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病院食の実感【八百屋から見た“食”no.53】

持病の手術で4日ほど入院しました。術後2日目に退院。
ぱっと見は健康体。歩行速度がネジ巻のおもちゃ並みです。
ぼちぼち営業再開への準備をはじめます。
(スタッフ皆のチカラをいつも以上に借ります!頼りにしてます!)

病院食というと味も素っ気もない代表みたいに評されることもありますが、
可能な限り味がつき、惣菜も毎食工夫されています。ゆっくり美味しくいただきました。

病院食の特徴は以下6項目にあります。

消化が良い
しっかり加熱・冷却されていて食品衛生が保たれている
アレルゲン&治療上禁止されている物質が含まれていない
素材の味が素直・味付け(いわゆる塩糖脂)が過剰でない
栄養価が適度に充足する
食味・バラエティも適度に満足する

私は手術当日以外ほぼ通常食でした(アレルゲン&辛い物質がNG)。短期入院だったこともありメニューが被ることなく飽きません。仕事柄ついつい野菜や食材を確認しながら食べてしまうのですが、切干大根の味付けが初回は煮物→次回は酢の物と変化したり、お粥/ご飯に使うふりかけの味変にも小さな配慮があり、メニューに最大限の配慮と工夫がなされているなぁと実感しました。治療と安静が繰り返される病院生活における“数少ない楽しみ”が食事にはあります。

食事に対する留意点は「食品衛生・消化・栄養摂取」。単語にすると平坦かもしれませんが、この“病院食の特徴6項目”が老若男女を問わず普段の食生活・経口摂取のベースとなります。病院食は消化優先になるため野菜がクタクタに煮てあるのは致し方ないとして、充分に美味しく楽しめたし、普段の食事に応用できる“ヒント”がありました。つまり【素材そのものの味を重視しつつ、食感・調理法・味つけのメリハリを出す】これだけで実は良いんじゃないかなと。あとは個々の楽しみの部分をどれだけ足すかであり、過剰にならないよう/マンネリやバッカ食いにならないよう/インスタントやレトルトだけにならないようループするかに、普段の食事や食生活における楽しみやバラエティの“肝”があると思うんですよね。

繰り返します。今回の記事は平凡平坦な内容かもしれません。
しかしながら特に都市部では、普段の食生活で“気を抜き過ぎている/手を抜き過ぎている”場面や、“こだわり過ぎている/手をかけすぎている”場面を随所に全年齢層に見かけます。もう少しだけ食事への考え方をシンプルに。簡単で手早くこだわりすぎない食生活にしてみませんか?

その鍵は生活環境/家庭環境ではなく、値段の高い安いでもなく、素材へのこだわりでもなく『時間設定と素材の鮮度』にあると考えます。

皆様はいかがでしょうか。普段の食事/食生活を考える一助になれば幸いです。


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↓関連投稿①:都市部での自炊は『時間のぜいたく』と考えた上で私がお客さんに心がけていること

↓関連投稿②③:文中にオーガニックは1度も出てきませんでした。オーガニックであってもなくても、お金をかけてもかけなくても“楽しめる食生活”は十分十二分にできます。

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