湾岸おばさん

1981生まれ 江東区湾岸エリアに住む。 元芸者。 ジャズや服が好き。 物書きの妻であ…

湾岸おばさん

1981生まれ 江東区湾岸エリアに住む。 元芸者。 ジャズや服が好き。 物書きの妻であり小学生の母。 誤字脱字はいずれ直します🙏

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翁物語

◆誕生 時は川端康成の伊豆の踊子が大流行した大正十五年。 十二月二十五日、病床に伏していた大正天皇崩御。次の元号は光文と決まったものの、諸々あり六日間だけの昭和…

湾岸おばさん
4か月前
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サラリーマン社長は何を思ったのか

その一報を目にしたのはちょうど5月だった。 GW、根津美術館と三井記念美術館でそれぞれ国宝を見た。 根津で見たのは尾形光琳の「燕子花図屏風」 三井で見たのは桃山時代…

湾岸おばさん
3時間前
4

虚構と燕子花

現実 習い事 これから先生の資格を取る件 観劇 チャリティイベント ボランティア 家事はあまりしない 掃除と洗濯はする 神楽坂のある店で生けてあった花。 あやめ?杜若…

3

推敲と絶望 そして

実はここひと月程、投稿しよう、いやなんか違う気がする、まあ、でも、これでいいだろう、投稿しよう、いや伝えたいことを書けていない、不完全だ。 そんなことを思い、ウ…

湾岸おばさん
2週間前
5

鬱という病気の治り方

ちょうど1年前、鬱々としていた。 というか鬱病だった。 病気である。 暫く何が原因だったのかわからなかったが、おそらくそれの始まりは2022の春、親友を亡くした、これ…

湾岸おばさん
1か月前
31

短編 ヤクザな日々「カーナビ」

25歳から始まった翁との日々。 翁は元ドヤクザ。 足を洗ってからも、その人脈をうまく使い成り上がった。 現役ヤクザとの交流も多々あり、私もたくさんの場に同席した。 …

湾岸おばさん
1か月前
9

狂人日記 私という病

きょうき 【狂気】 常軌を逸していること。またそのような精神状態。古代社会では狂気の人が神の声を伝えると尊ばれたが、中世になると悪魔憑きとして迫害されるようにな…

湾岸おばさん
1か月前
13

翁とファッション

翁とファッションは切っても切り離せない。 美術品や芸術•アートには全く興味を持たない翁だったが、ファッションには強いこだわりがあった。 一見無地のシンプルなスー…

湾岸おばさん
2か月前
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学級崩壊 イジメ 小学生のキミたちへ

私は大人で、よくいるおばさん。 9歳、10歳のみんなよりはだいぶ長く生きている。 でも実際、頭の中は然程変わらないかなぁ。 いや、勉強しているみんなの方が私よりずっ…

湾岸おばさん
2か月前
12

憑依の勧め 気後れしないコツ

憑依(ひょうい)は、霊などが乗り移ること。憑(つ)くこと。憑霊、神降ろし、神懸り、神宿り、憑き物ともいう。とりつく霊の種類によっては、悪魔憑き、狐憑きなどと呼ぶ…

湾岸おばさん
2か月前
7

タワマンママたちと生涯の友になった話 終

げ‐せわ【下世話】 ——世間で人々がよく口にすることば。俗にいうことば。ことわざやたとえ、物の道理などについていう。 (「コトバンク」より) この話、前回の③で…

湾岸おばさん
2か月前
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私が政治に興味がない理由 悪政•銃声•乱政

2009年、長く続いたJ党政権が終わり、M党が与党となった。 J党が嫌い、またはM党に希望を託した日本国民は歓喜、ようやく我が国は変わるのか? 多くの人がそう思った夏。 …

湾岸おばさん
3か月前
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結婚、夫婦って意味あるのか?

結婚(けっこん)とは、配偶者と呼ばれる人々の間の、文化的、若しくは法的に認められた繋がりの事で、配偶者同士、その子との間に権利と義務を確立する行為である[1]。そ…

湾岸おばさん
3か月前
13

統合失調症に翻弄される人生③入院1

②では、母が発病したところまで書いた。 私が上京してから5年ほど、母は安定していた。 子育てが終わったので、仕事を始め、資格を取ったり。 たまに顔を合わせるときは…

湾岸おばさん
3か月前
10

統合失調症に翻弄される人生②諸々

母が退院したところで①は終わったが、少し話は戻る。 13歳の頃、母の入院によりふたつ上の兄と2人暮らしになった。 父は愛人宅から月に数回お金を置きにくる。 「自分の…

