君の物語 4 なにしろ、初めて。
猫について全くもってど素人のくせに、思い立って子猫を引き取ってしまった。
最初は何をするにも恐る恐る、ドキドキしていた。
初めて家に迎えた日のこと。
そっとカーペットの上に下ろすと、小さな足でゆっくりと布団に登っていき、丸くなった。
〈そうか、布団が気持ち良いんだ。〉
こんな当たり前のことすら、目にするまで思いもよらなかった。
しばらくしてムギが慌てて知らせに来た。
「なんか変な音してるの。大丈夫?」
呼ばれて行った私もその音にびっくり。
まるでエンジンのような音が子猫か