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煩悩のエッセイ

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力を抜いたアホな文章
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薄毛とは負け戦である。

薄毛とは負け戦である。

薄毛とは負け戦である。

我が軍はかつての輝きを失い、今や老兵ばかり。国土は減りつづけ、若い兵はいつの間にか去ってゆく。
大国と言われた黄金時代など見る影もない。今はただ、無情な太陽が荒野を照らすのみ。

どうしてこうなってしまったのか。私は、王であったというのに。

δ

王は無力であった。微かな違和感が徐々に膨れ、確かな疑念に変わった頃にはもう、国は蝕まれていた。
他国へ援助を求めても「諦めろ

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エスカレーターが怖い

エスカレーターが怖い

いつからエスカレーターに乗れるようになったんだろう。全然覚えていない。でも、幼い頃あの怪物が恐ろしかったことは、今も覚えている。



とにかくリズムがつかめなかったんだ。ぬるぬると生まれ出でる階段達に、ずっと置いていかれる気分だった。大縄飛びに入れない感覚に近いかもしれない。でも、生き物に見えるぶんこちらのほうが難易度が高い。

・・・巻き込まれかけている。そんな感覚が背後から自分の足に絡まっ

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腸詰世界の双王

腸詰世界の双王

シャウエッセンとアルトバイエルン。それは王の名前。腸詰世界(ワールドオブウインナー)に君臨する、二人の絶対王者だ。

彼らは限界まで己を鍛え上げた。数多の熱地獄を生き抜いた肉体は、湯気をたてパンパンに膨れ上がっている。界王拳で言えば10億倍くらい。

お互いを睨みあいながらも、いまだに戦ったことがない二人の王。・・・それは何故か。

知っているからだ。決着がつかないことを。



名は、そのまま

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炉端大将ダイレクト!

炉端大将ダイレクト!

やぁ、愛すべき酒呑みの皆。今飲んでいるのはビール?ハイボール?それとも日本酒?

なにせ、その瞬間が幸せなら素敵だ。

そしてお酒につきものが「つまみ」だよね。僕らは酒を呑むのが当たり前だから、何をつまみにするか考えるのが楽しいんだ。そしてそれに合わせる酒を決めるのも楽しい。

僕はずっとスーパーの総菜をつまみにしていた。いや、今もたまにしている。あの安い揚げ物の味が絶妙に酒に合うんだ。大好き。

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ぴぴぷるになりたい。

「ぴぴぷる」とは、僕であって僕じゃない。

ここに書いているものは間違いなく自分が書いているものだし、そこに嘘はないけれど。
でも、実際の僕はもっと性格が悪いし汚い言葉もたくさん使う。正直、友達といる時の僕をnoteの人たちに見られたら軽蔑する人が少なくないのではと怖い。

「ぴぴぷる」というキャラクターはどこか可愛い。
なにも言わなければこのたぬきが181センチもある若ハゲとはおもわないだろう。

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アタマ!ボカンボカン!

令和元年10月13日。石川県金沢市在住のぴぴぷること才能塊雄(さいのうかたまりお)がケアマネージャー試験を終えた。
かの才気溢れる若者が魂の抜けた顔をしているのをみて、たまらず弊社の社員はマイクを向けた。

社員「ぴぴぷるさん!ぴぴぷるさん!」

ぴぴぷる「・・・ん。なにかな?」

社員「その力のない表情。試験は、試験はどうだったのですか!?」

ぴぴぷる「あぁ。試験ね。試験。そう、僕は受験したの

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オジサン化の波

オジサン化の波

試着室で自分のルックスにがっかりするようになったのはいつからだろう。

ふだん鏡でみてるものより、5割減の残念なすがた。なんだこいつ。誰だよ。いや、これが俺とか嘘じゃね?
違うだろ。もっと俺はシュッとしてるはずだろ。頬のたれかたとか顎のたるみかたとかなにこれ。なめくじかよ。

