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思考の枠を超える tiny.cc/cl7kuz ひらめかない人のためのイノベーションの技法 tiny.cc/bl7kuz 子どもの地頭とやる気が育つおもしろい方法 tiny.cc/al7kuz 自分の頭で考えて動く部下の育て方 tiny.cc/8l7kuz

最近の記事

ゲーム依存症の予防法

「うまいこと子育てされているなあ」と思っていたご家庭があった。そこの子は野山を駆け回り、虫を捕まえたりトカゲを育てたりと、自然に親しんで遊んでいた。ああ、こんな育て方したいよなあ、と思っていた。ところが中学2年生の頃、異変が起きた。 友達のところでやらせてもらったテレビゲームにはまってしまった。そのゲームをやりたいがために、友達の家に毎日のように押しかけて、何時間も遊んでくる始末。さすがに他人の家にご迷惑をかけるわけにいかぬ、と、それまで買っていなかったゲーム機を買った。す

    • 野菊の墓、伊豆の踊子、舞姫、マドンナたちのララバイ・・・男に都合のよいストーリー

      結婚する前、今のYouMeさんに「中学生の頃『野菊の墓』を読んで感動した」と話したら、「男に都合のいい話よね」と言われ、雷に打たれたように衝撃を受けた。確かに!目からウロコが!YouMeさんに畳みかけた。「じゃあじゃあ、『伊豆の踊子』や『舞姫』は?」「優柔不断な男と身勝手な男」 ウロコ! 「岩崎宏美の『マドンナたちのララバイ』は?僕は名曲だとばかり思ってたんだけど?」 「あー、女性の側も、男性に対して聖母マリアみたいな存在にならなきゃ、って呪いは確かにあるわね。そうしなき

      • 相手の努力に驚嘆し、感謝し、いたわり合える関係性を

        (2人目3人目の赤ちゃんの夜の面倒は自分が見たのに妻から恨まれるという愚痴を言ってる男性の書き込みに対し) 気持ちはわかる気がするけど、「自分も頑張った」という姿勢だと、こうなるのもやむを得ないかも。「オレ(私)の方が頑張ってる」競争になりかねないから。それをやると対立構造、マウント競争になってしまう。これを回避するには、まず自分から、相手の頑張りを讃え、認めることが大切。 夫婦ケンカの少なからずが「私の方が頑張ってる」という考え方を原因にしているように思う。この考え方に

        • 非効率で遠回りな学習が一番効率的で応用が利く

          教科書や参考書を使った効率的学習がとても非能率で、遊びの中で好きなことを好きなだけ学ぶ非効率なやり方がとても能率がよいのは気がついていたけど、それがなぜなのか、長らく言語化が難しかった。人工知能の研究の話を聞いてから、「ああ!だからか!」と納得がいった。 昔の人工知能では、モノをつかむということがとても難しかったらしい。いくら「正解」を覚えさせても少しズレたり荷物の形が違うだけでつかめなくなってしまう。応用力がまるでなく、なかなか使い物にならなかったらしい。 しかし「深層

        ゲーム依存症の予防法

          教えるより、一緒に不思議がる。そして教えてもらう。

          「娘が、救急車のサイレンの音が変わるのはなぜ?と聞いてきた。ドップラー効果をどうやって説明しよう?」と知人が書いてた。別の知人は「こう教えたら?」と提案していた。私は「教えなかった、一緒に『なんでだろうね?』とふしぎがっていた」と書いといた。うちの子育ては少し変わってるかも。 子どもがなんでだろう?と不思議がっていたら、私もYouMeさんも「なんでだろうね?」と不思議がっていた。自分たちも子どもの持ち合わせの知識しかないと仮定して、それで考えてみると、確かに難しい。「これは

          教えるより、一緒に不思議がる。そして教えてもらう。

          興味の赴くまま学ぶ、体系立てるのはあと、あと。

          「私は親たちに向かって、もうあきあきするほど言っているのだが、教育への道は表現であって詰めこみではない。興味のあることは、たんのうするまでやらせるにかぎる。たんのうするほどやらせるために悪習慣がつくのではない。たんのうするほどやらせないから悪いのである。」 A.S.ニイル「問題の親」p.53 このニイルの言葉は興味深い。子どもが学習意欲を失うのは、子どもが興味を持ったことに対し、親が「もっとこっちの方をしたほうが効率的でいいんじゃ?」と、親の望む勉強とかをさせようとするから

          興味の赴くまま学ぶ、体系立てるのはあと、あと。

          公的機関は民間人をボリ過ぎ

          辻由起子さんも嘆いていたけど、公的機関の謝金(講演料)が激安なところ、改めるべきだと思う。人件費上げよう!という政策が本物だというなら、人を安くこき使おうというのは改めた方がいい。私も講演頼まれることあるけど、交通費込みで一万円しか払えない、と言われてズッコケた。足出るやん。 だって新幹線使わないと行けない距離だよ!関東だよ関東!三重からやったら往復三万!なんで一万円しか出んの!謝金いらんから交通費実費だけくださいな、と言ったけど「一万円しか・・・」そらあきまへんえ。 まだ

          公的機関は民間人をボリ過ぎ

          「驚く」はリトマス試験紙

          私は、子育てや部下育成において「驚く」をよく推奨するけど、これは自己の内面を改革することを迫られるから。 うわべだけ驚いても、子どもにはすぐ見抜かれる。子どもは表面上の言葉や態度ではなく、親がどう感じているかを感じとろうとしているから。だから小手先の改革では驚けない。 子どもにああしてほしい、こうしてほしいという「期待」があると、驚けなくなってしまう。期待を裏切られたら恨みに思い、子どもをなじらずにいられなくなる。期待通りに動いてくれても「さすが私の子ども!私の指導の賜物だ

