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#コラム
農薬不使用の栽培/食材普及を政策に嵌め込むのは無理筋【八百屋から見た“食”no.51】
農薬を使わない栽培の最もプラスな点は【味が素直(≒品種・農地の特性・肥培管理に対して正直)】なこと。これ以外ないと言っていいです。
慣行農法との比較を各種記事で見かけますが、環境負荷面で優位かと言われると微妙です。病害虫を物理的に避ける際に使う農業資材は(トンネル・マルチ・ビニールハウスetc.)一緒。燃料も石油資材も使います。農薬に頼れない分、農業資材を慣行農法より多く使う場面もあり、大差ない
買い物と多様性【八百屋から見た“食”no.1】
いつからか出てきた多様性というワード。
「多様性こそ大切」と言われてしばらく経ついっぽう、
興味の細分化(分散)と情報化社会が相まって
【共通認識(基礎知識≒一般常識)の低下】を招いている
「多様性は大切」と朧気には皆思いつつ「分断」が進んでいて、
極論の両岸から主張し合っている・相容れない状況が進んでいるように思えるのです。
日本史・戦国史・幕末に詳しい・詳しくない
海外居住・現地事情・外交に
八百屋からみた“食” ー序章ー
こんにちは。noteで出会えたこと、嬉しいです。
対面販売・小売り、学生時代からずっとやってます。
いつのまにか八百屋になってそろそろ20年。独立して10年以上経ちます。
「食」の対象は広いです。とてもとても広いです。
職業柄、青果・農産物に限定しても「原料生産・食品製造全体・世界の政治経済情勢・気候変動・農法(生産技術)・流通(輸送貯蔵技術)・市場出荷/非市場出荷・法律・栄養・ブーム・外食産業
都合のよいSDGs【八百屋から見た“食”no.4】
こんにちは。
タイトルがまたアレですが、SDGsでもスローフードでもフードロスでもなんでもいいです。
あくまで個人の見解ですが、数年に1度新たなワードが出て、賑やかで盛り上がっていて、さぞ世の全員が知っている…ように見えるだけです。
商業上(商売上)都合よく使われて、消費の一部になり、消耗して、また新たなワードが出て。
都内の八百屋の店頭で、ずっとそんな状況を見聞きしてきました。
今話題のS
画面の中に「解」はない【八百屋から見た“食”no.9】
動画・雑誌記事・ワイドショー・健康番組。
すべて“話半分”、もしくは“すべてエンタメ”と思って接してください。
特に動画配信関連。
注目を浴びたいがために『キケン』だ『危機』だと大層な見出しを付ける。過激な物言いをする。皆、フォロワーを増やし、動画再生回数を上げて収入にしたい。要は胴元が囲い込みと換金に必死なだけです。
前回投稿でいうところの
“コダワリが強い・多い”人ほど、囲い込みに弱いです
安全に食べる=農薬&肥料の使用不使用“ではない”話。【八百屋から見た“食”no.13】
栽培期間に起こり得るあらゆる病害・虫害・天候不順を経験されながらも、いわゆる栽培時農薬不使用(≒オーガニック・無農薬)の生産者皆さんのポリシー。敬意しかありません。美味しい状態にまで仕上げ、当店に出荷される農薬/化肥不使用の生産者も多数いらっしゃいます。お世話になってます。
しかし“病気治す効果”とか
“栄養価高い”とか
“安全に生で食べれる”とか
栽培時農薬不使用という事実に関係しない『変なユ
食べ物にも“ベストバイ”の習慣を【八百屋から見た“食”no.14】
直近のあらゆる原材料&食品の値上がり要因は主に4つです。
①原料の供給減:稀少化・輸入減・不作
②動力費:ガソリン・電気・ガス
③輸入品:円安
④給与増:人件費上昇
小麦・大豆・食用油・砂糖・カカオ等含めた豆類は現地コスト増と円安の掛け算で値上げ続き。いま挙げた5種はほぼすべての食品でなにかしらの原材料となるため、今後も数段階の値上げが想定されます。また、輸入果物(&原料にしたジュース類)も安
not full_organic, but delicious.【八百屋から見た“食”no.15】
なにげなく並ぶ小松菜を買う。食べる。美味しい。
つぎはトマトを買ってみた。食べた。美味しい。
じゃ、りんごを買ってみた。美味しい!
表示やストーリーに特色が無くてもいい。
採れたてもぎたて、味が乗った野菜の美味しさ。
私が心がけているのは、普段遣いの美味しいお店です。
情報化社会の果て【八百屋から見た“食”no.16】
伝えなくても知っていたであろう食の知識(一般的な経験則や常識といわれる情報)の範疇が年々狭まっています。
知りたい情報を画面上で見て済ませてしまい、体験経験として蓄積されないのも一因と推察します。
大昔より、昔より、今の方が
【商品紹介・理由説明が必要で、会話の時間がかかる】事実。
自炊する。料理する。素材食材を買う。
都市部では「家でご飯を食べる」生活が、すでに非日常です。
家庭内調理がある
お客さんが売場で“目利き”しても無意味。モノを選ぶより店を選ぼう【八百屋からみた“食”no.17】
秋です。りんごの収穫出荷の声を各地からいただくようになりました。
長野・青森の生産者直送。最速もいだ翌日に売場に並びます。いま(10月前半)のおすすめは「サンつがる・早生ふじ」です。
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Q. 売場でできる美味しい〈りんご〉の見分け方は?(ホントよく聞かれる)
A. 正直なところ、ありません。
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〈り
悲観も楽観もしない。正しい現状把握を【八百屋からみた“食”no.25】
たまに、店先に立つ自分の感覚がオカシイのかな(ズレてる自覚あるし直す気もない)とは感じますが…
同業やお客さんで
「安くないと困るし、物価安定(≒安値安定)に補助金出ないと困る」という昭和思考&国や政治が何とかしてくれる思考(私に言われても困る)の人や
「これまでが大丈夫だったから、これからも大丈夫」という思考の人や
「戦争のセイ・コロナのセイで石油危機肥料危機食料危機」だと捲くし立てる人もいて
オーガニック⇔慣行農業は対立しない。比較・優劣・区別する人達は時代遅れ【八百屋から見た“食”no.35】
いわゆる“オーガニック農業/農産物”を10項目にまとめます
(慣行農業と比べ)
①石油&プラスチック資材は減らない。地球環境に優しいとはいえない。
②生態系に優しいが、生育中の植物に対して悪さもする。
③栽培条件(生育適期/地域/地質/水/温度/日照≒旬)に合う品目品種がメイン。
④栽培条件に合わない品目品種の栽培は困難。技術力と天候と運。
⑤栽培条件&品種特性&技術投入に対し、出来&味が素直。