田渕徹

脱サラ、主夫、音楽家、3人娘の父、薔薇色の生活感。 https://tabuchito…

田渕徹

脱サラ、主夫、音楽家、3人娘の父、薔薇色の生活感。 https://tabuchitoru-contact.tumblr.com/

記事一覧

インタビュー企画『聞いてるようでしゃべってるvol.2〜奇妙礼太郎オフィシャルファンクラブイベント編〜』

はじめに本記事は、田渕の個人的興味を発端とした勝手わがままなインタビュー企画「聞いてるようでしゃべってる」の第二回目である。 15年来の友人であり音楽仲間である奇…

田渕徹
1か月前
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継続に秘訣はない。光はある。

長堀橋の美容室imamura店主がInstagramフィードに貼り付けるハッシュタグ「#あれ何屋やったっけ」。 そのハッシュタグが示すように、興味を軸に色んなことに手をつける店主…

田渕徹
3か月前
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あふりらんぽボーカルギター”ONI”の新作「IKIMONO」リリースインタビュー

誰に頼まれてもいないのに勝手にインタビューをさせてもらうという個人的興味を発端とした企画。 第一回目は、ONIという「IKIMONO」の今に迫ってみる。 ONIの話を聞かせて…

田渕徹
3か月前
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誰にでも手に入れられる豊かさ「言葉を知ること」について

育ってきた環境や各家庭の経済状況によって、巡り会える人や手にできるチャンスには差が生まれる。 僕が育ってきた環境は、どちらといえば裕福ではなく、教育や芸術が行き…

田渕徹
3か月前
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2023/10/12雑記「音源はラブレター」

大阪市中央区のはずれに、幽霊が出そうな(でたかも?)古めかしい雑居ビルがあって、友人がその三階にプライベートスタジオを構えている。今日はそこでレコーディングをさ…

田渕徹
7か月前
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2023/10/11雑記「書く筋力」

葉や文節。美しさのなかにある残酷さといったらニュアンスは違うかもしれないが、とにかく心地よく刺さる言葉が散りばめられていた。 一度読んだら終わり。でもいいのだけ…

田渕徹
7か月前
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2023/10/10雑記「朝バタ」

妻の出勤が早いと聞いていたから、夕べから朝のバタバタに備えていた。 一日を心おだやかに過ごすためには静かな朝が必要だ。 朝がくると夫婦で協力しながら、子どもを起こ…

田渕徹
7か月前
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グラサンズ思い出日記〜東京編〜「楽しすぎて怖い」

〜思い出その壱〜早朝居酒屋『ぐらさんず』開店 グラサンズ東名阪ツアー「漂流」の東京編。代官山晴れ豆でのライブイベントは8月13日の昼間のスタート。リハーサルのタイ…

田渕徹
10か月前
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愉快な沈没船「グラサンズ号」に乗って

「元気なき乾杯」 2023年7月28日、金曜の夜。 グラサンズの久しぶりのスタジオに向かうべく、僕はエレキギターと一週間分の疲労を連れて週末のアメリカ村を歩いていた。 大…

田渕徹
10か月前
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『オルタナティブ福祉』は他人事ではない

リー・アンダーツによる人間活動第一弾『オルタナティブ福祉』が開催されます。きたる2022年11月25日(金)、東京仙川にある小さな喫茶店「TINY CAFE」で少し特殊な座談会…

田渕徹
1年前
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プチ官能小説 『 愛 の 磨 耗 』

夕刻の駅、自動改札機を定期券が通過すると、私はようやく一日の労働から解放された気分になる。 待ち望んだ給料日、ATMが突きつける現実。 「家族のためだ」と、ボロ雑…

田渕徹
3年前
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10分日記2020/8/20

エンドレスなYouTubeをみながら夏休みをダラダラと過ごす背徳感に浸る子供たちを見過ごすことに罪悪感を感じ、夏休みという空箱を充実で埋めてあげたいという願いは、スキ…

田渕徹
3年前
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インタビュー企画『聞いてるようでしゃべってるvol.2〜奇妙礼太郎オフィシャルファンクラブイベント編〜』

インタビュー企画『聞いてるようでしゃべってるvol.2〜奇妙礼太郎オフィシャルファンクラブイベント編〜』

はじめに本記事は、田渕の個人的興味を発端とした勝手わがままなインタビュー企画「聞いてるようでしゃべってる」の第二回目である。

15年来の友人であり音楽仲間である奇妙礼太郎のインタビューは、奇妙のオフィシャルファンクラブ初イベントの場を借りて行われることになった。
会場は東京・外苑前のスタジオ”Casa ZIZO"。当日の模様をここにお届けできればと思う。

なお、インタビューの会話内容は、交わし

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継続に秘訣はない。光はある。

継続に秘訣はない。光はある。

長堀橋の美容室imamura店主がInstagramフィードに貼り付けるハッシュタグ「#あれ何屋やったっけ」。
そのハッシュタグが示すように、興味を軸に色んなことに手をつける店主。
割れた皿の金継ぎ(僕のもやってもらったことがある)、株式投資、土鍋ご飯とみそ汁の研究、建物観測(施工や解体の記録)、あらゆるDIY。
日常で多様な扉を見つけ、その中での楽しみを開拓していくさまは、一見すると器用貧乏とも

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あふりらんぽボーカルギター”ONI”の新作「IKIMONO」リリースインタビュー

