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好きなnote

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私の好き!と感じたnoteをまとめています。素敵!わかる!枕元に置いておきたい!と感じたnoteばかりです。ぜひのぞいてみてください。
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#恋愛

私だけが知る、約束の行末。

私だけが知る、約束の行末。

「35歳になってもお互い独身だったら、その時は結婚しようか」 

未練を残しながら別れたカップルの、別れ際のありふれた口約束。本気になんてしていないけれど、心の片隅にずっしりと居座っている、あの日の約束。

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彼と出会ったのは、23歳の春だった。女ばかりの職場で出会いもなく、職場と家の往復ばかりの日々だと嘆く私に、みかねた友達が引き合わせてくれた。友達が職場の同期や大学時代の友達を集

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近所のおもしろい姉さんでいたいだけなのよ。

近所のおもしろい姉さんでいたいだけなのよ。

おひとりさまを公表していると、なんでもかんでも恋愛に結び付けられることがある。そういう面でちょっぴり面倒臭い。ただ私は、近所のおもろしろいねえさんくらいの立ち位置でいたいだけなのに。

パートナーがいる異性と仲良くなることが多い。色恋抜きに、人として仲良くなる。惚れた腫れたを気にせずに済むから、その点は気楽だ。けれど、向こうはどうだろう。"こいつ俺に惚れてんじゃないか?"なんて思われてやいないだろ

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続・住んでるマンションを退去したら被告になった話

続・住んでるマンションを退去したら被告になった話

前編はこちら→ https://note.mu/sirisiri/n/n997a1beb317f

被告になってから、私の生活は一変した

例えば、満員電車で足を踏まれた時に謝られたり

お酒を飲んで記憶がなくなるほど酔っ払ったり

友達と美味しいローストビーフを食べたりするたびに

「被告なのにすいやせん…」

みたいな気持ちになった

(些細な変化)

一方、彼は休日を返上し「答

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隙を好む人と、完璧を好む人。

隙を好む人と、完璧を好む人。

「彼女の無防備な姿を見るのが好きなんです。」

と彼は言った。彼は、女性の隙に惹かれるのだと話す。

「バリバリ化粧してる顔よりも寝起きのスッピンのほうが好きだし、教理上手よりも失敗しながらも一生懸命作ってくれたりする方が嬉しい。なんなら上手く作れなくてしょんぼりしてるのとか可愛いんですよ。香水でいい香りよりも、汗の匂いとかがした方が興奮するし、急に家に行ってピカピカの家よりちょっと散らかってて漫

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運命のいたずらかのように、交わらなかったふたりの想い

運命のいたずらかのように、交わらなかったふたりの想い

カランと氷でグラスを鳴らし、ウイスキーを飲み干した。婚活の連敗を振り払うように、疲れきった頭を揺らす。今夜は飲んで忘れよう、そんなふうにしてやり過ごす、金曜の夜。

「やけ酒ですか?」

薄暗い小さな店のカウンターの隣、40代後半から50代前半くらいだろうか、こなれた男が声をかけてきた。
「やだなぁ。やけ酒感、出てました?」と言って、力なく笑って返す。

彼は営業マンだろうか?それとも接客業だろう

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覗かないでおく、ということ

覗かないでおく、ということ

旅先で出会った人と、思いがけず深い話をすることがある。お互いの悩みを打ち明けたり、過去の傷について聞いたり、将来の相談を受けたり。

それはたぶん、お互いのことを知らない同士だからこそ話せるのだと思う。

自分に対する先入観も持たれていないし、過去のことも知らなければ未来の責任を負う必要もない。そんな気軽で薄い関係だからこそ、腹を割って話せる。ふだんは見せない自分の姿を、さらけ出すことができる。

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誰かの愛を笑わない。LOVE PARCOのコピーを見て考えた #pr

