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世界をアップデートする方法 http://x.gd/MWrKc 食料安全保障本 x.g…

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世界をアップデートする方法 http://x.gd/MWrKc 食料安全保障本 x.gd/oV2Ol 思考法の本 x.gd/a1X4i イノベーション本 x.gd/G6TT0 子育て本 x.gd/dN0Ej 部下育成本 x.gd/6gSZb

最近の記事

人材流動性と解雇規制は別の話

解雇規制をなくして人材の流動性を、というリクツがさっぱりわからん。人材の流動性を上げたければ、需要の大きい産業が給料上げればいい。そしたら簡単に人材を引き抜ける。解雇規制をいじらなくても流動性は高まる。 解雇規制撤廃したら失業者溢れ、会社は賃金減らしても人を雇えるようになる。 それでも雇おうとしない企業が多いだろう。結局、解雇された人の一定数が行き場をなくす。するとその人達は生活保護などの福利厚生に頼らざるをえなくなり、国の負担が増す。 解雇規制の撤廃は、貧富の格差を大きく

    • 賞状に関する思い出

      昨日、土壌肥料学会で技術賞を受けた。演台の上で表彰されたの、高校の卒業式以来。「以下同文」じゃなしに全部読み上げてもらったのは生まれて初めて。私は賞というものにご縁がなかったのがここからもうかがえる。 さて、表彰状、どうするかね、と思ったとき、ふとよぎった思い出が。 弟が何かの賞をもらって、親がその表彰状を額縁に入れて飾った。私はそれを見て、いいな、そろばん(4級だけど)か剣道(たぶんそのとき2級だけど)の証書を額縁に入れて飾ってほしいと頼んだ。すると母の顔が曇って「え?額

      • 政策シンクタンクを事実上失った国

        (日本のエリートが官僚を目指さなくなった問題を指摘する意見に対し) そうですね。第二次安倍政権が生まれるまでの官僚は、良くも悪くも「国のこの部分を自分が改善することができた」という充実感を持てたんですよ。その充実感があったから、民間に勤めた同級生と比べて給料が低くても、徹夜連日でも、面白くて頑張れていたんですよね。ところが。 第二次安倍政権から政治主導の仕組みがスタートしまして。まあ、これは民主党政権時代にできた法律が動き出したんですけど、「官僚は政治家の思いつきに従え、

        • 「石油はまだある」「石油以外にもエネルギーが」考

          先日のやり取りで、どうやら「まだまだ石油はたくさんあるから大丈夫」「石油以外のエネルギーもたくさんあるから大丈夫」という人が少なくない様子。これらについてちょっと考えてみたいと思う。 石油の埋蔵量自体はたくさんある。2020年の石油消費量の実に50倍以上の石油があると言われている。私が子どもの頃、「あと30年で石油はなくなる」と言われてから40年たっていて、まだ50年分あるんだったら大丈夫な気がしても不思議ではない。ただし、埋蔵量という指標に実は問題がある。 原材料を10

        人材流動性と解雇規制は別の話

          子ども食堂で子どもにしかコメを食べさせたらアカン問題

          辻由起子さんから、政府備蓄米を子ども食堂で振る舞おうとしたら「18歳以下の子供にしか食べさせたらアカン」と農水省からクギをさされたという。しかし幼い子どもが親同伴なしに食べに来るのは難しいし、親がその場で食べないのも不自然。実態に合わない。 https://www.yomiuri.co.jp/national/20240830-OYT1T50179/?fbclid=IwY2xjawFCfDFleHRuA2FlbQIxMQABHWvfp5N8-dWJaK3qCr10J5CJkz

          子ども食堂で子どもにしかコメを食べさせたらアカン問題

          ゾンビ企業は本当に非効率なのか?

          (ケインジアンは理想を言うけど、気をつけないとレントシーカーを大量生産して、非効率なゾンビを延命させることになる、という意見に対し) 「非効率なゾンビ」って言葉が成田氏あたりから流行してるみたいですけど、この言葉を少し吟味したほうがよいと思います。ゾンビ企業は少し補助を出すだけで雇用を守り、給料をもらった人が消費者となり、社会にお金を回してくれます。しかしもしゾンビ企業を安易に潰した場合。 新しい産業に移ることのできない人が多数現れます。この人達は雇用保険や、場合によって

          ゾンビ企業は本当に非効率なのか?

          核融合を実用化するには

          (核融合に期待、という人に対し) 核融合は全くメドが立ちませんね。「ついに投入エネルギーより大きなエネルギーを!」と報道してるからどんなのか調べたら、小さな水爆爆発させただけで。燃料を詰め込んだプラスチックビーズに強力なレーザー光を当てて水爆爆発させたんですが、実用化するには次の3点をどうにかクリアせねば。 ①燃料ビーズを次々に送り出す技術が必要だけど、水爆の爆発で壊れてムリ。 ②レーザーは一度発射したら壊れる。交換にすごく時間がかかる。核融合で発電しようと思うなら連続的

          核融合を実用化するには

          私ってリベラル?

          友人から「篠原さん、(リベラル代表として)手を挙げたら?」と、この動画を送ってきた。 https://youtu.be/VTG4_sQ-QvM?si=6DmKwYt1IFO1C2Mh え?私、リベラルなん?というか、私は自分をリベラルとか保守とか右とか左とか規定するつもりがない。私は私。レッテルに従った言動をするつもりがない。私は私の好きなようにする。 正直、ひろゆき氏の動画は一つも見通したことがない。一つだけ、別の知人が「食料安全保障について発言してるよ」と送ってきた動画

          私ってリベラル?

