- 運営しているクリエイター
#ぜひ読んでみて下さい
第68回:物語が「反転」したとき、あなたには何が見えるか?
こんにちは、あみのです!今回の本は、道尾秀介さんの『スケルトン・キー』(角川文庫)という作品です。
道尾さんの作品を読むのは今作で2作目。『向日葵の咲かない夏』が有名な作家さんで、私もこの作品の仕掛けにはとても衝撃を受けたことを覚えています。
意外性のあるミステリーが読みたくて「カドフェス」(角川文庫の夏のキャンペーン)で推されていた今作を手にしてみました。ミステリー特有のスリルとか驚きを存分
第63回:「心のゼイ肉」を落として、清々しく生きたい
こんにちは、あみのです。今回の本は、垣谷美雨さんの『あなたのゼイ肉、落とします』という作品です。垣谷さんの作品は、タイトルが個性的な作品が多くて、以前から凄く読んでみたいと思っていました。
あらすじの「「心のゼイ肉」を落とす」という言葉に惹かれて、手にした1冊。読むととにかく前向きな気持ちになれます!幅広い世代の人物が登場するので、読む人、読む時によって物語への感じ方が変わりそうな作品でもあると
第58回:好きな人との思い出って、宝石に似ている
こんにちは、あみのです。今回の本は、柴野理奈子さんのライト文芸作品『思い出とひきかえに、君を』(集英社オレンジ文庫)です。
何年かぶりに行った昔から好きな本屋で発見した作品。少女漫画のようなカバーイラストに惹かれてしまい、思わず購入しました。本屋って、お店ごとの個性があるので、行った本屋によっては予想外の本に出会うこともあります。(これが楽しい)
***
今作は、好きな人との「思い出」がカギ
第55回:「期限付きの恋」から学ぶ「強く生きる」ということ
こんにちは、あみのです。今回の本は、森田碧さんの『余命一年と宣告された僕が、余命半年の君と出会った話』(ポプラ文庫ピュアフル)です。タイトルからもわかるように、今作は「難病もの」の青春&恋愛小説です。
ありきたりな物語に見えるかもしれませんが、複数の登場人物を通して描かれる「命のきらめき」に思わず心が震えてしまうような良作です。
作中の様々な演出も素敵なので、1本の映画を見ているような感覚で読
第53回:最高に元気が出る「人が死なない」ミステリー!
こんにちは、あみのです。今回の本は、柊坂明日子さんのライト文芸作品『おばさん探偵 ミス・メープル』(小学館文庫)です。
私は「ミステリー」というジャンルでも特に、魅力的なキャラクターが活躍する作品が大好きです。
あらすじを読んだときから「絶対に面白い作品なんだろうな」と予感していた1冊。ギャップ&ツッコミどころ多すぎな楓子さんと、彼女に振り回される吉井くんのキャラクターは、まさに私が求めていた
第52回:「家族」以外も充分な味方
こんにちは、あみのです。今回の本は、汐見夏衛さんの『さよなら嘘つき人魚姫』という作品です。汐見さんの作品の感想をnoteにて書くのは、2冊目になります。
今作は、読んでいて辛い気持ちになってしまうシーンがあるかもしれません。だけど、大切なことを教えてくれる物語なのは確かです。
物語の主人公は高校生ですが、この作品に込められたメッセージはきっと幅広い世代の読み手の心を掴むと思います。
あらすじ
第51回:短くも濃厚な物語たち
こんにちは、あみのです。今回の本は、河出文庫の『5分後に涙が溢れるラスト』というアンソロジーです。アンソロジー作品の感想はnoteでは初めてですね。
この本は、同出版社から単行本で出ている「5分シリーズ」の傑作選とのこと。読者から人気の高い作品を文庫という形で再集録しているそうです。お試し感覚でこのシリーズの面白さと出会えるのが嬉しいですね。
普段は長編を好む私ですが、たまには違う形の小説から
第48回:椅子の中の恋!
こんにちは、あみのです。今回の本は、江戸川乱歩の名作『人間椅子』の乙女の本棚シリーズ版です。
今作は、乱歩の作品の中でも特に好きな作品。一度読んだことのある名作を素敵なイラスト付きで読んだら、どのような楽しみ方が生まれるのでしょうか?
内容を知っている作品も、出版社や作品のアプローチ方法が違うだけで、また新たな良さを発見することがありますよね。
あらすじ(巻末の既刊リストから引用)私の膝の上
第47回:あなたは『魔術師』の美しさから逃れられるか
こんにちは、あみのです!今回の本は、以前から気になっていた谷崎潤一郎の『魔術師』乙女の本棚シリーズ版です!
今作の担当イラストレーターは、『猫町』と同じくしきみさん。今作は、現実離れした妖しげなストーリーが特徴的だったので、しきみさんの画風ととてもよく合っていたと思います。
あらすじ(巻末の既刊リストより引用)私の魂は磁石に吸われる鉄片のように、魔術師の方へ引き寄せられているのでした。
初夏の
第46回:帯で既に勇気をもらった1冊
こんにちは!あみのです。とても前向きな気持ちになれた1冊に出会えたので、紹介します。
今回の本は、長月天音さんの『明日の私の見つけ方』(ハルキ文庫)という作品です。
最近、なんだか元気が出なかった私。自分の気持ちを回復できるような物語に出会いたい!そんな気持ちで本屋の新刊コーナーを物色。すると、帯に書かれていたこのような言葉が目に留まりました。
頑張れ、自分。きっと笑える日が来るから。
シ
第45回:今、出会えてとても嬉しかった本
こんにちは、あみのです。今回の本は、小野寺史宜さんの『ひと』(祥伝社文庫)という作品です。
2019年の本屋大賞にノミネートされていた1冊というのもあり、単行本時から本屋でよく見かけた作品です。「この2文字にどのような思いが込められているのだろう」と今までずっと気になっていました。
先日、今年の本屋大賞が発表されたときに、ふとこの本の存在を思い出しました。数年前にノミネートされていた『ひと』と
第44回:「画面の中で頑張る人」を応援する人にこの「花束」のような物語を
汐見夏衛さんの『ないものねだりの君に光の花束を』という小説を読みました。汐見さんの作品ではこれまでに、人とのつながりや命の大切さ、戦争の恐怖を描いた物語と出会い、何度も感動や学びを得ました。
今回のお話には、クラスの「モブ」としてひっそりと生きる主人公と「アイドル」として芸能界で活躍する男子生徒の交流が描かれます。
設定だけでは非現実的な話と思うかもしれません。だけど、この物語に登場する問題は