マガジンのカバー画像

AugLab活動まとめ

68
身体的・感性的な拡張技術によるWell-beingの実現を目指して、パナソニックが進めるAugLabの活動メモです。
運営しているクリエイター

#AugLab

「あわてないあわてない。一休み一休み。」と言える一休さんのネガティブケイパビリティ。

「あわてないあわてない。一休み一休み。」と言える一休さんのネガティブケイパビリティ。

今回は、「決めない」というのも1つの能力だよなぁと思った話です。

きっかけは、

と会社の偉いさんとの会話の中でポロッと出た言葉。
「確かにそうだなぁ」と思ったわけです。

例えば、アンケートでサービスやプロダクトの感想をヒヤリングして、「安心感を感じましたか?」と5点満点のアンケートを取ったとしても、それぞれの5点はどれ1つ同じ安心感はない。もし言葉で定義しようとしても、同じである。家族と一緒

もっとみる
環世界を知ると周りに優しくなり、多様性の調和に面白みを感じる

環世界を知ると周りに優しくなり、多様性の調和に面白みを感じる

共同研究を行ったLoftworkさんから、『苔ロボット』に関するインタビュー記事を掲載頂きました。今回のnoteは、この記事の中でも紹介した「環世界」という言葉について再度考えてみたいと思います。

【プロダクト紹介】UMOZ:コケの振る舞いからその生命がもつ環世界を想像するきっかけをつくる



このプロジェクトでは、「環世界(Umwelt)」というものに拘ってプロジェクトを進めました。環世界

もっとみる
ユーザが消費者から生産者になるとき持続的なWell-beingが生まれる

ユーザが消費者から生産者になるとき持続的なWell-beingが生まれる

今月のDIGITAL Xでのコラムは、『偏愛』が感性価値の高いプロダクト/サービスを生むということで、書かせて頂きました。

今週のNoteはこのコラムの補足的な記事を書いてみたいと思います。コラムの中では、偏愛からプロダクト/サービスの開発のプロセスとして、

(1)偏愛マップの作成
(2)偏愛マップの共有・対話
(3)偏愛情報の拡張

というのを紹介しました。この中で、一番難しいのは、(3)の

もっとみる
「ロバストなウェルビーイング」というキーワードが巡り巡って。

「ロバストなウェルビーイング」というキーワードが巡り巡って。

おおよそ1年前に「2030年 テクノロジーと生きるわたしたちのWell-being」というテーマのパネルディスカッションを企画しました。

『WIRED』日本版編集長の松島 倫明さんのモデレートのもとで、Enhance代表の水口 哲也さん、大阪大学 社会技術共創研究センター 赤坂 亮太さんとのトークという貴重なお時間を頂くことができました。

トークの内容自体の詳細は是非↑のyoutubeを見て頂

もっとみる
水、空気、苔を使ったプロダクトで伝えたかったこと

水、空気、苔を使ったプロダクトで伝えたかったこと

7月6日。テクノロジーによりWell-beingの実現を目指す「Aug Lab」の2020年度の共同研究パートナー(We+, Loftwork)との取り組み成果報告会をメディア向けに行いました。

「自然とテクノロジーの関係をもう一度考えてみる」ということで、あんまりメディアには受けしないかなぁとも思っていたのですが、Web媒体を中心にCNET、産経、MONOist、日経クロステック、ITメディア

もっとみる
やっぱりATI(圧倒的 当事者 意識)だ!と思った話。

やっぱりATI(圧倒的 当事者 意識)だ!と思った話。

ATI。圧倒的当事者意識。

やっぱり大事だなぁと思ったので、記録しておこうと思います。

このNoteで初めて「ATI(圧倒的当事者意識)」について書いたのは、Aug Lab※でのアイデア創出においては、『自分の欲望を満たすために必要なことを考えて、問いを設定する』ということを大事にしている、という文脈でした。

※Aug Lab:テクノロジーを使ってヒトのスキルや感性を引き出し、拡張することで

もっとみる
AugLabパートナー公募始めました:2021年度テーマは「関係性」

AugLabパートナー公募始めました:2021年度テーマは「関係性」

テクノロジーの活用でWell-beingなくらしの実現を目指す「Aug Lab」の共創パートナーの募集が今年度も始まりました!

今年のテーマは「関係性」。と言うことで、ヒトとヒト、ヒトとモノ、ヒトと自然、など様々な関係性を良くすることを目的としたプロダクト、サービスを一緒に創ってくれるパートナーを公募しています。

〆切は5月末ですので、興味持って頂ける方は是非応募の検討をお願いします!!

