コウ。。。

架空の日記、体験記です。基本的には一話完結で、ハッシュタグまで目を通して頂けると有り難…

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架空の日記、体験記です。基本的には一話完結で、ハッシュタグまで目を通して頂けると有り難いです。コメント欄にも記事あります。こちらで小説を投稿しています➡️https://note.com/kyuyonkikaku

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  • ねこ!

    猫好きの私にとって、猫の記事は大好物です。 私の好きなクリエイター様の、素敵な猫記事集めています

  • とても素敵な創作

    読んで思わず引き込まれる、とても素敵だなと感じた小説、詩、短歌、俳句などを集めています。

  • 素敵な創作

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    私の好きなクリエイター様の、私も同意見です、支持します、わかるわかるといった記事作品を集めています

  • 思わず引き込まれました❗️

    私の好きなクリエイター様の、読んでいて思わず引き込まれた素敵なエッセイ、日記を集めています

最近の記事

自叙架空#155

    先日仕事帰りに寄った居酒屋に、自分はアベンジャーズの一員だと言い張るおっちゃんがいた     おっちゃんは私と同様にカウンターで一人飲みをしていて、ちょっと目が合った拍子にいきなり話しかけてきたのだが、おっちゃんは歯がほとんどなく、体もがりがりに痩せていて、髪も頭皮が見えるほどスカスカという容姿で、私にはただの後期高齢者にしか見えなかった     このおっちゃんが、キャプテン・アメリカやソーと肩を並べるスーパーヒーローだとは到底思えず、証拠として何か必殺技を見せて

    • 自叙架空#154

      私の愛犬のハスは三歳の雄で、雌犬が大好きなお調子者のシベリアンハスキーだ     その日私はとある公園でハスと戯れていると、素敵なわんちゃんですね、と声を掛けられたので振り向いたところ、とても綺麗な女性とその女性が連れている美人犬がいて、私もハスも一瞬で心を奪わた上に、お互い愛犬家ということで私と女性は会話が弾み、足元ではハスと美人犬が情熱的にじゃれあっていた 私はとても綺麗な女性とお近づきになれて内心歓喜していたものの、そのうちハスが体をぶるっと震わせ『うれション』をし

      • 自叙架空#153

          先日とある会場を貸し切って、この世の主要な神々が参加する神様首脳会議が開かれた     四年に一度集まり、神会経済や神会地域情勢など、神社会における様々な問題点や改善点が協議され、参加者は、ゼウス、千手観音、ミカエル、アマテラスなどの百名ほどで、実力行使や特殊能力などは一切使わず、穏便な話し合いで規制や規則を取り決めていくのだが、その会議の進行役として今回人間界から私が抜擢された     どの神様も個性や我が強く、仕切り役の人間の私の「静粛に」という言葉など全く聞く耳

        • 自叙架空#152

              私の親友で画家のポール・ゴーギャンは自身の作風同様とても繊細な心の持ち主だ   その日私はゴーギャンと二人でインフルエンザの予防接種を受けに病院にきていた   初めに名前を呼ばれた私は特に問題なく接種が終わり、次に名前を呼ばれたゴーギャンが診察室に入ると、案の定繊細な心の持ち主のゴーギャンは注射は嫌だ恐いと言って騒ぎだし、このままでは周りに迷惑を掛けてしまうと思った私は再度診察室に入り、看護師さんの手を借りてゴーギャンを押さえつけてなんとか接種を受けさせたのだが、

        自叙架空#155

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          自叙架空#151

              私が所属する会社のロサンゼルス支局から、支局長のジョン・スミス氏が出張で東京本社にやってきた   今回スミス氏は日本のある企業との米国での業務提携の商談にきていて、スミス氏は日本人や日本の文化にはリスペクトがあるものの、日本語は、「オハヨゴザイマス」と「ドモ、アリガト」くらいしか知らず、今晩商談先の経営陣と初めて会って食事をするので、その時に使える日本語を教えて欲しいと私に言った     スミス氏の商談をサポートする立場で、東京本社の事業推進部の主任を務める私は、

          自叙架空#151

          自叙架空#150

            ある週末、学者仲間のピタゴラスが彼女を連れてうちに遊びにやってきた   ピタゴラスの彼女はリーさんという名前のとても可愛らしい女性で、性格も優しく初対面の私にも気さくに笑顔で話しかけてくれ、一見気難しい印象のピタゴラスにはむしろリーさんのようなタイプはぴったりのパートナーで、私ともすぐに仲良くなれたので、私は紅茶とクッキーを二人の前に置き、もっと親しくなろうとリーさんにファーストネームを訊ねたところ、リーさんは、「テイです。テイ・リーです」と答えた     紅茶を飲

          自叙架空#150

          自叙架空#149

              干支の十二支全員に声を掛け、十二人で新たにプロサッカーチームを立ち上げることになった   私は監督としてこの十二人の選手をまとめ上げ、数年以内にJリーグに昇格させるつもりでいた     実際にフィールドでのプレイを見ると、それぞれ自身の特徴を生かした個性的なプレイスタイルで、申はバナナ片手にエラシコを決め、酉は卵と勘違いしてボールを温めるなど、各選手のポジションの適正を見極めるのに苦労したのだが、試合は十一人しか出られないため、ボールを扱う技術が一番劣ると判断した

