- 運営しているクリエイター
#オールカテゴリ部門
【映画感想文】「うんこ召し上がれですわ」中島らも原作の未配信でDVDも出ていない映画が嘘みたいに面白かった - 『Lie lie Lie』監督:中原俊
それはYouTubeのレコメンドで勝手に流れてきたんだと思う。公式なのか、定かではないからリンクを共有はしないけれど、ある映画のワンシーンだった。
テレビのトーク番組らしき落ち着いたセットに若き日の豊川悦司と佐藤浩一が座っている。向かいには評論家然としたおじいさんが座り、ある文学作品について語っている。
これに対して、インテリっぽい豊川悦司が答える。
状況を察するに豊川悦司と佐藤浩一
【ショートストーリー】昭和の傘しべ長者
昭和の傘しべ長者
「ちぇっ。10円足りないやー!」
桜が咲き始めて間もない土曜日の午後、まだ少し肌寒い曇り空の下、都心の住宅街を貫く私鉄の小さな駅で、高校2年生になったばかりの香織の隣の券売機で切符を買おうとしていた背のひょろ高い青年が叫んだ。
と言っても、恐らく本人は小さくぼやいたぐらいにしか思っていないだろう。なにしろ彼は、1メートルもそばに寄れば何を聞いているかはっきり分かるほどボリ
チェコアニメ界のドラえもんは、モグラくん《Krteček》
《もぐらたたき》のハンマーを嘲笑うかのように、モグラは自然、土にモグる。チェコ語でモグラを《Krtek:クルテク》と呼ぶから、チェコを象徴するそのアニメのメインキャラクターは、そのまんま何のひねりも無く《クルテク=モグラ》と名付けられたはずなのだが、この愛くるしいモグラくんを、まんま《クルテク》と呼ぶチェコ人は、滅多に存在しない。
万が一、そんな輩がゐるとすれば、おそらく他所の土地で生まれ、
『コントな文学集・第二集』
『コントな文学集・第二集』
【目次】
『芥川賞作家なのに親近感』
『ベーブ・ルースや軽自動車の所有者のように』『Z世代からの提言』
『憧れていたプロポーズ』
『ファーストキス』
『地獄すぎる』
『人生200年時代』
『話が入ってこなかった』
『心配性inサンポートホール高松』
『佐倉莉子(Fカップ)と密室殺人事件』
『心が泣いている』
『日本一のサッカー選手の秘密の夢』
『絶望の瞬間』
『もっ
【詩】私にできること
私にできること
柔らかな冬の日差しが
リビングをすっぽり包む
平和な瞬間はいつも温かく澄んでいる
安心していいよと囁くように
先週ここで悲しいニュースを見た
今窓を開ければ
冷え切った空気が部屋に入り込み
理不尽な罪悪感と焦りに
対峙することとなるだろう
私にできること
可能な限り差し出すこと
奉仕すること
心から祈りを捧げること
自分の苦しみに耐えること
生きるために生きること
愛するこ
【ショートショート】私はロボットではありません (1,187文字)
あるサイトで新しいアカウントを作ったり、久々にログインしたりすると「私はロボットではありません」をさせられる。私はこれがめちゃくちゃ苦手で、いつも失敗してしまう。
バイクや信号機の含まれたタイルをすべて選べと言われても、輪郭が数ミリ含まれているのはどうしたものか? 未だに答え方がわかっていない。
ただ、ナメられたら終わりなので、一切動じず、怪しいものは軒並み選ぶことにしている。で、毎回、
【映画感想文】今回も最高にマッドだったし、70年代オッカー映画のヤバさが凝縮してたぜ! - 『マッドマックス:フュリオサ』監督:ジョージ・ミラー
大好きな『マッドマックス』の最新作を見てきた。今回も最高にマッドで素晴らしかった。
TOHOシネマズ新宿のIMAXを選んだら、外国人のお客さんが多くて、上映中の反応もよく、最高に盛り上がった。派手なアクション映画のときはこれがいいんだよね。だから、『ワイルドスピード』シリーズを見るときも新宿か六本木にしている。
ストーリーは前作の怒りのデスロードの前日譚なんだけど、正直、10年近く経って
広島ドラゴンフライズの下克上に投映された《インビクタス~負けざる者たち》南アフリカの不屈の魂を、みんなの為に体現したセンター・河田チリジの外偉人レコード④
季節外れの桜に酔いしれたのは2019年の秋だった。ラグビー日本代表・ブレイブブラッサムスの期待通りの番狂わせに、日本中が熱狂した楕円球の転がった先のクライマックスを、記憶している日本人も多いはずだ。
スプリングボックスの愛称で世界中のラグビーファンを虜にした南アフリカ共和国代表が、12年ぶり3度目のW杯を制覇し、同国初の黒人主将シヤ・コリシがカップを力強く掲げたのは11月2日、少し肌寒い横浜
【2分小説】私は今日もきっと
明日、世界が悲しみに覆われる。
地獄の大魔王と悪魔サタンが仲良くなり
すべての国で悲しみの曲が流れ
人々は、ずぶ濡れになるほど涙を流す。
…あーあ
そんなふうになってくれればいいなぁ。
でも、
私が死んでも明日は、
きっといつも通りに回るんだろうな。
この世界は私がいなくなっても
何一つ変わらないんだろう。
明日も
郵便のお兄さんは、眠そうな顔で自転車に乗ってるだろうし
左隣の家の