誰かの愛を笑わない。LOVE PARCOのコピーを見て考えた #pr

最近、わたしの世界は美しい。
何もかもが憂鬱ですべてを投げ出したい日があっても、涙が溢れてシーツがシミだらけになる日があっても、それでも世界を根本的に愛せる。そう思えるのは、わたしが人を愛せるようになってきたからじゃないか、と思っている。

……とか言ってみたけれど。

未だ「愛」がなにかなんて、本当はわかっていない。夫のことを愛しているが、何故愛するようになったのか、いつから「恋」が「愛」になっ

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運命の人は、最期の時に思い出す人。

運命の人は、最期の時に思い出す人。

古い日本家屋の縁側で、祖母と2人、並んで座り、よく冷えた器を持ちながら、夕食前のささやかなおやつタイム。私が一人暮らしでも毎日ヨーグルトを食べるのは、元はと言えば祖母の習慣だ。日課のヨーグルトと共に、懐かしむように遠くを見ながら語られる祖母の思い出話を、同じく遠くを見つめながら聞いていた。夕陽に照らされた祖母の瞳は、少女のように煌めいていた。

"運命の人というのは、なにも結婚して人生を共に歩

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誰かを好きになって、その人に愛されるというのは、どうしてこんなにも難しいのでしょうか。

誰かを好きになって、その人に愛されるというのは、どうしてこんなにも難しいのでしょうか。

世の中にはたくさん人がいるのに、その中からたった1人、たった1人でいいのに、そのたった1人すら好きになることがなかなかできないのです。

ようやく誰かを好きになったとしても、そのたった1人に愛されることもまた、どうしてこんなに難しいのでしょうか。

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同世代の独身友達と話していると、人を好きになれないという悩みをよく聞く。結婚どころか、恋人どころか、まず恋すらしていないのだ。誰かを好きにな

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彼氏がいない理由を私に聞かないでくれ。

彼氏がいない理由を私に聞かないでくれ。

「なんで彼氏いないの?」

たまに、そこまで仲良くもない人からこう聞かれることがある。おいおい、なんて不躾な質問なんだ。聞いている側からすると単なる質問で悪気はないのだろうけれど。

「なんで彼氏いないの?」

なんで?なんでかって?

私が聞きたいよ!だ。

理由はたくさんある。自分の至らなさはまぁまぁわかっているはず。そもそも行動もしていないのに新たに恋に落ちるはずもない。なんで?のわかりやす

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家という、いちばん小さな社会のなかで

私はいま、同居人とふたり暮らしをしている。いっしょに暮らし始めて、そろそろ9か月くらいだろうか。

「同棲」という言葉を使うと、なんだかこう、情熱的?パッション?なイメージをもたれがちなのだけど、私たちの場合はわりと現実的な理由(=生活費を節約したい)があって一緒に住み始めた。

それもあってか、さいしょの頃からどこかしら、同棲というよりは「共同生活」に近い空気感のなかで暮らしている。

たとえば

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我が家のバレンタイン

最近、脳みその大半が写真と文章にさかれていて、すっかり忘れていた。

今月はバレンタインの月じゃないか。

学生時代は、盛んに手作りチョコを作ったものだった。失敗すると困るから、前もって練習したり、練習した分を思わずぜんぶ自分で食べてしまって罪悪感にかられたり。



だけど今年はすっかり忘れていた。やばいやばい、と焦っていたところ、恋人から提案があった。

「今年は、ふたりでチョコケーキを食べ

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「はじめまして」でも笑顔を引き出す、カップル撮影の魔法のことば

「はじめまして」でも笑顔を引き出す、カップル撮影の魔法のことば

ここ数か月ほど、週末カメラマンとしてカップルや家族を撮影しています。

ありがたいことに、私の撮った写真を見て「いい笑顔を撮ってる」という感想をいただくことが増えてきました。

笑顔を引き出す・・・というと、どんなことを想像しますか?

私はずっと、陽気で人好きでおしゃべり上手な人のことを想像していました。

noteにはちょくちょく書いてますが、私は話すのが得意なタイプではありません。気の利いた

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