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Poetry does not die

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Seiji Arita HP

初期の頃からの過去作品を中心に 公開しております 見て頂けたら幸いです

seiji_arita
1年前
2,508

言葉 《詩》

「言葉」 非調和性を帯びた不協和音と トランス状態に似た 微かではあるが確実な狂気 意識と無意識の境目が手招きをする 僕は半円形の世界を見ていた  其れはただ …

seiji_arita
18時間前
92

誰よりも 《詩》

「誰よりも」 街路樹の並木が遊歩道の路面に くっきりとした涼しい影を落とす なんだか初夏に似た感じ 誰かがギターを弾いて 歌を歌っている 僕等は海を見ていた  …

seiji_arita
2日前
133

Let It Be 《詩》

「Let It Be」 時間の座標軸が 少しずつ緩み崩れて行く 濃密な気配を其処に残したまま 深く理不尽な暗闇が 世界を激しく揺さぶる 朝の光と共に眠る 僕は僕の一部を…

seiji_arita
2日前
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下瀬美術館 《写真》

Photo : Seiji Arita

seiji_arita
3日前
130

月の南 星の下 《朗読》

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seiji_arita
3日前
60

ケセラセラ 《詩》

「ケセラセラ」 昔日の繁栄の面影は 歴史の中に埋没する 祭りの花火の様に 強固に脈打つ現生的な栄光は 時間と共に 次第に色褪せ失われて行く 栄華と挫折を 一度に…

seiji_arita
4日前
131

陰影 《朗読》

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seiji_arita
5日前
62

銀河鉄道を待つ夜 《詩》

「銀河鉄道を待つ夜」 雲が低く流れ 山肌を静かに湿らせている 細かな緊張をはらんだ空気が 其処に渦巻く 星降る夜に  ひとりの少女が夢を見た 矛盾と悲しみに満ち…

seiji_arita
5日前
127

境界線の北 《詩》

「境界線の北」 意識の中で人工的に創り出した楽園 その外に一歩足を踏み出すと 途端に荒々しい現実に 直面させられる 擦り切れ始めた幻想の先  汚れた海が物哀しい…

seiji_arita
6日前
136

水平線 《詩》

「水平線」 果てしない偶然性が積み重なり 今が形成される 理論や整合的な説明は出来ない 全ては其の偶然性に支配されている 其れを必然と呼ぶのかもしれない 其処に…

seiji_arita
7日前
139

オッドアイ 《詩》

「オッドアイ」 静かで濃密な確信が其処にはある 疑いの無い確信が恒常的に 内紛の火種を抱える 汚く猥雑で出鱈目な街  それでも街の夜景は綺麗に見えた 屈曲してい…

seiji_arita
8日前
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ESP LTD TL-6 《写真》

Photo : Seiji Arita

seiji_arita
11日前
130

君を捨てる 《朗読》

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seiji_arita
13日前
99

君を捨てる 《詩》

「君を捨てる」 君を捨てる  其の傷跡は誰にも見えない 深さや形を変えてなおも 消える事無く記憶の中に生きている 僕は独り君との足跡を辿る 悲しみ  動揺  葛…

seiji_arita
13日前
180

破滅の淵 《詩》

「破滅の淵」 僕等は先を急いではいない  時間がかかるなら  それでも構わない 空をゆっくりと流れる雲は 広い空の中に 自分の居場所を定めている 何処か遠くで …