          「驚く」はリトマス試験紙

          極端な円安と穀物輸入の困難

          現在、日本の農政はコメ偏重のこれまでの方針から大転換しようとしている。コメ以外の農作物に重心を置き、コメに注いできた力を少しずつ減らそうとしている。しかし今このときになって、コメへに回帰せざるを得ない事態がやってくるのではないか、と私は懸念している。その原因は、円安。 これまでの「農業経営者」などの努力により、コメ偏重の政策には批判が強くなってきて、農水省もそれを無視できなくなってきた。ついに農水省はコメを保護するような政策をとりづらくなり、他の作物に力点を移す政策をとり始

          極端な円安と穀物輸入の困難

          能動感と、驚き喜んでくれる他者との関係性

          人間は、能動的に動けたという感覚(能動感)がとても重要な生き物のように思う。「能動欲」といってもいいくらい、能動的に動きたがる生き物だと思う。そうした能動性を奪われると、子どもは(大人も)おかしくなってしまうらしい。 私のところにきた高校生は、「魂飛ばし」の名人だった。割り算まではできるが分数はできないことが分かったので、少しさかのぼって割り算からやらせようと思い、ドリルを渡して「これをやってみて」というと、「わかりました」と良い返事。ところが数分後、様子を見ると、目がうつ

          能動感と、驚き喜んでくれる他者との関係性

          A.S.ニイル「問題の子ども」抜粋

          ヨーロッパにおいて(中略)人は生まれながらにして罪びとである、だから教養によってこれをよくしていかなければならないという考えである。(中略)そしてその結果は、両者ともまったく同じこと、子どもを不幸にし、神経症にするだけのことである。 A.S.ニイル「問題の子供」p.20 子どもに恐怖を導入することによって、子どもを向上させようとするのである。 「神を恐るるは知恵の始めなり」とは彼らの信条である。しかしこれがしばしば子どもを神経症にし、子どもに罪を犯させるもとになることがはな

          A.S.ニイル「問題の子ども」抜粋

          問題のある「溺愛」は能動感を強奪する

          相部和男「非行の火種は3歳にはじまる」「問題児は問題の親がつくる」を久しぶりに再読して連想したのは、「『子供を殺してください』という親たち」という漫画だった。 子どもを溺愛し、さんざんオモチャにしておいて、そのワガママを処理しきれなくなったら命令と規則で縛り、当然ながら子どもは反発し、それをさらに禁止と命令で抑えつけ、子どもはさらに逆上し・・・という悪循環。子どもが手のつけられない悪魔になってしまったと感じた親は、「子どもを殺してくれ」と口にするようになってしまう。 これと同

          問題のある「溺愛」は能動感を強奪する

          文章を書くには「伝える」より「伝わる」ように

          人間は、能動的に動けたという感覚(能動感)がとても重要な生き物のように思う。「能動欲」といってもいいくらい、能動的に動きたがる生き物だと思う。そうした能動性を奪われると、子どもは(大人も)おかしくなってしまうらしい。 私のところにきた高校生は、「魂飛ばし」の名人だった。割り算まではできるが分数はできないことが分かったので、少しさかのぼって割り算からやらせようと思い、ドリルを渡して「これをやってみて」というと、「わかりました」と良い返事。ところが数分後、様子を見ると、目がうつ

          文章を書くには「伝える」より「伝わる」ように

          統計データと現場

          阪神大震災が起きてしばらく、NHKの深夜放送では「今日も740円(正確な数字は忘れたが、ともかく700円以上)のお弁当が配布された」というテロップが流されていた。この金額を見れば、神戸市の被災者はそこそこいいお弁当を食べているなあ、と思えてしまう。しかし実態は違っていた。 コンビニのおにぎり2個に小さなソーセージ1個、2本ほどのスパゲッティ、菓子パン一つ、牛乳パック1個。どう考えても400円するかしないかのシロモノ。これが1日分の配給食料だった。 2月初頭、救援物資の食料が

          統計データと現場

          あえて邪魔してゲームにする

          きれいな字を書きたい願望が強すぎて時間がかかりすぎ、漢字プリントが億劫な娘(小3)。そこでわざとイケズを。 「ゆう名?ここは夕方の夕でいいやん」「体のし組?ここは四にしとこ。四組になってオモロイやん」とイイカゲンなことを教えたら「違う!」と言ってムキになってやり始めた。 それでも私は「次の字はこれにしとこうぜ〜」とちょっかいかけ続けたらついにプリント隠して私に見えないようにして書くように。私は「イジワルするなよ〜お父さんが教えたるから〜」娘「お父さんウソばかり言う!」と、私

          あえて邪魔してゲームにする

          シツケようとすると躾を失い、シツケなければ躾が身につく皮肉

          「しつけ」考。 戦前賛美の人の話を聞くと、「昔は子どもを厳しく訓育し、そのおかげでしつけが行き届いていた。今の子どもは甘やかされてダメだ」と聞かされることが多い。 しかし渡辺京二「逝きし世の面影」なんかを読むと、大人は子どもをしつけようとしてるように思えない。ものすごく可愛がる。 叱ることもほぼない。なのに子どもは大人をよく尊敬し、知らぬ間に大人の立ち居振る舞いを覚え、美しくなっていく。まさに「身が美しい=躾」となっていく。 むしろ戦前、軍国主義が始まるあたりから鉄拳制裁が

          シツケようとすると躾を失い、シツケなければ躾が身につく皮肉