自分のルックスのイメージが最盛期で固定されてしまっている。具体的に言えば高校3年生後期くらいで。あの頃のルックスパワーが1

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チョロQのように楽しんで

チョロQのように楽しんで

久しぶりに一人で呑みに来ている。肉を焼く音や、客の話し声、グラスの鳴る音が聞こえる。

居酒屋でnoteを書くなんてはじめてだ。note広しと言えど、居酒屋で呑みながら書いてる奴なんて僕くらいのもんじゃないか。もし他にもいたら友達になろうぜ。

ーー酒がうまい。

2月ほど前、仕事中にやたらと具合が悪く、これはと思って血圧を計った。下が120あった。
脈拍も100を越えてたけど、それはいつもの

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おっぱい怖い

おっぱいが好きだ。
一生見たり触ったりできなくなるくらいなら身投げしてしまうくらい好きだ。僕は無宗教だが、乳房教なら入信したい。
思えば女神像はすべからく巨乳である。男が自然とそこに手を伸ばしてしまうのは、その神々しさに導かれてのことかもしれない。

いつから好きだったかと考えれば、それはもう最初から好きだった。
世には様々なフェチズムがあるが、多くのものは性欲に何らかの刺激が加わり、それが煮詰ま

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いつかの夏に乾杯を

いつかの夏に乾杯を

ビールがおいしく飲めるようになったのはいつからだったろう。よく覚えていない。

はじめてその味に触れたのは、親父にちょっとだけと言ってもらったのだったか、お茶と間違えて飲んだのだったか。
いずれにしろ、衝撃的にまずく感じたことだけが確かだ。

毒だ。これは毒だと思った。これを喜んで飲んでる大人達は頭がどうかしてると思った。

それでも周りがやたらとうまそうに飲むものだから、なにか秘密があるのだろう

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蛾のおっぱい

蛾のおっぱい

虫が多い。梅雨で、ムシムシしているから。

おまえら今までどこに隠れてたんだってくらいいる。
車にはいつのまにか蜘蛛の巣ができてるし、家の扉をあけるとそのまま蛾が入ってくる。ここはおまえんちじゃねーよ。

今日も会社から帰ってくると、玄関の前にミドルサイズの蛾がいた。たまーにこの世の邪悪を詰め込んだような柄とサイズのヤツもいるから、それに比べりゃかわいいもんだ。
それに、蛾ってのはある程度の大きさ

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木と根と子供

木と根と子供

田舎を散歩していると木がよく目に入る。
綺麗に並んで町を彩るものもあれば、雑然と育って自然を臭わせるものもある。

その中に、根っこが露出してしまってる奴がいる。
コンクリを盛り上げてしまっているものは勿論、真横から無理やり上へ生えている奴もいる。その根っこは、土に食らいついているかのようだ。

それを見ていると「巨人になって、これを思いっきり引っこ抜いたらどうなっちゃうんだろう」といつもおも

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タイムisぴぴぷる

タイムisぴぴぷる

世の中、どんどん人をダメにしようとしてくる。
勝手に動いてくれる掃除機。勝手に洗ってくれる食洗機。勝手に乾かしてくれる洗濯乾燥機。
もはやなにを自分でやればいいかと思う、なんてことはなく。日々をこなすことに追われるばかりだ。

どこかおかしい。加速的に便利になっているのに、なんで僕らの時間は広がっていないのか。
やっぱり、働いたり育児をしたりということが人にとって重すぎるんじゃないか。
毎日へとへ

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ぽよーん

ぽよーん

伸ばし棒。びよーーーーーん。

伸ばし棒。びよ~~~~~ん。

びよーんがゴムだとすれば。 

びよ~んはお餅。

アーメンだとお祈りだし。

ア~メン!だと剣道。

突っ張り棒。 ――――――――――

突っ張れない棒。 ~~~~~~~~~

ツッパリ坊。 やんのかこらぁ!焼きそばパン買ってこいや!!

キッパリ坊。 いえ、やりません。アップルパイ食べます。

伸ばし棒。ぴぴぷるーーー

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