湾岸おばさん
3か月前
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統合失調症に翻弄される人生①

これは実母の話である。 母は70年前、東北のある田舎で生まれ、酒飲みの祖父、働き者の祖母、家庭は貧しかったようだ。 きっかけはよくわからないが、14歳の頃、統合失調…

湾岸おばさん
3か月前
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翁物語

翁物語

◆誕生

時は川端康成の伊豆の踊子が大流行した大正十五年。
十二月二十五日、病床に伏していた大正天皇崩御。次の元号は光文と決まったものの、諸々あり六日間だけの昭和元年となる。

そんな貴重な元年の年末、文京区本郷にて生を受けた翁。
父は軍需工場を経営し裕福な家庭だった。
その後次々に妹が生まれる

当時は色々なことがぞんざいだったらしく、本来昭和元年十二月に生まれていた翁だったが、モタモタしたのか

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サラリーマン社長は何を思ったのか

サラリーマン社長は何を思ったのか

その一報を目にしたのはちょうど5月だった。

GW、根津美術館と三井記念美術館でそれぞれ国宝を見た。
根津で見たのは尾形光琳の「燕子花図屏風」
三井で見たのは桃山時代の志野茶碗

私の感覚では、それらが何故国宝に認定されたのかわからない。

今年の5月はなんだかバタバタしている。
去年は鬱で引きこもっていた。

国宝を個人で複数所有していた川端康成。
彼は何故71歳であの逗子マリーナで、ひっそりと

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虚構と燕子花

虚構と燕子花

現実

習い事
これから先生の資格を取る件
観劇
チャリティイベント
ボランティア
家事はあまりしない
掃除と洗濯はする

神楽坂のある店で生けてあった花。
あやめ?杜若?アイリス?
なんだろう、店主も妻が生けたので、とわからず。

そうだ、今は根津で国宝の燕子花図が見れるんだった。そして庭園にはあやめが咲いている。
5月上旬までには行かないと。
そんなことを思った今日。

今時期は沢山の花が咲い

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推敲と絶望 そして

推敲と絶望 そして

実はここひと月程、投稿しよう、いやなんか違う気がする、まあ、でも、これでいいだろう、投稿しよう、いや伝えたいことを書けていない、不完全だ。

そんなことを思い、ウジウジとして宙ぶらりんの拙文がある。

勿論、私のような一般人の文章など、誰も期待はしていない。
しかし、それを目にした、どなたかの数秒を無駄にしてしまうかもしれない。
それだけは避けたい。

というのは設定。

私はnoteを始めてから

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鬱という病気の治り方

鬱という病気の治り方

ちょうど1年前、鬱々としていた。
というか鬱病だった。
病気である。

暫く何が原因だったのかわからなかったが、おそらくそれの始まりは2022の春、親友を亡くした、これにあるのだろう。
(渋谷という街 親友の死 参照)
私はその事実を認めたくなかった。
しかしその年の師走、自分の精神状態がおかしい、ということに気づいた。

悲観絶望、支離滅裂な思想、危ない。
訳のわからない怒り、意味不明なことで夫

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短編 ヤクザな日々「カーナビ」

短編 ヤクザな日々「カーナビ」

25歳から始まった翁との日々。
翁は元ドヤクザ。
足を洗ってからも、その人脈をうまく使い成り上がった。
現役ヤクザとの交流も多々あり、私もたくさんの場に同席した。

翁の同期なので、皆老人。
有名なところでいえば渋谷の元親分安藤昇さん、並木一家の津久井親分など。
既にその頃の首領は、翁など雲の上の存在で直に会うことはなかった。

昔は血気盛んだったのだろうが、落ち着き、ひょうきんで優しい、ただのお

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狂人日記 私という病

狂人日記 私という病

きょうき 【狂気】

常軌を逸していること。またそのような精神状態。古代社会では狂気の人が神の声を伝えると尊ばれたが、中世になると悪魔憑きとして迫害されるようになる。偉大な芸術が狂気から生まれ、社会的リーダーの中に「狂ひ人」がいたことが医学的に解明されて、この傾向に拍車がかかったといい、哲学的面でも狂気と実存との関係が注目されつつある。