          自叙架空#149

          自叙架空#148

            妹のグレーテルと二人で山奥に置き去りにされた      一緒に山にきていた母が、後で迎えにくると言い残して途中で去り、夜になっても迎えにこなかったため、グレーテルは私達が捨てられたのだと悟って泣きだしたのだが、私はヤーコプさんとヴィルヘルムさんのグリム先生の二人に、このあと三日ほど山の中をさ迷えばお菓子の家が見つかって飢えを凌げ、そこの住人の魔女が私達を太らせたり焼いたりして食べようとするから逆に隙を突いて窯で焼き殺し、その魔女の家にある財宝を持って家に帰れば、すでに病

          自叙架空#148

          自叙架空#147

            格闘技好きの彼女に連れられて、あるプロレスの試合をリングサイドで観戦することになった     彼女は今試合をしている悪役レスラーの大ファンで、私は全く知らないが世間的にもそこそこ認知されているレスラーのようで、『ハグ』という必殺技でその人気と知名度を得たらしい   必殺技と銘打ってはいるが『ハグ』というネーミングから、どうせオーバーアクションで強く抱き付いて相手を苦しめる程度だろうと思いつつも、私は期待を込めて試合を観ていたところ、そのうち横にいる私の彼女を含め、立ち

          自叙架空#147

          自叙架空#146

          私の直属の上司で部署の総責任者の統括部長はスパイダーマンだ     スパイダー統括部長は、業務中はいつも例の全身赤と青のコスチューム姿で、手首から発射した糸で常にオフィスの天井からぶらんぶらんぶら下がって、日々我々のデスクワークを見守っている     ある日一人の職員のミスで、契約先の企業に大至急サンプル品を届けなければならない状況になったのだが、午前の忙しい時間帯で人が出せないのと、我々がまともに届けても時間がかかってしまうため、この高層階の窓から飛び出してビルの合間を

          自叙架空#146

          自叙架空#145

          パンがなければお菓子を食べればいい  マリーが実際にこの言葉を言った事実は無いらしい   だが私の妻の麻里は、パンツがなければバスタオルを巻けばいい、と毎回風呂上がりに全裸で部屋を歩き回る私に向かって必ずその言葉を言ってくる             コウ

          自叙架空#145

          自叙架空#144

          カツオは病んでいた   毎週日曜日に公共の電波で一家のプライベートを面白おかしく晒され、そのおかげでカツオやカツオの家族の知名度は上がったものの、数十年に渡って私生活を切り売りする生活にほとほと嫌気がさしたようで、カツオは時々荒んだ眼をしたかと思うと、こたつで寝ている私を捕まえて悪さをしたり、何の落ち度もない妹のワカメに陰湿な罵声を浴びせ掛けたりしていた   更にマスオの浮気三昧のせいでサザエもここのところ言動がおかしく、うつろな表情で家の中をふらふらと歩き回ったり、私の

          自叙架空#144

          自叙架空#143

          私が教員として勤める大学の教頭は、アメリカから期間限定で赴任してきたクラーク博士だ   クラーク博士は、優秀で高名で人格者なのだが少し変わり者で、その日初めて顔を合わせた人には誰にでも「ショウネンヨタイシヲイダケ」と言って笑顔を見せ、学食でランチをとる時は手を合わせて「ショウネンヨタイシヲイダケ」と言ってから食事を始め、温泉に肩まで浸かって気持ち良くなったひと言めには必ず「ショウネンヨタイシヲイダケ」と言う   一年の赴任期間が終了して博士が帰国する当日、私や生徒達が

          自叙架空#143

          自叙架空#142

            ある日街の食堂で、友人で画家のパブロ・ピカソを見かけた     ピカソは一人で座っていたので私は一緒に食事をしようと思い、店に入って少し離れたところから、ピカソの背中越しに、「久しぶりだな、パブロ ディエーゴ ホセー フランシスコ・デ・パウラ ホワン・ネポムセーノ マリーア・デ・ロス・レメディオス クリスピアーノ デ・ラ・サンティシマ・トリニダード ルイス・ピカソ」と、フルネームで呼び掛けたものの反応が無かったので、私が名前を言い間違えたのかと思い、もう一度ゆっくりはっ

          自叙架空#142

          自叙架空#141

            ある日エジソンから、今日これから私の家に遊びにいきたいと電話が入った     現在エジソンは十四もの会社を所有する経営者であり、日々新たな技術革新に尽力をつくす発明家で、私とはしばらく会っていなかったのだが、少し時間の都合がついたので久しぶりに顔を見たいと言い、今から家を出るので待っていてほしいと電話が切られた エジソンの自宅と私の家は三百キロほど離れていて、おそらくエジソンは自家用のヘリか、ハイウェイを運転手付きのリムジンで走ってくるはずなので、ニ、三時間もあれば到

          自叙架空#141

          自叙架空#140

            お殿様に呼ばれて一休さんととんちの勝負をすることになった     先に正解を導きだした方が小判を十枚貰えるという取り決めで、早速お殿様から無理難題が申しつけられると、お題は思っていた以上に難解で、私はしばし熟考してみたものの答えの糸口すら掴めなかったため、ふと横を見ると一休さんも頭を悩ませている様子で、座禅を組んで人差し指を舐め、目を瞑りながらその指で頭をぐりぐりする例の動作を延々と繰り返していた   二人とも何も答えられないまま半刻ほど経つと、一休さんが急にそわそわ

          自叙架空#140