましたカンカン カンカン遮断機は空へと突き刺さり原動機付自転車が眼のまえを横切って行きました
2024年7月2日 08:41
「ひとつぼし」君を独りにはしないから空にまだ星が遊んでいた存在意義を失くした僕と見失いそうに立ち尽くす君と決して、君を……あの日の君がそう言って空を見上げていた
2024年7月1日 13:32
「無邪気では……」高鬼あそびの無邪気がふわり空へと舞いあがったとき触れては駄目だ、風が鳴いて僕はゆっくりと瞳をとじるときに想いは君を傷つけ言葉はときに邪魔をするからいつまでも、子供のままでは居られないから塀のうえには子猫がひとり寂しそうに笑っていた
2024年6月30日 21:43
「君、物語」天色に紛れこんだ優しい嘘みなみの海に眠る桜の貝殻は遠いお空をみはるかす囲った想いの水面に触れてくるりくるりと左にまわす心を軸にしたならばゆるり愛おしさが弧をえがく君の声が聴きたいんだどんな物語だって構いはしない君の声が、聴きたいんだ……
2024年6月27日 14:38
「幸せになれ」じりじりと締め付ける違和感が埃まみれになった心の臓に忍びよる戸棚には整えられた記憶たち小さなメモ書き、其れはいつかの星詠みからのメッセージ君は憶えているだろうかかならず果たして欲しいと願った約束の片隅に掠れた僕の声添えられた涙が愛になる瞬間の音を
2024年6月25日 13:31
「風と共に」影ゆらし離れてく渡し舟見つめる瞳の虚ろに溶けてゆく霞みな岸辺はいつかの浜辺まちがい探しなどしなくてもいい荒れ狂う波から逸らさずに限りを尽くして睨んでこそのあの、水の境の美しさ聴こゆ風と添い寝する海鳥のように
2024年6月23日 14:12
「落ち葉さがし」打ち寄せるアンバーな空のした掴めない落ち葉のゆくえ心もとなくただ、それは僕から吹いている風のせい刹那的な極光のなかぶらさげた命が嘆いている引き換えであることなく両のうでに抱かれたいと揺れる音未だ、僕はあの場所で僕らを探している
2024年6月21日 13:11
「君だけに見える景色」奪われゆく視界に想いめぐるつたい歩きが空に舞うとき零れ落ちたサヨナラはせめて君に掬い上げて欲しいととても優しいひとだったとても愉しいひとだった誰よりも弱さを教えてくれるとても強いひとだった奪われゆく視界に君がゆれるつたい歩き、その先にある景色を君だけは知っているのだろうか