A

もっとみる
細部まで描かれたビジョンの強さ。

細部まで描かれたビジョンの強さ。

JR高輪ゲートウェイ駅や2025年の大阪万博にも携わられているパノラマティクス(旧:ライゾマティクス・アーキテクチャー)主宰の齋藤精一さんにインタビューをさせて頂きました。

私自身の中で「こうなるべき」という形があります。基本的には私のビジョンの中で必要なものを、それを持つ方々と連携しながら作りたいと思っています。(インタビューより)

齋藤さんと初めてお話しさせて頂いたのは、ちょうど1年くらい

もっとみる
『両利きの経営』と『ロボット産業』の意外と身近な関係。

『両利きの経営』と『ロボット産業』の意外と身近な関係。

ここ数年、『両利きの経営』が重要という話をよく聞くようになりました。両利きが大事なのは、経営だけではないと思うんですよね。今日は研究者、開発者にとっても、両利きって大事だし、それぞれの視点で両利きになれるよね、っていう話を書いてみたいと思います。

両利きの経営両利きの経営が日本で注目されるようになったのは、早稲田の入山章栄先生が『世界の経営学者はいま何を考えているのか』の中で、紹介したのがきっか

もっとみる
道具、パートナーと進化してきたロボットは、私の一部になるのか?

道具、パートナーと進化してきたロボットは、私の一部になるのか?

今回は「ロボット」と「ヒト」の関係性について、特に「人称」の変化という視点でなんとなく思っていることを書いてみます。結論としては、三人称、そして二人称的位置付けとして活躍してきたロボットは、今後一人称としての存在価値が高まってくるのではないかと思っています。要は、ロボットが私の一部になってくると言う話です。学術的に整理されている状況ではないですが、色々とご意見頂けると嬉しいです。

ロボットの語源

もっとみる
ロボット3原則のアシモフが予測した50年後の万博はかなりの精度!?

ロボット3原則のアシモフが予測した50年後の万博はかなりの精度!?

アイザック・アシモフ。

著書”I, Robot ”(われはロボット)の中で、有名な「ロボット3原則」を示した人です。

第一条
ロボットは人間に危害を加えてはならない。また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。
第二条
ロボットは人間にあたえられた命令に服従しなければならない。ただし、あたえられた命令が、第一条に反する場合は、この限りでない。
第三条
ロボットは、前掲

もっとみる
似顔絵ロボットが感じさせる創造の片鱗にちょっとびっくりした話。

似顔絵ロボットが感じさせる創造の片鱗にちょっとびっくりした話。

正月休みにすっかりAmazonプライムでキングダムのアニメを見ることにハマってしまいました。今回はアニメ繋がりということで、似顔絵ロボットについて。

たまたまですが、ロボットが似顔絵を書くというデモを見せて頂くことができました。初めての体験です。

ロボットが似顔絵を書くというのは、結構歴史のあるデモです。最初に行われたのがいつかはわかりませんが、1985年の筑波での科学万博ではパナソニック(当

もっとみる
孤独の解消に向き合うオリィさんから感じた強さ。

孤独の解消に向き合うオリィさんから感じた強さ。

ある機会で吉藤 健太朗さんとお話しする時間を頂いた。ALSの方とかが遠隔から操作できるロボットを作っている黒い白衣の『オリィさん』として、メディアや書籍でご存知の方も多いだろう。一昨日?もNHK逆転人生で取り上げられてましたね。

「孤独を解消する」というミッションを掲げ、本当に多くの活動をされている様子は本当に尊敬するし、多くの示唆や刺激を頂ける。オリィさんとは以前1度研究所に伺って、お話をさせ

もっとみる
ロボット開発者が京都市美術館で現代アートに出会い、『で??』と思った話。

ロボット開発者が京都市美術館で現代アートに出会い、『で??』と思った話。

「考えるな、感じろ!!」

そんなことを昔、言われた気もする。もしかすると、アートというのはそういうものかもしれない。

でも、そんなこと言われたって考えちゃうんですよね。

『アートとは何なのか??』

初めての美術館展示きっかけは京都市美術館。リーダーを務めるAug Labでコネルさんと作った『ゆらぎかべTOU』を展示させて頂ける機会を貰えた。

12/6まで展示中なので、もし宜しければ是非!

もっとみる