クリキ ノキ

幼い頃から現在に至るまでの思い出や記憶のカケラを小さな物語にしたり、気になっていること…

クリキ ノキ

幼い頃から現在に至るまでの思い出や記憶のカケラを小さな物語にしたり、気になっていることや好きなことを書いていきます。 なお、記事中の登場人物は猫も含め全て仮名です。

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  • 『君の物語』全40話

    猫と暮らした日々を小さなピースに切り取り、パッチワークのように並べました。

最近の記事

登校百景 さくら

少学校へ続く大通り沿いに児童公園がある。上の写真がその公園。今年撮ったものではないけれど。 広いとは言えない敷地に設置されている遊具はブランコと滑り台とシーソー、グルグル回る球体。 その間に桜の木が3本?4本? この公園のメインは誰が見ても遊具ではなく桜じゃないだろうか。大きく堂々とした木がドカン!ドカン!と並んでいる。とても力強い桜だ。 弘前はもちろん弘前公園の桜が知られているし、人気もある。 けれど、この児童公園の桜も好きだ!と言う人は多いと断言できる。 憂鬱な登

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      音楽の本棚11 くるり『東京』

      多種多様に渡る楽曲を発表し続けていますが、なんだかんだいって やっぱりこの曲が1番好き。

      • 蚊帳の効能  本編

        ※怖い体験談になります。苦手な方、不快な方は気にせずすっ飛ばしてください👍 本編 高校2年生の初夏。 父方の祖母イチコが亡くなりました。自分にも他者にも厳しい人でした。 あの音はなんだったのかー。 危篤の知らせを受けて、叔母たちに混じり病院のベッドを囲んで座っていました。 自分の足元に視線を落としていたので見ていなかったのですが、大きな音が病室に響き渡りました。 何かを ヒュゥゥッ! と吸い込むような音。 にしてはあまりに大きな音で、異様でした。 はっとして周囲

        • 蚊帳の効能  序章

          霊的な存在。みなさんはどう思っているでしょう? 〈信じる〉〈信じない〉という議論を耳にしますが、私は「信じるも信じないも、実際にあるんだからしょうがない」という立場です。 だからといって霊感があるというほどではありません。ごくたま〜に、うっかり遭遇してしまう程度のものです。普段は何も感じません。 今回は、私がこれまで体験した中で最も怖い思いをしたときの話を書こうと思います。怖い話が苦手な方、こういった話が不快な方は遠慮せずにすっ飛ばしてください👍 序章 小学2年の終わり

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        • 『君の物語』全40話
          40本

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          音楽の本棚⑩QUEEN『You're My Best Friend』

          コリーの散歩をしていた時期に大ヒットした曲。 この頃の私は、兄がどっぷり浸かっていた洋楽の洪水の中で日々を送っていた。

          音楽の本棚⑩QUEEN『You're My Best Friend』

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          犬の散歩を請け負う

          小学生のとき、近くにコリー犬を飼っているお家があった。子どもの私より大きくフサフサで、顔立ちがきゅっとして美しい。 時々、兄が「河原まで連れて行ってほしい」と散歩を頼まれることがあったので、私も便乗してついて行った。 ラジカセと一緒に。 広い河原でコリーと遊ぶ。 滑らかな金色の毛が風にそよいで波打ち、ファサファサ揺れる。 こんな美しい生き物がいるんだと、毎度、見惚れていた。 風が気持ちいいね。 気持ちいいよ。 触ってもいい? いいとも。 兄が持参したラジカセのボリュー

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          音楽の本棚⑨あがた森魚『春の嵐の夜の手品師

          春に強風が吹き荒れるといつもこれを思い出す。 『赤色エレジー』が有名だけど、代表作はこちらのアルバムだよね?

