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エッセイ・コラム・ショートショート等々

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ヘッダー画像は尊敬するナンシー関さんの著書です。
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#ドラマ

【エッセイ】桜見てひまわり思う

【エッセイ】桜見てひまわり思う

雪国というほど近年は雪が降り積もらなくなった石川県ではあるが年間降水量も上位で日照時間は下位なのは今も健在の地に住んでいるから冬は西高東低に従ってこもることが標準デフォルトと刷り込まれている。
もし、この概念が元からなかったとして例えば湘南に生まれていたら風は冷たくても空が青くて日差しが眩しければ防寒対策ばっちりで外へ軽やかに出歩く感覚を僕は持っていただろうか。

そんなことはわからない。
もしも

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【コラムエッセイ】会食恐怖症の着眼点

【コラムエッセイ】会食恐怖症の着眼点

私は会食恐怖症(かもしれない)。
うーん、だったかもしれない。
いや、今もそうかもしれない。

はっきりしない書き出しで申し訳ない。

というのも【会食恐怖症】について書くのはこれがはじめてなのだが、はっきりしないのはそもそも私を会食恐怖症にあてはめて(枠に囲んで)いいのか正直わからない(自信がない)からだ。

この会食恐怖症という言葉を知ったのもぼんやりとした過去の記憶で、あえて深堀りせずきたく

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【コラム】急性多様性多用化列島の十年後

【コラム】急性多様性多用化列島の十年後

十年一昔と感じることってありますか?
西暦が2000年に突入して以降私は何か大きな節目(それは天災であることが多い)を起点にしないと思い出せなくなっている。
時代はある程度便利の上限に達したのだろうか。
最近はAIやチャットGPT?が日々話題にあがり目まぐるしいとはこのことだなと恐怖すら感じる最先端のもっと先の未来を描かせる。

70年代、80年代、90年代の10年区切りとはやはり違うよな…200

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【エッセイ】二度と戻れない深夜特急

【エッセイ】二度と戻れない深夜特急

Twitterのタイムラインに流れてきたAudibleのPR。

【斎藤工・沢木耕太郎・深夜特急・朗読】

私の心の脆い部分を刺激するにはこのキーワードだけで十分だった。

私にとって「深夜特急」は二度と戻れない青春の旅そのものだった。
私の頭の中を井上陽水の「積み荷のない船」が流れた。

張り裂けそうだ。切ない。だが、切ないなんて言葉では収まらい。なんて表現したらいいのだろう。
当時と全く同じ胸

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【エッセイ】官能と下ネタ〜笑福亭鶴光と菅田将暉のエロの違い〜

【エッセイ】官能と下ネタ〜笑福亭鶴光と菅田将暉のエロの違い〜

NHKのドラマで「生理おじさん」というパワーワードと出くわした。
ドラマの中で生理用品の会社に勤めている原田泰造さんが新商品の記者発表会でプレゼンをしていた。そこで世の中の女性の苦しみに寄り添いたいと熱く語るのだがその熱量がひょんな形でバズってしまい「生理おじさん」と呼ばれるようになった。

深夜の再放送でたまたま目にした「生理おじさん」だったが、自分には絶妙すぎるタイミングだったので偶然とはおそ

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【コラム】火曜日にもサザエさんがあったんだぜ

サザエさん

それは日本が日本であるための五文字(それは言い過ぎ)

サザエさんは終わらない。
終わらせない。
もし、終わる時が来るなら地球も終わる時だろう。

「笑っていいとも」も「上沼恵美子のおしゃべりクッキング」も終わった。終わらないと思っていたものもいつか終わることを目の前に叩きつけられた。そして「タモリ倶楽部」も終わる。タモさんのレギュラーがまたひとつなくなる。タモさんがお元気かは当たり

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【エッセイ】金八先生と乗り越えた高校受験

ニュースで私立高校入試の映像が流れた。
未曾有のパンデミックで3年間あらゆる我慢を強いられてきた受験生たちの試験開始直前、机に向かっている背中はとてもたくましく大きくみえた。どんなに緊張していたことだろう。彼らにはまだ公立高校の試験が待っている。
受験生、15歳の人生の中ではじめての大きな試練に立ち向かっている…
というような台詞をドラマ「3年B組金八先生第4シリーズ」で聞いた覚えがある。
放送さ

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【エッセイ】進め!進ぬ!少年だった頃

【エッセイ】進め!進ぬ!少年だった頃

Twitterは予想もしてなかった線がいつの間にか繋がっていたりする。
やはり縁とは面白い。

ドラマや映画などの演出、監督などされている方が同郷であったことからフォローさせてもらったことからはじまり、ありがたくもフォローをしてくださって、知れて良かった情報がタイムラインに流れてくるようになった。
2023年1月から始まる新ドラマの中で特に注目して待っていた「警視庁アウトサイダー」もその同郷の方が

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【エッセイ】渡鬼ともだち

【エッセイ】渡鬼ともだち

(ポケベル→ピッチ→ガラケー)
僕はつくづく丁度良い時代に小中高と教育を受けられたなと有り難く思う。
便利すぎず不便すぎず。
高校生になって携帯電話を持つことが許される。
そんな風潮だった。
時代はまだガラケーオンリー。
16和音の着メロは大好きな松たか子さんの「夢のしずく」をチョイスしていた。
クラスは男女共学の40人いないかくらい。
そこが高校生の小さな、それでも毎日の生活の基盤となる社会だっ

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【コラム】ドラマ「櫂」の台詞

【コラム】ドラマ「櫂」の台詞

1999年に放送された宮尾登美子原作
NHKドラマ「櫂」
主演は松たか子さんだった。
VHSに録画して何度も観ていた。
作中、室田日出男さん演じる酒好きの医師、宮下が松さん演じる喜和を励ます台詞がいくつかある。
ネタバレにはならない範囲で台詞だけでも紹介させてください。
あの頃とまた違う重みを感じたことと、室田さんの演技が沁みるのだ。

悲しみのどん底でその台詞はかけられる。

「苦しみっちゅうも

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【コラム】通販番組は上質なドラマ

【コラム】通販番組は上質なドラマ

ネットショッピングはいまや生活の一部となった。
「ポチる」という言葉も通じて当然の市民権を得ている。
便利な世の中になったものである。
だが、インターネットも普及していなかった時代から存在していたテレビショッピング。
ネットショッピングの襲来で通販番組は衰退し風前の灯火と化すかと思いきや、むしろ燃え盛っている。

生き残りをかけたテレビショッピング戦国時代の幕開け。
あれやこれや趣向を凝らしたどり

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