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#子ども

知識自由人と知識囚人

知識が身につけば身につくほど自由になる人と、逆に知識の囚人になる人とがいる。この違いはなぜ生まれるのだろう?
前者は、知識を絶対的なものとは捉えていない気がする。それまでこうだと理解してきたけれど、もっと違う理解をしたほうがよいと後日わかることがあるかもしれない、と。

後者は、「これはこういうものだ」で絶対的に決まってしまうように考えているフシがある。知識を流動的には捉えず、他の解釈を許さない偏

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「人を動かす」より「人が動く」構造づくり

私は農業研究者だからか、大人も子どもも、トマトや微生物と同じように「どうにもしようがないもの、基本、言うことを聞いてくれないもの」と見なしている。
しかし面白いことに、自ら能動的に動くのなら、話が違ってくる。この点は、微生物もトマトも、そして大人も子どもも同じ。

私のもとに来る学生にいつも出すクイズ。「邪魔な木の切り株がある。これを微生物の力で取り除いてほしい」。こういうと、木材を分解する微生物

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自分を主語にせず、部下や子どもを主語にする 二宮金次郎(尊徳)から考える

経営立て直しの手腕を買われた二宮金次郎(尊徳)は、桜町の立て直しを依頼される。ところが農作物があまりできない土地に重税をかけられる理不尽が長く続き、マジメに働くのがばからしく、人々の心は荒廃していた。尊徳の立て直しは困難を極めた。

多少強引なことを行ったこともあり、反発する者続出。尊徳は「桜町の人々のためにやっていることなのに、どうしてわかってくれないのか」と苦悩した。ついに心折れ、ある日突然行

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自分「が」主語になると、不器用になる

最近どうしたわけか、教育系雑誌から取材をよく受ける。私が教育者というわけではなく、農業研究者であることを知ったうえで。なんとも不思議な気分。
たぶん、私の表現も悪かったのだろうけれど、取材を受け始めた当初、上がってきた原稿で気になる傾向があった。

「先生が~してあげる」「先生は~すべきである」「先生は~であるべきである」あるいは、先生が親に置き換わっていたり。これらの表現の何が気に入らないかとい

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主体性は育むものではありません。

主体性は育むものではありません。

主体性を高める、主体性を育てる、主体性を身につける。

こういう言葉が普通に使われています。

でも、

そもそも主体性というのは健康に身体が動く赤ちゃんであれば、
誰でも持っていて行使しているものです。

(このイグアナだって主体的に動くと思います)

人は誰でも赤ちゃんでした。
つまり、主体性のない人間などいないはずなのです。
それなのに、主体的でない子どもや大人が日本にたくさんいるとしたら、

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「頑張る」人から「驚く」人へ 指導的立場に求められるもの

やる気なくすぜスイッチ」を押してしまう人は、頑張り屋さんなことが多いように思う。家事も料理も子育ても手を抜かない。そんな頑張り屋さんの親が、つい押してしまうのが「やる気なくすぜスイッチ」なのだと思う。
https://note.com/shinshinohara/n/nf98304211f72

頑張り屋さんは、子どもの頃からの頑張り屋だったりするのかもしれない。このため、自分のパフォーマンスを最

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遊べない子どもたち

遊べない子どもたち

子どもは生まれつき自然に自由に遊ぶものだと思われています。
無邪気なものだ、と。

そうなのです、基本は。
でも、早期から遊びを剥奪されてしまう子どもたちもいます。
彼らは何らかの理由で遊ぶことを止められ、
自分で自分に遊ぶことを禁じたり、
遊ぶことを知らないまま育ったりします。

精神分析家のウィニコットは、
クライエントが遊べるようになったら、治療は終了だ、
と言いました。

遊びを奪われた子

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「遊び場のデザイン」を通じての出会い、学んでいること

「遊び場のデザイン」を通じての出会い、学んでいること

こんにちは。

私は現在、ベルリン郊外の遊具製造会社に属するデザインスタジオで、公園と遊具のデザイナーとして働いています。

この仕事を通じて、公園や遊具のデザインのプロセスやヨーロッパでの遊具の安全基準といった仕事の内容はもちろんですが、他にもたくさん学ばせてもらっています。

今日はそのことについて書きたいと思います。

遊具デザインを通じて見えてきた他の国の一面についても書いているので、よけ

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中高生の自殺が最も多い9月1日に、元不登校児として故郷和歌山の新聞に広告を出しました。

中高生の自殺が最も多い9月1日に、元不登校児として故郷和歌山の新聞に広告を出しました。

こんにちは。

『学校は行かなくてもいい』という本を書いています。小幡和輝です。

本日、9月1日発行のわかやま新報さんに新聞広告を掲載しました。

両親が不登校を認めてくれた。
生きていけると思った。

「夏休みが明けても学校行かなくていいよ」と両親が言ってくれたので、今の僕がいます。9月1日は、中高生の自殺が最も多い日です。不登校の人、今は不登校じゃない人、そしてその両親へ。『学

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110. 親が子どもにかけるべきたった一つの言葉

110. 親が子どもにかけるべきたった一つの言葉

今日、大学の授業で興味深いデータを見ました。それは、

アメリカでは毎年約4000万人のこどもがスポーツをしているが、そのうちの70%が13歳になるまでにドロップアウトしており、4人に3人のこどもは高校入学前にスポーツをやめている。Every year in the united states, about 40 million children play youth sports yet 70

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子どもたちの指導で、難しいと思うところ(教え方と教えることの良し悪し)【ひとり議事録 vol.6】

子どもたちの指導で、難しいと思うところ(教え方と教えることの良し悪し)【ひとり議事録 vol.6】

このマガジンでは初めてくらい、サッカーの話をしてみます。読む人によって、サッカーがそれぞれが関わるいろんなものに変換できれば嬉しいですね。

子どもたちのサッカー指導に関わって8年目になっています。とはいえ、職業としてはまだ1年目の新米です。

昨年までは大学生チームでも指揮を執っていましたが、子どもたちの指導には特別な難しさがあるようにも思います。

大人の指導、高校生、中学生、どれも難しいし、

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共通言語を持たない者同士が表現し合うということ

共通言語を持たない者同士が表現し合うということ

私は保育園でアルバイトしているのだが、ウイルスの影響で3ヶ月間自粛していた。7月になってようやく出勤できたので、考えたことを書いておきたい。

一番びっくりしたことそれはこの間までミルクを飲ませていた子が、歩いて登場してきたことだ。本気で笑ってしまった。歩いてたwww(失礼)

本当に嬉しかったので「〇〇ちゃん歩けるようになったんだね!すごいね!😘😘」と言うと、あり得ないくらい号泣された。

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