あふりらんぽボーカルギター”ONI”の新作「IKIMONO」リリースインタビュー

誰に頼まれてもいないのに勝手にインタビューをさせてもらうという個人的興味を発端とした企画。
第一回目は、ONIという「IKIMONO」の今に迫ってみる。

ONIの話を聞かせてよあふりらんぽのボーカルギターであり、ソロ歌手であり、三児の母でもある佐伯真有美、通称”ONI(オニ)”。

ルーパー(という短時間録音で音を重ねる機材)を使用した即興ボイスパフォーマンス、近所の子どもやママ友を巻き込んだ即

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誰にでも手に入れられる豊かさ「言葉を知ること」について

誰にでも手に入れられる豊かさ「言葉を知ること」について

育ってきた環境や各家庭の経済状況によって、巡り会える人や手にできるチャンスには差が生まれる。
僕が育ってきた環境は、どちらといえば裕福ではなく、教育や芸術が行き届きにくい地域だった。
そのせいとまでは思わないけど、自分や自分のまわりにはコミュニケーションが得意でないがゆえに、内側にこもる人たちが多く、街全体にそんなムードが強かったように思う。

以前、suumoの「街と音楽」にエッセイを執筆したよ

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2023/10/12雑記「音源はラブレター」

2023/10/12雑記「音源はラブレター」

大阪市中央区のはずれに、幽霊が出そうな(でたかも?)古めかしい雑居ビルがあって、友人がその三階にプライベートスタジオを構えている。今日はそこでレコーディングをさせてもらった。
エンジニアが知り合いということもあり、幽霊への恐怖感より、アットホームな雰囲気でリラックスして演奏できる安心感がスタジオにはあった。

現場につくとすでにセッティングは済ませられていたので、さっそく録音といきたいところだが、

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2023/10/11雑記「書く筋力」

2023/10/11雑記「書く筋力」

葉や文節。美しさのなかにある残酷さといったらニュアンスは違うかもしれないが、とにかく心地よく刺さる言葉が散りばめられていた。

一度読んだら終わり。でもいいのだけど、読んだあとに浮かぶ風景や印象が生活そのものに浸透していくようなエッセイで、ずっと手元に置いておきたくなる。そんなエッセイと出会えたことも嬉しい発見だった。
いつか自分でもエッセイ本のようなものを出してみたいなぁと思った。ただ、長文が苦

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2023/10/10雑記「朝バタ」

2023/10/10雑記「朝バタ」

妻の出勤が早いと聞いていたから、夕べから朝のバタバタに備えていた。
一日を心おだやかに過ごすためには静かな朝が必要だ。
朝がくると夫婦で協力しながら、子どもを起こしそのスローモーションな動きにできるだけ寛容をよそおいながら、優しく学校の準備を促す。

時計を見ない子どもと時計を気にする大人の差だろうか。長女は、六年生になって少し余裕をもって準備ができるようになっていた。次女と三女は、家をでる直前の

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グラサンズ思い出日記〜東京編〜「楽しすぎて怖い」

グラサンズ思い出日記〜東京編〜「楽しすぎて怖い」

〜思い出その壱〜早朝居酒屋『ぐらさんず』開店

グラサンズ東名阪ツアー「漂流」の東京編。代官山晴れ豆でのライブイベントは8月13日の昼間のスタート。リハーサルのタイムスケジュールの都合で、我々グラサンズは前日に東京入りすることとなった。

出発当日、マンドリンこうちゃんは、群馬から直通バスに乗って昼過ぎに東京到着とのこと。こうちゃんの到着時間にあわせ、新幹線組は新大阪駅に早朝集合。まずはクラリネッ

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愉快な沈没船「グラサンズ号」に乗って

愉快な沈没船「グラサンズ号」に乗って

「元気なき乾杯」
2023年7月28日、金曜の夜。
グラサンズの久しぶりのスタジオに向かうべく、僕はエレキギターと一週間分の疲労を連れて週末のアメリカ村を歩いていた。
大阪の若者たちの最新のファッションやカルチャーが集う街。この街に紛れて歩くだけで、くたびれた中年の自分さえ現在の音楽シーンやカルチャーの一旦を担えているような気分になり、スタジオに向かう自分の背筋が伸び、肩で少しだけ風を切っているの

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『オルタナティブ福祉』は他人事ではない

『オルタナティブ福祉』は他人事ではない

リー・アンダーツによる人間活動第一弾『オルタナティブ福祉』が開催されます。きたる2022年11月25日(金)、東京仙川にある小さな喫茶店「TINY CAFE」で少し特殊な座談会が開催されます。
主催はリー・アンダーツ。音楽家クニキマチコがnoteで名乗っているペンネームです。座談会には僕もゲスト参加し、少し話したり時々歌ったりする予定です。

まずは、特殊な座談会と言われても、皆さんの頭上にはクエ

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プチ官能小説 『 愛 の 磨 耗 』

プチ官能小説 『 愛 の 磨 耗 』

夕刻の駅、自動改札機を定期券が通過すると、私はようやく一日の労働から解放された気分になる。

待ち望んだ給料日、ATMが突きつける現実。

「家族のためだ」と、ボロ雑巾のように働いて、絞って出てきたのは溜め息だけ。
コンビニ前、グラビア雑誌の表紙をガラス越しに見つめながら缶ビールを飲み干すと、私はトボトボと歩き出した。

ありきたりの幸せが軒をつらねる新興住宅地の一角に私のアパートがあり、そこで帰

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10分日記2020/8/20

エンドレスなYouTubeをみながら夏休みをダラダラと過ごす背徳感に浸る子供たちを見過ごすことに罪悪感を感じ、夏休みという空箱を充実で埋めてあげたいという願いは、スキル不足を振り切って、娘3人を父ひとりでプールに連れていくという無茶に走り、オーバーしたキャパシティは、苛立ちに姿を変え、叱責として娘たちに着地する夏の日の午後に機嫌なおしのアイスクリーム。