湾岸おばさん

1981生まれ 江東区湾岸エリアに住む。 元芸者。 ジャズや服が好き。 物書きの妻であり小学生の母。 誤字脱字はいずれ直します🙏

湾岸おばさん

1981生まれ 江東区湾岸エリアに住む。 元芸者。 ジャズや服が好き。 物書きの妻であり小学生の母。 誤字脱字はいずれ直します🙏

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翁物語

◆誕生 時は川端康成の伊豆の踊子が大流行した大正十五年。 十二月二十五日、病床に伏していた大正天皇崩御。次の元号は光文と決まったものの、諸々あり六日間だけの昭和元年となる。 そんな貴重な元年の年末、文京区本郷にて生を受けた翁。 父は軍需工場を経営し裕福な家庭だった。 その後次々に妹が生まれる 当時は色々なことがぞんざいだったらしく、本来昭和元年十二月に生まれていた翁だったが、モタモタしたのか出生届けが出されたのは昭和二年の春になる。 これが後に彼の人生を左右することにな

    • 人生リセット

      現在午前1時。 明日はお茶の稽古。 幼稚園の指導からあるので朝早い。 着物を着るのは諦めた。 暫く着ていなかった稽古着でもいいだろう。 何故か今日ふと思った。 私の人生はもう変えれないのだ。と。 若い頃は常に漠然と考えていた。 精神の限界がきたらどこかに行って別人として生きていける。 どこかの国へ行って、スラムに混ざってその日暮らしで生きる。 リセット。 絶望することが多々あったから最終手段はそれだと思っていた。 結婚までは良い。 でも出産。これがネックだ。 私が産ん

      • 12年前の話と昨夜の話

        妊娠中こんなことがあった。 気心知れたメンバーで飲みに行くと言う夫。 酒癖が悪い方なのでいい気はしなかった。 案の定、酩酊。 終電までには帰ると言ったのにとうに時間は過ぎている。 訳がわからない状態だから何を言っても仕方がないのだけど、私は怒った。 するとそれはそれは恐ろしい逆ギレが始まった。 殴る蹴る、お腹は妊娠後期なので大きい。 お腹も蹴り飛ばす。顔も思い切り殴る。 玄関から逃げようと様子を伺うが回り込まれ外へ出れない。 暴言。 「俺のことなんて下に見てるんだろう?」

        • 人生のテーマ曲

          「あなたは◯◯にいて◯◯な状況です。何の曲を思い浮かべますか?」 たしかこんな感じの心理テストがあった。 小学生のとき。 小学生女子がよく読むようなラブリー系の占い本に書いてあった、ような気がする。 ◯◯の部分は全く覚えていない。 私はふと「オルフェのサンバ」を思い浮かべた。 すると次のページには 「その曲はあなたの人生のテーマ曲です」 そう書かれてあった。 その頃特にハマっていたわけでもないし、本当にふと浮かんだのがそれだったので、そうなのか、と深く思い、これはずっ

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          東京で暮らすには年収5000万円必要?

          とあるSNSにこんな投稿が A「都内で年収2000万でやっと最低限の暮らしって感じだよね。ジュエリー買ったり海外旅行はできない😥露天風呂付き客室にも年に一回しか泊まれないと思う……」 B「え?そんな人いないでしょ? 平均で4ー5000万の年収ありますよ」 A「それくらいしかないんですね」 C「確かに、都内なら最低でも5千万は欲しいですね」 A「多分それでやっとお金の心配はしなくていいレベルになれますよね」 C「5000万やとまだまだ金の心配尽きないと思うけど、20

          東京で暮らすには年収5000万円必要?

          統合失調症に翻弄される人生⑤ちなみに

          何名の方が読んでくださっているかわからないが、このシリーズは悲観的なものでは、ない。 え、どう見ても可哀想な人々の話じゃん、そう思うだろう。 確かにそうともいえる。 精神病に翻弄される1人の女。そしてその家族。 そうなんだけど、結果的に私たちは平和に楽しく暮らしている現在がある。 母の病気を知った時、私は想像した。 ボサボサの頭でボロボロの服を着て、更に酷い身なりの老婆とアテもなく彷徨うホームレス母娘の姿を。 自分の行末はこうなるのだろうか。 その想像では当然年老いた私

          統合失調症に翻弄される人生⑤ちなみに

          統合失調症に翻弄される人生④入院2

          かなりトキが空いたけど続きを書こうと思う。 前回の③では私が社会人になり、母の最初の発病、そして入院。 入院先が遠方だったので、私はとりあえず日常に戻った。 それから一年くらいで退院すると連絡があった。 よく覚えていないが迎えに行ったりとかそういうことはしなかった気がする。 その直後、兄は結婚。 結婚式は退院したすぐ後で、色々と気掛かりだったが、無事に終わった。 その次の発病は1年も経たないうちにすぐきた。 キッカケはなんだったのだろう。 この時にわかったのは、母の病

          統合失調症に翻弄される人生④入院2

          サラリーマン社長は何を思ったのか

          その一報を目にしたのはちょうど5月だった。 GW、根津美術館と三井記念美術館でそれぞれ国宝を見た。 根津で見たのは尾形光琳の「燕子花図屏風」 三井で見たのは桃山時代の志野茶碗 私の感覚では、それらが何故国宝に認定されたのかわからない。 今年の5月はなんだかバタバタしている。 去年は鬱で引きこもっていた。 国宝を個人で複数所有していた川端康成。 彼は何故71歳であの逗子マリーナで、ひっそりと自死を選んだのだろう。 情報過多なので、調べると様々な説が出てくる。 自死では

