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稀少な技術で作られた、オーダーメイドニット〜カシミアのインターシャ
ニットの中でも別格とされる、カシミアのニット
そのクオリティは、砕けた言葉でいえば、ピンからキリまで、英国スコットランド産の糸によるものが有名ですが、ニットの最高峰はおそらく、イタリアのバランタイン社による通称バランタイン・カシミアで、自分も1つ持っていますが、質感、着心地、耐久性ともに、他に類を見ません。
ニットは編地の表現方法に於いても、ある意味無限にイメージを拡げられると、アパレルの企
The Stone Rosesの革命
1989年に或るバンドが出現した時、価値観というか、既成概念というか、そんなものが丸ごとひっくり返ってしまうような経験をした。
彼らの何が凄かったのか、その後多くの評論で語られているので、ここでは避けるとして、驚いたのは、彼らの音が世界に轟いた最初期のアルバムのアートワークそのままに、当時勝手に楽曲をリリースしたレコード会社に乗り込んでいき、ペンキをぶちまけた事(上写真)。
もちろんメンバーは
The Nicest People On A HONDA~バイクのイメージを変えた広告キャンペーン
1960年代に生産されたホンダのバイクを、普段メインで使用している者として、この時代のバイクカルチャーに関心がある。
今でも高速巡航をこなし、一般道では常に「エンジンを回せ」と急き立てられるようなレスポンシブな走りに、60年近く前に造られた機械である事を忘れる。下道であれば、現代の交通状況を、リードして走るのも難しくない。
そう言えば、売ってくれたバイク屋さんにも「この年代のホンダは、レーシーだ
『PERFECT DAYS』 ~ 現代の『東京物語』
この映画を観た時、ヴィム・ヴェンダース監督が長い間、最も撮りたかった作品はコレだったのでは、と思った。
大学生の頃に『ベルリン・天使の詩』をリアルタイムで観た。公開の日を待ち望み、日比谷の映画館の帰り路、仲間と何時間も語り合った。
もちろん、誰もが大絶賛で、意見を戦わせるのではなく、どこに着目し何に興奮したのかを挙げ連ねた。当時そんな人々が世界には無数にいただろう。ベルリンの壁は壊され、ヴェンダ
冬とバイクとコーチジャケット
今年もそろそろ終わりを迎えようか、というこの頃ですが、年を通して、寒くなってきても結局コーチジャケットをヘビロテ着用しているな、と実感します。
オフィスではそれこそユニフォームのように着ていますし、自分のような、レスポンスのいい小ぶりのバイクで街乗り中心の者にとっては、ダウンやフリースなどでインナーを厚くすれば、冬場もいけます。
春や秋はもちろん、雨の心配のある時には夏にも、活躍するアイテム。
サザンオールスターズ、茅ヶ崎ライブ(9/28)
サザンを茅ヶ崎で観る。
チケットが取れたと知人から伝えられた時、あまりに稀少で実感が湧かなかった。
昭和から令和に至る日本の国民的バンド、ドームでも、チケットを取るのは難しいだろう。
そんな先入観もあって、機会は巡ってこなかった。ファンクラブに入っている知人があらゆる手を尽くして、今回自分のところまで回ってきた。
ラッキーが重なった。その人とは最近知り合い、仕事でよく顔を合わせる間柄になった。たま
「トム・クルーズ〜ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE」を観て
いきなりですが、映画というジャンルの特徴と言えば、私は先ず、「動くこと」を挙げます。
絵画や写真と違って、暗い場所に大きく映された何かを、光として浴びる、その何かは、動いている。
美女であれば、その美しさに、見とれていればいい。なにかとんでもなく綺麗な女の人が、動いたり喋ったりしている、その意味を、いちいち探ったりしません。それより、感じて、映画という動くものに、出来るなら、身を任せていたいんです
スピードと活劇〜地表から身体が解き放たれる時
「2023年に、宮崎駿監督の新作を観る」、思ってもない出来事が現実となった。
自ら引退を表明した「風立ちぬ」の終わり方は、国民的作家のエンディングとして、「ああ、そうか」と頷ける形で破綻なく円環が閉じられていたし、新しい世代のアニメーション作家たちは今、豊富な時代を迎えている。
大御所が、あえてリスクを冒す必要もない。ご存知の通り、少しでも疑問符の付く作品であれば、容赦なく「晩節を汚した」とネット
ブルーに燃え上がって〜映画「Blue Gient」
ふらっと立ち寄ったロードショー、近くにある立川の映画館は、極音=音響がいい、という理由もあるけれど、そこで観たアニメの音楽映画に、胸を貫かれたように感じた。
以後、繰り返し本作を観た。劇場側の会員制度が整ってるのは、自分のような、どうしても映画館で観たい映画をもつ人間にはありがたかった。
観るたびに、二十歳前後の登場人物たちから、抜き差しならないものを突き付けられた。
音楽に限らず、何かにトラ