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#映画感想文

人食いスライムの恐怖

人食いスライムの恐怖

「人食いスライムの恐怖」は1980年代半ばに制作された15分くらいのSFパニック映画です。言うまでも無く「マックイーンの絶対の危機」(人食いアメーバーの恐怖)にインスパイアされたというかパクったものです。制作したのは当時の大和高校生たちです。友人の伝手でビデオで視聴しましたが、隕石が落ちてくる。高校生が隕石を自宅に持ち帰る。隕石から孵化したスライムがしみ出してくる。持ち帰った高校生が飲み込まれる(

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アナログ派の愉しみ/映画◎レオ・マッケリー監督『めぐり逢い』

男と女が真実の
愛に出会うためには

若い時分にはぴんとこなかったのに、この歳になって胸を打たれるという映画がある。わたしにとって、レオ・マッケリー監督の『めぐり逢い(An Affair to Remember)』(1957年)もそのひとつだ。


確かに、いま観ても少なからず安直なストーリーだと思う。ヨーロッパからアメリカへ向かう豪華客船で、名うてのプレイボーイの画家ニッキー(ケーリー・グラン

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和歌山カレー事件・ドキュメンタリー映画『マミー』続報 特報予告編公開

和歌山カレー事件・ドキュメンタリー映画『マミー』続報 特報予告編公開

 和歌山カレー事件をテーマにした初のドキュメンタリー映画『マミー』の特報映像が14日、公開された。2人の男性が話す声、カチカチと刻まれる時計の音・・・。刻一刻と緊張感が増す中、「保険金詐欺」「大量のお金」「ヒ素」「楽勝」と気になるワードが登場。事件発生当時の林眞須美さんの懐かしい姿も短いながら映っており、見る人の心を引き込ませる要素が詰まった約40秒となっている。

 情報解禁時の第一報については

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アナログ派の愉しみ/映画◎工藤栄一 監督『十三人の刺客』

暗殺団の首領は
そのとき「地上げ」を命じた

工藤栄一監督の『十三人の刺客』(1963年)は恐ろしいチャンバラ映画だ。それは、13人対53騎という非対称の抗争劇が、黒澤明監督の『七人の侍』(1954年)以上のリアリズムで描かれたことだけが理由ではない。モノクロームの映像内に留まらず、現代の日本社会に生きるわれわれに対しても背後から切っ先を突きつけてくるような、ただならぬ気配を漲らせているからだ。

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『逆風は 振り返れば追い風になる』

『逆風は 振り返れば追い風になる』

【ジャッジ!】コメディタッチですがむちゃくちゃ豪華キャストですねー!“広告代理店”で働くビジネスマン達の物語です。お恥ずかしながら、“広告代理店”って、何をしている会社なのかよくわかっていなかった私ですが、この映画を見ると、少しではありますが理解することができました。電通や博報堂、世間一般でいう憧れの大企業なわけですが、なるほど、こういうお仕事なワケですね(笑)

日本を代表する広告代理店、「現通

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『何が正しいかは自分で決める』

『何が正しいかは自分で決める』

【ヤング・ウーマン・アンド・シー】最近鑑賞した中では1番のお気に入りです!
史上初、英仏海峡を泳いで渡った女性スイマーの実話に基づく物語です。主役のデイジー・リドリーが凛としていて美しい!そしてストーリーも感動でした(^_^)

1900年代初頭、ニューヨークにトゥルーディ・イーダリー(演:デイジー・リドリー)という少女がいました。幼い頃は体が弱かったのですが、姉のメグと共に地元の海辺で泳ぐように

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古き良き大阪や京都などのド関西を舞台にした群像劇だけど、登場人物が多すぎて関係性がわかりづらい『小早川家の秋 デジタルリマスター版』

古き良き大阪や京都などのド関西を舞台にした群像劇だけど、登場人物が多すぎて関係性がわかりづらい『小早川家の秋 デジタルリマスター版』

(↑予告がなかったのでこちらで)

【個人的な満足度】「午前十時の映画祭14」で面白かった順位:6/7
  ストーリー:★★★☆☆
 キャラクター:★★★★☆
     映像:★★★☆☆
     音楽:★★★☆☆
映画館で観たい:★★★☆☆

【作品情報】   原題:-
  製作年:1961年
  製作国:日本
   配給:東宝
 上映時間:103分
 ジャンル:ヒューマンドラマ
元ネタなど:な

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【映画感想文】「うんこ召し上がれですわ」中島らも原作の未配信でDVDも出ていない映画が嘘みたいに面白かった - 『Lie lie Lie』監督:中原俊