          サラリーマン社長は何を思ったのか

          虚構と燕子花

          現実 習い事 これから先生の資格を取る件 観劇 チャリティイベント ボランティア 家事はあまりしない 掃除と洗濯はする 神楽坂のある店で生けてあった花。 あやめ?杜若?アイリス? なんだろう、店主も妻が生けたので、とわからず。 そうだ、今は根津で国宝の燕子花図が見れるんだった。そして庭園にはあやめが咲いている。 5月上旬までには行かないと。 そんなことを思った今日。 今時期は沢山の花が咲いている。 どれも鮮やかで「日本の美」の象徴。 しかし、何故、あの黄金に紫の対比は

          推敲と絶望 そして

          実はここひと月程、投稿しよう、いやなんか違う気がする、まあ、でも、これでいいだろう、投稿しよう、いや伝えたいことを書けていない、不完全だ。 そんなことを思い、ウジウジとして宙ぶらりんの拙文がある。 勿論、私のような一般人の文章など、誰も期待はしていない。 しかし、それを目にした、どなたかの数秒を無駄にしてしまうかもしれない。 それだけは避けたい。 というのは設定。 私はnoteを始めてから「推敲」をしたことがない。 その場でパッと思いついた言葉をそのまんま打ち、ちょっ

          推敲と絶望 そして

          鬱という病気の治り方

          ちょうど1年前、鬱々としていた。 というか鬱病だった。 病気である。 暫く何が原因だったのかわからなかったが、おそらくそれの始まりは2022の春、親友を亡くした、これにあるのだろう。 (渋谷という街 親友の死 参照) 私はその事実を認めたくなかった。 しかしその年の師走、自分の精神状態がおかしい、ということに気づいた。 悲観絶望、支離滅裂な思想、危ない。 訳のわからない怒り、意味不明なことで夫に怒鳴り散らした。 何かが取り憑いてるとも思い、私はひとり岩手県にある寺に行き、

          鬱という病気の治り方

          短編 ヤクザな日々「カーナビ」

          25歳から始まった翁との日々。 翁は元ドヤクザ。 足を洗ってからも、その人脈をうまく使い成り上がった。 現役ヤクザとの交流も多々あり、私もたくさんの場に同席した。 翁の同期なので、皆老人。 有名なところでいえば渋谷の元親分安藤昇さん、並木一家の津久井親分など。 既にその頃の首領は、翁など雲の上の存在で直に会うことはなかった。 昔は血気盛んだったのだろうが、落ち着き、ひょうきんで優しい、ただのおじいちゃんだった。 皆あの世である。  しかし、そんな翁との日々もありつつ、私

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          狂人日記 私という病

          きょうき 【狂気】 常軌を逸していること。またそのような精神状態。古代社会では狂気の人が神の声を伝えると尊ばれたが、中世になると悪魔憑きとして迫害されるようになる。偉大な芸術が狂気から生まれ、社会的リーダーの中に「狂ひ人」がいたことが医学的に解明されて、この傾向に拍車がかかったといい、哲学的面でも狂気と実存との関係が注目されつつある。 この候、春を感じ暴風、花粉そして頭痛。 暖かくなると変な人が増えるから注意しよう、そんな言葉が飛び交う世の中。 私の中にある「狂気」は然

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          翁とファッション

          翁とファッションは切っても切り離せない。 美術品や芸術•アートには全く興味を持たない翁だったが、ファッションには強いこだわりがあった。 一見無地のシンプルなスーツを着ていると思いきや、裏地はメタリックパープルだったりする。 そもそもがドヤクザなので、派手な配色を好む。 ある週末、オークラの「さざんか」でご飯を食べることになり、店に着いたら、私の親友が私の紹介した男性からプロポーズされている現場に遭遇した。 友人夫妻と翁をそれぞれ紹介したのだが、その時の翁のファッション

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          学級崩壊 イジメ 小学生のキミたちへ

          私は大人で、よくいるおばさん。 9歳、10歳のみんなよりはだいぶ長く生きている。 でも実際、頭の中は然程変わらないかなぁ。 いや、勉強しているみんなの方が私よりずっと頭が良いと思う。 日々小学校へ通うみんなは、どんなことを考え、何が楽しくて、何に悩んでいて、何を知りたいか、42歳の私にはわからない。 クラスでいじめが起きている? 特別授業があった?お巡りさんが話に来た? なるほど。 みんなは、良いことと悪いことの区別は、確実にわかっていると思う。 だけど、つい、誰か

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          憑依の勧め 気後れしないコツ

          憑依(ひょうい)は、霊などが乗り移ること。憑(つ)くこと。憑霊、神降ろし、神懸り、神宿り、憑き物ともいう。とりつく霊の種類によっては、悪魔憑き、狐憑きなどと呼ぶ場合もある (Wikipediaより) この説明は大変わかりにくい。 では何故引用した?わからない。 私がこれから伝えたい「憑依」とは霊的なものではなくて、別人格が自身に乗り移ること。 ロバート秋山さんの「クリエイターズファイル」 これが1番わかりやすいだろう。 架空の魂を乗り移らせ、その場を凌ぐ。 お芝居ではな

          憑依の勧め 気後れしないコツ