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2021年4月の記事一覧
こどものころにこの本を読んでいたら、きっと友だちがひとりふえたと思う──加藤多一・作『エカシの森と子馬のポンコ』
子っこ馬のポンコが行く。
ポンコは女の子──
山のふもとのだれもいない草っ原を、歩いていく。
去年、北海道の乳牛牧場で生まれた。つぎの年牧場を逃げだして、いまひとりで生きている。だからここは〈ポンコの森〉だ。
ここで、ポンコはほんとうに自由だ。すきなところへ、すきなように歩いていく。草っ原の歩きかたも自由。
一直線にまっすぐ走りぬけたり、いきなりストップして横にとんだり……目をとじて眠ったふりを
🇧🇹ブータンがワクチン開始5日で接種率50%超えた件
世界中で進む、新型コロナウイルスのワクチン接種。去年12月にアメリカなどで始まり、日本でも2月17日から医療関係者、4月12日から高齢者への接種が行われています。
1月に、イスラエル在住日本人にワクチン事情を聞いて以来、接種スピードは世界でイスラエルがぶっちぎりだと信じて疑っていませんでした。最新の接種率を調べようとオックスフォード大の統計サイトを覗いてみると・・・
イスラエルの上にアフリカのセー
ショートショート110 「パーフェクトマシン」
ロボットに感情は必要か?
長年議論されてきたテーマだが、なんてことはない。
答えは目的による、だ。
例えば、制度改革のため人事課に導入されたアンドロイドが無感情じゃ具合がわるい。働きやすい環境を整えようってのに、やりがいが何かわからない。不満って何のことだか。そんな調子では成果など望めないってわけだ。
いや、これは例えになっていなかった。そのアンドロイドなら今、この会議室で俺の真
塔山忠臣のシンセサイザー講座《第1回》
強さとはなんだろう。
私たち男の子にとって単純に分かりやすいもので腕力というものがある。殴ったり蹴ったりすることで相手に勝つとか負けるとかの類のモノ。
これはある種わかりやすい、周りの目撃者や傍観者たちを味方や証人にする事が出来る。
ただごめんなさい、コレは私が今ここで
1番興味のない強さである。(女子って学生時代、男が知らないとこで殴り合いとかの喧嘩もしてるのかな???)
私は高校生になる
何気ない日常からゾンビ映画まで 鬼才ジム・ジャームッシュの美学
文=長谷川町蔵 @machizo3000
静かでドライで物悲しい。でもどこかコミカル。
第37回カンヌ国際映画祭でカメラ・ドール(新人監督賞)を獲得した『ストレンジャー・ザン・パラダイス』(’84)を引っさげてジム・ジャームッシュがシーンに登場したとき、こうした彼の作風は、時代のムードをこれ以上ないくらい反映した表現に思えたものだ。それは僕個人に限ったことではない。あの時代、『ストレンジャー・
”弱者”がなぜ”羨望”されるのか?ー「傷ついた」と言えない人たち
さて、ネット上には傷ついていると主張する人にむかって「そんなことでいちいち傷つくな」とか「被害者ぶるな」とわざわざ唾を吐きかけにくる人が沢山いますね。一般論としては、この人たちは「自分の加害者性を認めていない」のだと批判されがちです。しかし、今回はむしろ「この人たちが認めていないのは自分の弱者性や被害者性のほうではないか」という視点の話をしてみたいと思います。
前半では、すでに何度か説明した