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細部まで描かれたビジョンの強さ。

JR高輪ゲートウェイ駅や2025年の大阪万博にも携わられているパノラマティクス(旧:ライゾマティクス・アーキテクチャー)主宰の齋藤精一さんにインタビューをさせて頂きました。

私自身の中で「こうなるべき」という形があります。基本的には私のビジョンの中で必要なものを、それを持つ方々と連携しながら作りたいと思っています。(インタビューより)

齋藤さんと初めてお話しさせて頂いたのは、ちょうど1年くらい前の「ソウゾウするちから」というイベントでして、そのときは小中学生向けに話をさせて頂きました。

正直に白状すると、当時お話を伺うまで、「ライゾマティクス」という集団をあまり理解し切れておらず、いわゆる下のリンクに代表されるようにPurfumeの演出を「最先端のテクノロジー」を使ってやっている、というくらいのざっくりとしたイメージしか持っていませんでした。

要は、イケイケのイメージ。笑

ただ、代表の齋藤さんの話を伺っていると、「穏やか」だけど「しなやか」という言葉がピッタリな印象。少なくともイケイケの印象は間違っていました。。。スイマセン!

そして、当たり前ですが、Purfumeだけではない。笑 むしろ、齋藤さん自身は建築が専門で、マチづくり、都市空間とかの仕事が多いとのこと。めちゃくちゃ面白い!!

というわけで、そのイベントのあとも何度かお話をさせて貰っていたのですが、今回改めてインタビューという形で色々と聞いてみました。

その中で、最も印象に残ったのが、冒頭に書いた

私自身の中で「こうなるべき」という形があります。基本的には私のビジョンの中で必要なものを、それを持つ方々と連携しながら作りたいと思っています。

という言葉。

この言葉はなかなか言えない。
「すごみ」を感じたし、「かっこいいな」と思いました。

自分の組織に対して、ミッション、ビジョンとかを定義することは、頻繁に行われていますが、ここで齋藤さんが言われた「こうなるべき」という形は決して組織がどうこうという話ではなく、地球として社会としてこうなるべきという話です。

しかも、例えば環境負荷を減らしましょう!というようなボヤッとしたビジョンではありません。かなり具体的な世界、空間が描かれているビジョンだと思いました。

だからこそ、『フォーマット』という言葉が、インタビュー中に最も頻繁に出てきました

実現すべき明確なビジョンがあるからこそ、具体的に摺り合わせが必要なポイント、共有化・互換性が必要なポイントがクリアに見える。そこはフォーマットを合わせないといけない。逆に、個社のロジックでフォーマットが合わせられないというのはあってはいけない、という想いを非常に強く感じました。

このように文字にすると、雰囲気が伝わらないかもしれませんが、決して、本当に決して押しつけがましくないのです。これは凄いなぁと思いました。

もちろん、齋藤さんというパーソナリティやこれまでの実績がそうさせている部分も多分にあると思いますが、インタビュー記事にも書かれているように、あらゆる『今』起きていることに関する大量のインプットを意図的に行っており、それらも元に、『未来』ではなく『今』を徹底的に考えつくしているからこそできる、『今』の『延長線』に存在しているミライをクリアに描き出す芸当と言えるかもしれません。

決して、フォーマットとかプラットフォームとかがありきの話ではありません。あくまで明確に描かれた世界が存在し、それを効率性や付加価値を損なうことなく実現するために、プラットフォームやフォーマットが必要最低限に存在している。

最近、プラットフォーム論がありとあらゆる場所で繰り広げられますが、たまに違和感を抱くのは、この目的と手段が逆転しているパターン。もしくは、個別の会社もしくは偏った組織のロジックでの作られた目的がみえているパターン

齋藤さんへのインタビューを通じて、改めて、地球、社会といったレベルでの明確かつ具体的なビジョンの重要性と、それを創り上げるために必要なインプットの量と質の重要性に気付かされました。

とにかく、『フォーマット』という言葉にしびれるインタビューでした。笑

では、また来週~。
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安藤健(@takecando)

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