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【非正規就活日記】

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~非正規就活日記~ 私の就職活動にまつわる投稿品をここに集めました。タイトルは、第二次世界大戦後のイタリアのネオリアリズム映画と同名です。役所の広告貼りの仕事を得た失業労働者が、…
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【 Aが打てない 】

【 Aが打てない 】

ほとんどガラクタな物置きの作業小屋を片づけることにした。

それは、新しい家族のNANAの部屋でもあるからだ。

おりこうさんにも、世話いらずの「さくらネコ」さんなのだ。
心配なのは交通事故に遭わないこと。ノミやダニについては、後ろ首に難なく薬を付けさせてくれた。後は混合ワクチンの注射である。

片付けのついでに、小屋の隅っこにアトリエを作った。

さらに、居間に置いていたノートパソコンを持ち込も

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【真夏をまえに】

【真夏をまえに】

七月から
体が資本の仕事なんで、
毎日、毎朝、
体力づくりです。
涼しい時間に、
涼しい神社でね。

石段の上り下りを・・
三回やって、休憩し、
もう、二回。
五回目を上りきった境内で、
冷たい麦茶が美味しいです。

うん?

猫がす~っと
私の前を駆けて行きました。
たしか、家の近くで
何度も会った野良のキジ猫。
人見知りの顔見知り・・。

すでに、こっちから勝手に
声掛け、挨拶もしています。

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【 始まりは真夏 】

【 始まりは真夏 】

再就職が決まった。
仕事始めは7月。
広い県営公園の
敷地とトイレの清掃。
帽子は野球タイプじゃあ
だめだ。
麦わら帽子がいい。
水分補給はコーラじゃダメ。
やっぱし、麦茶。
そして梅干しだな。

あとすこし、時間があるので
対策を練ろう。
乗り切れる、
体力も付けないと。

頑張りの栄養ドリンクは
支えてくれる家内と
お前たち!

家内へ
よろしくお願いします。

(2022.06.04)

【 再始動 】

【 再始動 】

無職者には
もやもやな気持ちの5月。
1週間前の金曜日の朝一番に
ハローワークへ行った。
この月、3回目であった。
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求人票(パートタイム)
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◆職種
障害者福祉 利用者支援。
◆仕事内容
県営総合公園の清掃。
B型の利用者の方とトイレ掃除
および駐車場の清掃の支援。
送迎。
◆雇用形態
パート労働者
正社員登用 なし
◆年齢
不問
◆就

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【明日に向かって】

【明日に向かって】

中学を出て就職した秋に、
米国の西部劇映画
【明日に向かって撃て】
が公開された。
主題歌の「雨にぬれても」
は心地いい曲で、
それにまず惹かれた。
なけなしの給料を使い
洋画専門の映画館へ
身を隠し、恐る恐る
ひとりで行った。
まるで、成人指定を
観にでもいくように。

タイトルの
「明日にむかって・・」
という
夢や希望に満ちあふれた
建設的で前向きな
主人公たちの振る舞いを予想していたが、実

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【こめられた思い】

【こめられた思い】

昨秋、
朝露が冷たくなったころ、
ひと塊りの百合の球根が
送られて来ました。

分球して
鉢や庭のあっちこっち植えました。
心が込められた贈り物です。
失職しているので、
何もすることがなく、
余計に手入れを行い、
花はまだかまだかと
毎日、水やりをしてきました。
そして半年以上が過ぎた
今朝のこと・・

静かに咲いていました。

先週の金曜日に面接がありました。幸先となれば良いのですが。

【五里霧中のうどん】

【五里霧中のうどん】

〈 ちょろ⑦ 〉
もうそろそろ
なにがしかの
仕事に就かないと・・
ぷー太郎でふた月目なのだ。
4匹の猫たちの
おまんまが買えない。
※(注)
最初は、先住のミー、
ちょろ母さんと子5匹
合計7匹でしたが、
3匹は養子に出しました。

これじゃあ いかんと
職安へいった。
希望する仕事は
無かった。
いや、色々あった。
しかし、年齢制限に
すべて引っかかって、駄目。
少し失意のなかの帰路
ディスカ

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【咲かずの贈り物】

【咲かずの贈り物】

訳あって、六年働いた
施設を辞めました。
2020年のことです。

その施設を去る前に、ひと月ほど掛けて、空き地に利用者さん達と庭を作り、花や木を植えました。庭造りのほとんどの物、石や土や花や木は、川辺や野山、施設の陰の軒下とか、職員や利用者さんの家庭から調達しました。

また、百合の球根を
施設の近くの市民の方から
ひとつ頂きました。それを
8個ほどに分けて植えました。
百合の花は品種により
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【 朝露に風が吹く 】

【 朝露に風が吹く 】

咲き始めから散り際まで
やんやと誉め讃えられ
喝采を浴びたサクラ。

祇園精舎の鐘の声、
諸行無常の響きあり。
娑羅双樹の花の色、
盛者必衰の理をあらはす。
おごれる人も久しからず、
ただ春の夜の夢のごとし。
たけき者もつひには滅びぬ、
ひとへに風の前の塵に同じ。
(平家物語より)

華厳の感あり花筏。

いずれ人は去り
ベンチには
黒き銀河のごとき
虫の糞。

散歩して職安。
また、明日も・・

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【 ひとつ辞めた 】

【 ひとつ辞めた 】

仕事を辞めました。
もう行かない。

理由は色々あります。
ふざけるな、
馬鹿にするな!
言いたいことも
色々ありました。
でも、ここでは書きません。

しかし、働くことを、
辞めたわけでは、
ありません。
半世紀と十幾つも
重ねた齢となりますが、
まだまだ働かないと、
食っては生けませんので。
家内と二人して、
路頭に迷うなんて、
家内を死に晒しにするなんて、
絶対に、出来ない。

私には、夢が

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