【映画感想文】「うんこ召し上がれですわ」中島らも原作の未配信でDVDも出ていない映画が嘘みたいに面白かった - 『Lie lie Lie』監督:中原俊

 それはYouTubeのレコメンドで勝手に流れてきたんだと思う。公式なのか、定かではないからリンクを共有はしないけれど、ある映画のワンシーンだった。

 テレビのトーク番組らしき落ち着いたセットに若き日の豊川悦司と佐藤浩一が座っている。向かいには評論家然としたおじいさんが座り、ある文学作品について語っている。

 これに対して、インテリっぽい豊川悦司が答える。

 状況を察するに豊川悦司と佐藤浩一

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#8:「リズと青い鳥レビュー」 "才能"とは、一体なんなのか。

#8:「リズと青い鳥レビュー」 "才能"とは、一体なんなのか。

こんにちは。今回はやりたいと思っていたレビュー記事です!初エントリーでも「タイトルレビューではなく抽象的な考察をしたい」と書きました。ストーリー考察・作品評価ではなく、コンテンツを通じて得たセンスを考え言葉にしていきたいと思います。

元々はゲームタイトルで始めてみるつもりが、先日視た映画に、翌日の仕事に集中できないレベルで感情をグッチャグチャにさせられ笑、この感情を自分の言葉に変えて消化させない

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アナログ派の愉しみ/映画◎北野 武 監督『あの夏、いちばん静かな海。』

このただならぬ
静けさの気配は一体?

寂寞、と形容したくなる。それもセキバクではなく、あえてジャクマクと声に出して読みたいような……。北野武監督の第3作『あの夏、いちばん静かな海。』(1991年)だ。


湘南海岸の夏。聾唖の青年シゲル(真木蔵人)は、清掃車によるゴミ回収の仕事のさなか、破損したサーフボートを手にしたのをきっかけに、同じく聾唖の恋人タカコ(大島弘子)と海辺に繰り出してサーフィン

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【映画感想文】「欲望の三角形」で男同士がホモソーシャルに球を打ち合うサイコーに痺れるテニス映画だった! - 『チャレンジャーズ』監督:ルカ・グァダニーノ

【映画感想文】「欲望の三角形」で男同士がホモソーシャルに球を打ち合うサイコーに痺れるテニス映画だった! - 『チャレンジャーズ』監督:ルカ・グァダニーノ

 先日、BlueSkyで『ドライブアウェイ・ドールズ』の感想を投稿したら、他にも「サイコー」な映画があるよと教えてもらった。

 それが『チャレンジャーズ』だった。

 一応、予告編は見ていて、テニスを題材にした映画なんだということは知っていた。ただ、勝手にスポーツものと思い込み、スルーしていた。

 ところが、調べてみれば、監督はイタリアのルカ・グァダニーノじゃないか!

 この人は『ミラノ、愛

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『ローグ』野生動物の乱獲に警鐘を鳴らすアクション映画・ネタバレ感想―シネマクラッシュ/2024年7月1日

『ローグ』野生動物の乱獲に警鐘を鳴らすアクション映画・ネタバレ感想―シネマクラッシュ/2024年7月1日

 渡邉美穂さんがシネマナビゲーターに就任して6回目の『シネマクラッシュ』です。

 前半では美穂さんのオープニングアクトについて、後半では映画『ローグ』について語りたいと思います。

 映画ラストまでネタバレがあるので未見の方はご注意ください。

オープニングアクト中身が気になる美穂ノート

 このノート、XのFFさんの間では、中に何が書いてあるんだろう?とかなり盛り上がりました。

 ペンケース

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『必要なのは結果だ 気休めじゃない』

『必要なのは結果だ 気休めじゃない』

【コヴェナント/約束の救出】2時間ずっーーーっとハラハラドキドキ、気が休まらない作品でした(笑)タイトルや写真から、戦争ものだとは察しがつきますが、かなりのヒューマンドラマでもありました!実話ベースの物語です。

2018年、アメリカ軍のキンリー曹長(演∶ジェイク・ギレンホール)はアフガニスタンに派遣されていました。ミッションは、タリバンが武器や弾薬を隠している場所を見つけること。そこで彼は現地の

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『怒りにまかせるには人生は短すぎる』

『怒りにまかせるには人生は短すぎる』

【アメリカン・ヒストリーX】

正直、前半は退屈だなぁと思っていました。しかし、ラストで全部持っていかれましたね(⁠@⁠_⁠@⁠;⁠)
人種差別問題をテーマにした作品です。

デレク(演∶エドワード・ノートン)は白人至上主義のスキンヘッド集団に所属していました。彼はその中でもカリスマ的な存在でした。ある日、自宅に黒人の車泥棒が侵入し、デレクはこの泥棒を射殺します。

刑務所送りとなったデレクですが

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