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釣りと現世と魂と ⑤ 黒部の夏 2023 ソロキャンプ編 Ⅲ

釣りと現世と魂と ⑤ 黒部の夏 2023 ソロキャンプ編 Ⅲ

  3日目 森の生活

 昨夜も初日に引き続き、夏とは思えないほどの厳しい冷え込みだった。

おかげで夜中に何度も目を覚ます羽目となり、
長袖の下着の上下やレインウェアなど、ありったけの衣類を重ね着しなければ、寒さをしのぐことは出来なかった。

決して甘く見ていたわけでは無い。
この年、過去に味わった事のない様な都内での猛暑も、予測を狂わせる要因となった。

とは言え、黒部ダムの標高は1470m、

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釣りと現世と魂と ③ 黒部の夏 2023 ソロキャンプ編 Ⅰ

釣りと現世と魂と ③ 黒部の夏 2023 ソロキャンプ編 Ⅰ

 
 18歳で免許を取得してからというもの、長い間ずっと "車ありき" の生活を送って来た。

 しかしサラリーマンを辞めた後、色々思うところもあり、また、最近まで関わりのあった音楽家の強い勧めで、思い切って車を手放したのは去年の事だ。

運転が好きな自分にとっては、徒歩での買い出しなど、「歩く」と言う当たり前な事にも初めは億劫だったが、意外とすんなり順応することが出来た。

だが、それに伴い、

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釣りと現世と魂と ②

釣りと現世と魂と ②

 

 釣りの旅と新しい世界

 スポニチの若林師匠との出会いは、本当に幸運だったと思う。

いや、今にして思えば、それもシンクロニシティ、引き寄せだったに違いない。

これまで知らなかった様々なフィールドへと同行し、たくさんの魚たちとも出会えたが、

同時に、釣りとは別の世界に於いても大いに視野を広げてくれ、多大な学びをもたらしてくれた。

詳しくは述べないが、師匠は名家の出身でもあった。

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釣りと現世と魂と

釣りと現世と魂と

 精神世界を旅するようになってから、

様々なものを手放し、身も心も(財布も、)随分軽くなったのは、つい最近の事のように思う。

 しかし、「執着は敵」だと解っていても、全てを捨て去れるほどの悟りの境地に達しているわけではない。

むしろ、己の魂をこの星に縛り付けている幾つかの事柄は、凄まじい重力となり、未だそれらに囚われ続けているのが実情だ。

  その中の一つが "釣り" である。

ロシア語

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