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見えないものと戦う日々 ~大事な事を見失わないように~
コロナウイルス感染の流行によって私の職場環境は目まぐるしく変化している。100床ほどの小さな病院に看護師として働いている、毎週のように上司や重役たちの感染会議・・・方針がどんどん変わり入院している患者さんの環境も変化していった。
毎年冬から今くらいの季節はインフルエンザや多くのウイルスが活発に活動している期間。感染の状況により対策を行っているけど、今年はちょっと訳が違う。働く職員は勤務する前に体
ノンフィクションのエピローグ
息を引き取ったその人はまだあたたかかった
昨日から夜勤で病院にいた。夕方から急変したその人はみるみるうちに呼吸が浅くなり2時間後に呼吸をやめた。眠っているようなその体を私はずっと見ていた。
いつも穏やかな人だった。声をかけるとニコッと笑って「ありがとね」や「ごめんね」が口癖だった人。今にも眼を開けそうな雰囲気ではあったが、もう永遠に目覚めることはない。駆けつけた旦那さんは、ずっと手を握っていて「
当たり前のことができなくなった私は辞める勇気を持たないといけない
「これからどうしていこうと思っている?」
私が最近言われたこと。ずっと考えて悩んでいるのにあっさりと答えを求めてくる。その言葉にうんざりしてしまった。こうなったのは誰のせいでもない、私が弱かったから仕事ができなくなってしまった。朝起きて、制服に着替えて持ち場に入り、与えられた仕事をして終わったら帰る。人が当たり前にすることが出来なくなってしまった私には難しい質問。どれだけ寝ても回復する事のない重
戻っているわけじゃない、変わろうとしている。
もう戻りたくない
大事な人がいなくなった時にも、大きな失敗をして挫折した時にも。
頭の中の記憶にはいい事よりも悪いことの方が色濃く残っている。思い出すことはいつだって辛い事の方が多い。それは決して同情を誘っているわけではなく生きるために必要な本能。ネガティブな過去を少しでも良くするために繰り返し巡らせることで印象深く残ってしまう。同じ過ちをしないためにどうしたらよかったとか、試行錯誤したりとか