          抵抗勢力という「否定」からではなく、感謝と敬意からはじめる

          「新しいことをしようとすれば過去を否定することになる、否定すれば反発され、抵抗される。いったいどうしたらよいのか」と相談を受けた。私は答えになるかわからないけれど、自分の体験談を話した。 「有機肥料を使う養液栽培の技術を開発した時、化学肥料を使うそれまでの技術を否定する形で発表したところ、猛反発を受けた。そりゃそうだ、全員化学肥料の養液栽培で研究してきたのだから。これでは普及しない。どうしたものか、と考えた。そこで、言い方を変えることにした」 「『化学肥料を使う研究の蓄積

          抵抗勢力という「否定」からではなく、感謝と敬意からはじめる

          中央より辺境の方がやりやすい

          私は三重の田舎に住んでいるけれど、田舎でよかったなあ、と思う。東京に住む友人複数から「東京に来い、テレビや新聞やネットでは決して手に入らない貴重な情報が東京にいればいくらでも手に入るぞ」と言われたことがある。私は「そりゃごめん被る」と断った。 ヘタに中央に近づいて、聞きたくもない秘密を聞いてしまったら、「バラしたら許さんぞ」と秘密を共有する共犯者にされかねない。そうやって秘密を共有するから出世できるのかもしれないが、逆に言えば出世すればするほど秘密が多くなり、言いたいことも

          中央より辺境の方がやりやすい

          農協マネーを欧米に差し出すための布石

          こういう記事がそろそろ出てくるだろうと思っていたら案の定。 https://www.newsweekjapan.jp/mobile/reizei/2024/08/post-1363_1.php?fbclid=IwY2xjawE88BZleHRuA2FlbQIxMQABHRegVFIbRRSphNXoIefI7vCoR9IJwXLxiHaC_qh6CPl_BHx4aXvGbKALfw_aem_aoGNxaLnHGhG28u1uzRvCw アメリカに農協マネーを差し出すための布石

          農協マネーを欧米に差し出すための布石

          土佐塾での講演 令和の志士たち

          8月27日午前は土佐塾の中高生相手に講演。テーマを決めずに話し始めたのだけれど、どうやら食料安全保障とエネルギーの話が食いつき良さそうなので、そちらを話すことにした。このテーマだったら、プレゼン使って話した方がよかったかな。 まなび創造コースには60名ほどの中高生がいて、全員が参加。講演の間、先生方も一緒に。話す間にもちょこちょこ進んで質問してくれる子が複数いて、話しやすかった。質問してくれるかどうかって、全然違う。質問するということは話を聞いているということだから。 今

          土佐塾での講演 令和の志士たち

          高知での講演 学校の先生方向け編

          今日は高知県の吉良川小学校で、保育士、小学校、中学校の先生方に向けて子育てに関する講演。 私の友達orフォロワーの方はよくご存じだろうけれど、私の話題の大半は子育て。私の出した本の中でも、2番目に売れているのが子育て本。なんだけど。 実は、子育てに関する講演をしたのは、24日の東京の明照幼稚園が初めてで、本日(日付変わって昨日26日)の講演が2度目。食料安全保障ならもう何十回も講演し、部下育成も、イノベーションの起こし方も結構講演した。でも子育て、教育に関する講演はここ数日

          高知での講演 学校の先生方向け編

          「言霊(ことだま)」は「言騙し(ことだまし)」考

          日本には、よく知られているように言霊信仰がある。受験問題で平安時代の文章問題だったか、見事な和歌をしたためたら、季節的に起こり得ない自然現象が起きた、なんてのも読んだ記憶がある。言葉には霊が宿り、それが自然現象にも影響する、という「願い」が日本人にはあるらしい。 まあ、自然現象に言葉が影響与えるのは無理としても、「予言の自己実現」という現象はよく知られている。「未来はこうなる」と予言すると、みんなが「そうなるかも」と準備することで、本当にそうなってしまうというもの。予言がみ

          「言霊(ことだま)」は「言騙し(ことだまし)」考

          「主体的」考・・・主体性原理主義も協調性原理主義も身勝手すぎ

          「主体的」考。 最近は「主体的な学び」ということがよく言われている。しかし私には、この「主体的」という言葉がピンとこない。 どうもこの言葉は「子どもの主体性を重視するんだから、大人はそれを尊重するため、干渉はしてはならぬ、子どもの好きにさせてやらねばならぬ」という「主体性原理主義」と捉えている人が多いように感じる。それではうまくいかないだろう。ゲームや動画にいっちまう。「関係性」を無視してるから。 ケネス・ガーゲン氏が面白いことを言っている。人との関係性はダンスのような

          「主体的」考・・・主体性原理主義も協調性原理主義も身勝手すぎ

          明照幼稚園での講演

          今日は東京の明照幼稚園で講演。なんと開園百周年記念だとか。いいのか農業研究者の私で!と思いつつ。 講演終了。五十人くらいの保護者の方々に向けて、とりとめのない話を思いつくまま1時間超させて頂いた。 講演後、サインを求められて(私は字が汚いんですけど・・・)、私のツイッターやFacebookをみてるという保護者の方々がいて驚き。本も読んでくださってる人も複数いて。私は何屋さんだろう。 「驚くのは難しい」というご質問を頂いた。絵を子どもが持ってきて、「いいねえ」と驚いて見せて

          明照幼稚園での講演