seiji_arita
2週間前
131
Seiji Arita HP

Seiji Arita HP

初期の頃からの過去作品を中心に
公開しております
見て頂けたら幸いです

言葉 《詩》

言葉 《詩》

「言葉」

非調和性を帯びた不協和音と

トランス状態に似た
微かではあるが確実な狂気

意識と無意識の境目が手招きをする

僕は半円形の世界を見ていた 

其れはただ

見る必要性に迫られたからで

本当に見たいから

見ていた訳じゃ無い

いつしか僕は
現実では無い世界の中に

自分の見たいものを

自分自身で見つけ出した

其処には僕と個人的に

結びついているとしか思えない

そんな言葉が

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誰よりも 《詩》

誰よりも 《詩》

「誰よりも」

街路樹の並木が遊歩道の路面に

くっきりとした涼しい影を落とす

なんだか初夏に似た感じ

誰かがギターを弾いて
歌を歌っている

僕等は海を見ていた 

特に理由がある訳じゃ無い

もしもあるとすれば 

水と波音と其処に吹く風が

僕等にとっては
大切な意味を持っている 

海は太陽の光を受け色や波の形や

満ち引きの速さを変えて行く

鮮明であり曖昧であり  

その輪郭の色

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Let It Be 《詩》

Let It Be 《詩》

「Let It Be」

時間の座標軸が

少しずつ緩み崩れて行く

濃密な気配を其処に残したまま

深く理不尽な暗闇が

世界を激しく揺さぶる

朝の光と共に眠る

僕は僕の一部を僕自身で発見する

その時を其処で静かに待っている

本棚から取り出した地図には

僕の知らない場所 

行った事の無い街が描かれている 

無個性に似通った現実とは 

そんな夜

テーブルの上には

ケチャップだら

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ケセラセラ 《詩》

ケセラセラ 《詩》

「ケセラセラ」

昔日の繁栄の面影は

歴史の中に埋没する

祭りの花火の様に

強固に脈打つ現生的な栄光は

時間と共に

次第に色褪せ失われて行く

栄華と挫折を
一度に曝け出す過去を映す鏡

僕等は強い共同意識を持ち

外部との混在を否定し続けていた

ゆっくりと揺蕩うごとく流れる幻想

確固たる世界観の中に共存する夢

丘の上にある大きな鐘を鳴らす

不明確な旋律が
切れ目なく流れている

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銀河鉄道を待つ夜 《詩》

銀河鉄道を待つ夜 《詩》

「銀河鉄道を待つ夜」

雲が低く流れ

山肌を静かに湿らせている

細かな緊張をはらんだ空気が

其処に渦巻く

星降る夜に 
ひとりの少女が夢を見た

矛盾と悲しみに満ちた夢を見た

其の悲しみの中に美しさと静けさを
読み取る事が出来るのは 

きっと

少女と同じ境遇を持つ人に限られる

長期的に服用している薬が

時間が経てば経つほど  

だんだんと効かなくなって来る

乱雑な
現実的要素

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境界線の北 《詩》

境界線の北 《詩》

「境界線の北」

意識の中で人工的に創り出した楽園

その外に一歩足を踏み出すと

途端に荒々しい現実に
直面させられる

擦り切れ始めた幻想の先 

汚れた海が物哀しい波音を響かせる

ひとつひとつの点を線で辿る時

幻想と現実の差異を認識する

冷静にして沈着な計算を
要求されている

僕は失敗するわけにはいかない

不調和 

脱落 

不協和音 

遥かなる眼下

虚空を睨むマリア像 

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水平線 《詩》

水平線 《詩》

「水平線」

果てしない偶然性が積み重なり
今が形成される

理論や整合的な説明は出来ない

全ては其の偶然性に支配されている

其れを必然と呼ぶのかもしれない

其処には
言葉に出来る何かは存在しない

言葉に出来ないものの中に
潜む自己規定

幾つかの街が通り過ぎ 

鏡の中にお前を見る

深い夜と静けさが永遠に続き

時を刻み命と死が交差する

誰にも
解き明かせない唯一が此処にある

俺と

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オッドアイ 《詩》

オッドアイ 《詩》

「オッドアイ」

静かで濃密な確信が其処にはある

疑いの無い確信が恒常的に

内紛の火種を抱える

汚く猥雑で出鱈目な街 

それでも街の夜景は綺麗に見えた

屈曲していない純粋な微熱を帯びる

イエスかノー 
其処には一切の保留条項は無い

窓から海が見えた 

白い海と黒い海 波は無い

僕は轍を見つけては其れを辿る

強固な世界観を有した
偽装社会の中で

夕暮れの空を背景に観覧車が廻る

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君を捨てる 《詩》

君を捨てる 《詩》

「君を捨てる」

君を捨てる 

其の傷跡は誰にも見えない

深さや形を変えてなおも
消える事無く記憶の中に生きている

僕は独り君との足跡を辿る

悲しみ 

動揺 

葛藤を含む象徴的な暗号

誰にもわからない様に詩的に変換し
吐露する事

それが唯一の
逃げ場である事を僕は知っていた

斬殺 斬首された風の無い深淵

其処に残された血を

跡形も無く流し去る激しい雨

僕は捨てられ 僕は君を

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破滅の淵 《詩》

破滅の淵 《詩》

「破滅の淵」

僕等は先を急いではいない 

時間がかかるなら 

それでも構わない

空をゆっくりと流れる雲は

広い空の中に
自分の居場所を定めている

何処か遠くで

誰かが誰かを呼んでいる

僕等は世界でただひとつの

完結した場所に辿り着く

何処までも孤立し誰も入れない空間

其処には差し出すものも
求めるものも無い

沈黙のうちに過ぎる時 

だけど孤独に染まる事は無い

彼女は僕の

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