角川文庫

人間失格

まだ読んでなかった文学作品を読もうシリーズ。
前回の、夏目漱石『こゝろ』に続いて、今回はこちら。太宰治の作品で中身を知ってたのは、『走れメロス』くらいでした。

この年になって初めて読むこの作品。
重い内容で、きっと若い頃だったら読めていないでしょう。今も、すっきり消化できたわけではないけど。

主人公は、太宰治本人がモデルになっているようです。
本に載っていた年譜と照らし合わせると、その人生の激

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たくさんの人に「好き」を届けてくださいね
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読書録 6冊目

「塩の街」
有川浩    角川文庫

有川浩のデビュー作にして最高傑作

ある日突然、人も、待ちも全てが塩に変わっていってしまう世界。
なぜ塩化してしまうのか、どうすればこの状況を止めることができるのか。

人々が諦めと絶望しか感じなくなるなか、秋庭は大切な人のために立ち上がる。

最後はきっと、誰かを思う気持ちが強くしてくれるんだなと感じる作品。
ラブストーリーというわくに収まらない、人間の物語

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読書録 5冊目

「海の底」
有川浩     角川文庫

海上自衛隊基地と米軍の基地が一緒にある横須賀に、巨大な赤い甲殻類が海から上がってきた。
そいつらはなんと、人間を食べている!!
なんとも現実離れしているように聞こえるこの設定でも、有川浩の手にかかれば、現実味を帯びてしまうのだから恐ろしい。

赤い甲殻類の正体は?
人間はこの生物に勝つことができるのか?
ハラハラドキドキするなかに、人間の感情が丁寧に描かれて

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読書日記20200519

「東京百景」又吉直樹
寂しさ、哀しさ、寄る方なさ。
「東京百景」の全編を通して漂うのは、そうした暗い感情である。
芸人で芥川賞作家でもある又吉氏が、東京で過ごした青春時代の思い出を書いたエッセイ。
だが、全てがありのままの話というよりは、現実と空想が境目なく地続きになって描かれている。

私が最も好きなエピソードは、浜離宮恩賜公園に関するものだ。

ここを訪れる度に、僕の脳内に一つのイメージが浮か

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まだ間に合う『 鹿の王 』

2020 / 5 / 17

※ この記事は2分で読めます 639文字

こんにちは。

毎度のことですが、、、
遅ればせながら、上橋菜穂子さんの「鹿の王」を読みました。

この作品、2015年の本屋大賞の受賞作らしいですね。

 ( いまさら。。。 )

岩塩鉱の奴隷 “ ヴァン ” と
       天才医術師 “ ホッサル ”

全く接点の無かった二人が、国や民族、“ 黒狼熱 ” と絡み合っ

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マジすか!!
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「角川文庫」について

角川文庫に幼少期から親しんでいる。私にとって、角川文庫は悩んだ時の相棒だ。

中学受験に悩んだ小学生の頃、川島誠氏の「セカンド・ショット」に出会い、自分と同い年の主人公が、自分と似た境遇でありながら、全く違う世界に生きていることに感銘を受けた。

創作の中の全く違う世界に出会うことで、現実世界の見え方まで変わることに気づき、小説好きになった。主人公に感情移入することで、現実世界の悩みが瑣末に思える

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最高です!
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読書録 4冊目

「空の中」 
有川浩      角川文庫

高度2万メートルに住んでいた未確認生物と、人間が出会ってしまうことから始まるこの物語。

生きているもの同士が共存していくための過程は、長く険しく、そして切ない!!
でもだからこそ、生きている、生きていられることへの暖かさを感じる。

軽い語り口や、SF要素のなかに描かれる人間模様に、思わず涙がチョチョぎれる💧 
そんな作品。

塩の街・海の底と並ぶ、

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思春期に一番衝撃を受けた詩人(7日間ブックカバーチャレンジ2日目)

三代目魚武濱田成夫という詩人の言葉が大好きでたまらなかった時代が僕にはありました。
そのほとんどを買い集めたのですが、なによりすごいタイトルだと思ったのが
『君が前の彼氏としたキスの回数なんて俺が3日でぬいてやるぜ』
でした。

昔々、『ソリトン金の斧銀の斧』『ソリトンside-B』という伝説の番組がありました。
たしかSide-Bのほうでドリアン助川が詩を朗読していて好きになって、
そのまま土曜

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こゝろ

「最近どんな本読んでる?」
地域の人とのそんなやりとりの中に、この本が出てきました。

「教科書に出るような作品は、大人になって読むと感じるものが違いますよね」と話が盛り上がると、読みたくなりますね。名前を知ってても読んだことのない作品が多いので、読みたい本はどんどん増えていきます。

夏目漱石の『こゝろ』は、初めて読んだのは5・6年前。「心に関する仕事をするならぜひ読んだ方がいいよ」と、友人に勧

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たくさんの人に「好き」を届けてくださいね
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読書録 3冊目

ラブソファに、ひとり
石田衣良   角川文庫

男と女は何をもって相手を好きになるのか。
好きになるとはどういうことなのか。

大人になればなるほどわからなくなる。
だって、うまくいくと確信していた恋さえ、儚く散っていくことを知ってしまうから。
そしてその寂しさや虚しさを怖いと感じてしまうから。

でも、やっぱり恋って幸福だ。

大人に送る恋の応援本