          音楽の本棚⑨あがた森魚『春の嵐の夜の手品師

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          寝台列車の旅

          東北新幹線が開通するまで、東京へは寝台列車を使っていた。幼い時から父の仕事について度々乗っていたので、1人で上京する時もお手本は父との経験だった。 熱いお茶を買って列車に乗り込む。自分の寝台を確認して荷物を下ろす。三段あるうちの一番下。寝ぼけてハシゴを踏み外したら大変だから。それに上段より広い。 寝台に腰掛けて熱いお茶のフタを開けていると、向かい側に乗客が入った。年齢はよくわからないけど、とにかくおじさんだった。 「こんばんは。失礼するよ。」 『こんばんは。よろしくお願い

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          音楽の本棚⑧The Who『The Dirty Jobs』

          キンクス、ビートルズ、ストーンズときたら、フーを紹介するのが流れかなと。ドラマチックで格好良い曲。

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          あの日の出来事(君の物語 番外編)

          2011年3月11日。 この地域はそれなりに揺れたけど、大きな被害はなかった。 揺れた直後のこと。 夫はいつも通り仕事。 長女は学校でしっかりと対応してくれているだろうと不安はなかった。万が一何かあったら連絡が来るはずだ。 心配したのは次女だ。 1人で自転車に乗って遊びに行っていたから。 行き先はいくつか思い当たるが、自転車なので行動範囲も広くなる。探しに行くべきか否か。すれ違いになる可能性も少なくない。 もし自転車に乗ってる最中に揺れたのだとしたら、転んでケガをしてる

          あの日の出来事(君の物語 番外編)

          用水路にいたのはメダカだよね?

          幼稚園の頃の話 母方の祖父母の家には遊び場所がたくさんあった。 目の前は電車の踏切と駅。 (すみません。無人駅を遊び場にしていました。) 裏にはおじいちゃんの畑。その奥にりんご畑。 左側はおじいちゃんの楽園(庭)があり、その向こうは道を挟んで田んぼ。 右隣は…忘れた。 (りんご畑も田んぼもよそのお家のものでしたが、遊び場にしていました。すみません。) 田んぼの周りに小さな川が流れていた。この水は透き通っているし、冷たくて気持ちいい。 タニシを獲ったり、よくわからない生き

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          音楽の本棚⑦plenty『拝啓。皆さま』

          デビューアルバムのタイトルにもなっている曲。儚げな雰囲気が漂いがちな彼らだけど、その実、硬派なライブバンドでもある。 このラストライブの演奏が今もYouTubeで観られることに感謝でいっぱいだ。

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          父と新聞

          中学、高校の頃の日常。 父ほど新聞を散らかす人を、私は知らない。 居間はいつも床に散乱した新聞で足の踏み場がなかった。どこを歩くにもまたいで行く。 父ほど新聞に費やす時間が多い人を、私は知らない。 朝読み始めた新聞は食卓はもちろん、トイレにも車にも持って行く。遊びに行く時も必ず新聞を持っていく。職場でも手が空けば読み、帰宅後も読んだ。膝に新聞を広げたままスポーツ観戦したり、晩酌をしながらめくったり。一日中、父に新聞がまとわりついていた。 父ほど新聞を乱雑にする人を、私は

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          音楽の本棚⑥Rolling Stones『Hot Stuff』

          大好きな曲がありすぎてとても選べない。兄が夕焼けドライブの頃に聴いてたのは、たぶんこの曲がオープニングを飾っている『BLACK AND BLUE』じゃないかな。言うまでもなく、名盤だ。

          音楽の本棚⑥Rolling Stones『Hot Stuff』

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          夕焼けドライブ

          小学生の頃の日常。 両親が仕事から帰ってきた。 と思ったら 「アイル!ベニコ!おいで。すぐに!」 父が私たち兄妹を呼ぶ。 「車に乗って!出発するよ。」 急かされて、サンダルをつっかけ手ぶらで乗り込む。 「今日の夕焼け綺麗なんだ。 見に行こう!」 父はいつもこうだ。 突然、夜景を見に山へ連れ出されることもあるし、夏は夜間も営業しているプールへ行くこともある。雨の日は家の中で相撲や卓球をしたり、ゲームに興じたり。 父にとって仕事が終わった帰宅時間は、子どもたちと遊ぶ時間の

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          音楽の本棚⑤ T字路s『泪橋』

          泥臭いブルースを。 彼女の歌はいつも全力投球。〈喉が潰れるんじゃないか〉と心配になったりするけれど、もちろんそれは余計なお世話で。 堂々とした潔い歌いっぷりに、惚れ惚れする。

          音楽の本棚⑤ T字路s『泪橋』

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