この候、春を感じ暴風、花粉そして頭痛。
暖かくなると変な人

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翁とファッション

翁とファッション

翁とファッションは切っても切り離せない。

美術品や芸術•アートには全く興味を持たない翁だったが、ファッションには強いこだわりがあった。

一見無地のシンプルなスーツを着ていると思いきや、裏地はメタリックパープルだったりする。
そもそもがドヤクザなので、派手な配色を好む。

ある週末、オークラの「さざんか」でご飯を食べることになり、店に着いたら、私の親友が私の紹介した男性からプロポーズされている現

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学級崩壊 イジメ 小学生のキミたちへ

学級崩壊 イジメ 小学生のキミたちへ

私は大人で、よくいるおばさん。
9歳、10歳のみんなよりはだいぶ長く生きている。

でも実際、頭の中は然程変わらないかなぁ。
いや、勉強しているみんなの方が私よりずっと頭が良いと思う。

日々小学校へ通うみんなは、どんなことを考え、何が楽しくて、何に悩んでいて、何を知りたいか、42歳の私にはわからない。

クラスでいじめが起きている?
特別授業があった?お巡りさんが話に来た?
なるほど。

みんな

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憑依の勧め 気後れしないコツ

憑依の勧め 気後れしないコツ

憑依(ひょうい)は、霊などが乗り移ること。憑(つ)くこと。憑霊、神降ろし、神懸り、神宿り、憑き物ともいう。とりつく霊の種類によっては、悪魔憑き、狐憑きなどと呼ぶ場合もある
(Wikipediaより)

この説明は大変わかりにくい。
では何故引用した?わからない。

私がこれから伝えたい「憑依」とは霊的なものではなくて、別人格が自身に乗り移ること。

ロバート秋山さんの「クリエイターズファイル」

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タワマンママたちと生涯の友になった話 終

タワマンママたちと生涯の友になった話 終

げ‐せわ【下世話】

——世間で人々がよく口にすることば。俗にいうことば。ことわざやたとえ、物の道理などについていう。
(「コトバンク」より)

この話、前回の③でついに下世話クラブ結成。
4人でこれにどのエピソードを書こうかとワイワイ話した。
が、あり過ぎる。
書き続けていたら一生終わらない。

我々は現在進行形であり、この東雲で、強烈なオーラを放ちながら、その友情を更に深めている最中である。

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私が政治に興味がない理由 悪政•銃声•乱政

私が政治に興味がない理由 悪政•銃声•乱政

2009年、長く続いたJ党政権が終わり、M党が与党となった。
J党が嫌い、またはM党に希望を託した日本国民は歓喜、ようやく我が国は変わるのか?
多くの人がそう思った夏。

「フィクサー」といえば私の中では児玉誉士夫なのだが、この平成の時代にも、児玉氏ほどの圧倒的な力はないものの、それに近い人がいた。

花街時代のお客さん。

I先生。何者なのかは今も謎。
どうやら、安岡正篤先生のような易者みたいな

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結婚、夫婦って意味あるのか?

結婚、夫婦って意味あるのか?

結婚(けっこん)とは、配偶者と呼ばれる人々の間の、文化的、若しくは法的に認められた繋がりの事で、配偶者同士、その子との間に権利と義務を確立する行為である[1]。それはほぼ普遍的な文化[2]であるが、結婚の定義は文化や宗教によって、また時間の経過とともに変化する。
〈Wikipediaより〉

私には幼い頃から結婚願望がなかった。
結婚して、いま現在の日々が不思議である。

俗にいう言葉で、たかが紙

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統合失調症に翻弄される人生③入院1

統合失調症に翻弄される人生③入院1

②では、母が発病したところまで書いた。

私が上京してから5年ほど、母は安定していた。
子育てが終わったので、仕事を始め、資格を取ったり。
たまに顔を合わせるときは、なんだか楽しそうで、良かった、病気にはもうならないんじゃないかなぁ、と思うこともあった。

一方で私はお医者からPTSDですね、なんて言われながらも普通に、いや普通を装って好きな仕事をして、キャリアを積み、給料も上がり、小さなアパート

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統合失調症に翻弄される人生②諸々

統合失調症に翻弄される人生②諸々

母が退院したところで①は終わったが、少し話は戻る。

13歳の頃、母の入院によりふたつ上の兄と2人暮らしになった。
父は愛人宅から月に数回お金を置きにくる。

「自分の愛する人はあの女とは違い一流大学の文学部を出ている」
など、母を否定をし、私自身も罵られたことが多々あった。

それでも稀に機嫌の良いときは2人で話をした。
それは父の仕事の関係上本だらけの家で育った私、幼い頃から博識な父に色々な質

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統合失調症に翻弄される人生①

統合失調症に翻弄される人生①

これは実母の話である。

母は70年前、東北のある田舎で生まれ、酒飲みの祖父、働き者の祖母、家庭は貧しかったようだ。
きっかけはよくわからないが、14歳の頃、統合失調症になり、発狂し、町の精神病院に入院させられた。

あそこの娘は気が狂っている。
集落の人々はそういい、村八分だったとか。

「女が勉強なんかしてもしょうがない」
学びたかったが、父の意向により高校には進学できず、どこかの旅館に住み込

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