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あふりらんぽボーカルギター”ONI”の新作「IKIMONO」リリースインタビュー

誰に頼まれてもいないのに勝手にインタビューをさせてもらうという個人的興味を発端とした企画。
第一回目は、ONIという「IKIMONO」の今に迫ってみる。

ONIの話を聞かせてよ

あふりらんぽのボーカルギターであり、ソロ歌手であり、三児の母でもある佐伯真有美、通称”ONI(オニ)”。

ルーパー(という短時間録音で音を重ねる機材)を使用した即興ボイスパフォーマンス、近所の子どもやママ友を巻き込んだ即興演奏、ライブ中にチャーハンを作ったり、茹で卵を配ったり、椅子やテーブルのうえを渡り歩いたり、歌いながら泣き出したりetc…。

毎度、カオスティックかつエネルギッシュなライブパフォーマンスで、聴くものすべてを混乱と愛の渦に巻き込みつつ、最後はまんまと最幸へと導いてしまう彼女の歌と叫び。
それは「奇跡」と呼ぶにふさわしい現象ではあるのだけれど、奇跡って遠いもののように感じるから、あえて「まぐれの歌姫」と呼ばせてほしい。
等身大で歌うONIの”まぐれ”の連続で、僕自身もたくさん笑かしてもらったし、いい驚きをいくつももらった。

舞台や野外、人種や事物の垣根をこえ、ところかまわず巻き起こるONIの愛の渦。
同じ大阪にいながら、接触のなかった圏外の僕が、初めて愛の渦に巻き込まれたのは、梅田シャングリラでの”あふりらんぽ”解散ライブ。
解読不可能な音の渦のなかで、受けたことのない衝撃を受け、その衝撃は自分のなかに存在しなかった価値観や新しい感情を呼び覚ましてくれた。(ちなみにこの日は、ライブ中に梅干しを漬けていた)

彼女と同じように、僕も同じ三児の親であり、音楽家であることから、似た境遇のなか、音楽家ONIが、どのように音楽や家族、そして自分と向き合っているのか?
リリースインタビューと銘打って、そのどさくさでONIの生態を覗いてみたいと思ったのが、企画立案の経緯だ。

音楽、私生活ともに混沌としたなかで、2024年2月に約5年ぶりとなる新作「IKIMONO」を発表したONI。
同年3月にレコ発ツアーを控えた彼女の「今」に迫ってみる。

ONIインタビュー当日の様子

佐伯家ベランダにて

そもそもインタビューなどしたこともない僕は、興味だけで、その無茶を強行するわけだが、ONI(以下オニちゃん)は、そんな僕の手探りのインタビューオファーを快く引き受けてくれた。
当日は、真っ昼間の佐伯家にお邪魔し、話しを聞くことになった。僕のインタビューデビューだ。

晴れた冬の午後、肌寒さと少しの緊張で血のめぐりが悪かった僕は、佐伯家の前に着くも、すぐにピンポンを押せず、いったんコンビニへ。
友人でもあるオニちゃんへのインタビューは、いつもと違う距離をもって行うべきだと変に気を張っていたせいかもしれない。コンビニで少しの酒を買った。

ふたたび、佐伯家に着き、ピンポンを鳴らすと「どうぞー!」と子どもの明るい声。玄関のドアを開けると、2階から「あーりーがーとー!」と、いつものオニちゃんの声がする。緊張がやわらぐ。

2階リビングに招きいれてもらう。
インタビューは、カフェや会議室でなく、オニちゃんが過ごす「日常」のなかで行う方がリアルに近づける気がしたので、一家団欒にしばし紛れさせてもらう。
犬が転がっていて、三男がゲームをしているリビング。ピンク色のタマネギみたいな(BUCK-TICK風の髪型をしたオニちゃんと少し雑談をし、インタビュー部屋を用意してもらった。

佐伯家でのインタビューは、まず部屋の掃除をするところから始まる。僕はベランダで一服しながら待たせてもらい、掃除機の音を遠くに聞きながら、インタビューの構成を考えていた。
ところで、オニちゃんは家に遊び行くと、お腹空いてないか?とか、酒呑むか?とか、色々気をつかってくれる優しい大阪のお母さんだ。この日も、ポテトサラダを出してくれたり、インタビュー部屋の掃除機をかけてくれたりした。

陽射しの入る明るいインタビュー部屋に通されると、次女がベランダで洗濯物を干していた。その日常の横で、あらためてオニちゃんと握手をし、「今日はよろしくお願いします。」と、インタビューは開始された。

インタビュー前半(〜犬の散歩へ)

事前に作ったインタビュー構成

上記の画像のように、インタビュー構成を考えていたのだが、オニちゃんの多動力の前で、僕の事前準備はあまりにも無力だった。(わかっていた)
話しがすぐに色んな方向に、とくにスピリチュアルな方角へ飛んでいくオニちゃんをなんとか下界に引き戻しながら、インタビューは行われた。

♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎

田渕:まず、オニちゃんは僕のなかでライブの人って印象が強くて、いつも即興でライブをやってて、音楽を作品としてパッケージすることを重視するイメージはなかったんだけど、今回の5年ぶりの音源で、クラファンで資金調達までして制作する想いは、なにか特別なものだと思うけど、どういうきっかけで作ろうと思ったん?

オニ:んーー、、(ちょっと考えて)。

まぁ、、曲たまってきたから作ろかな!みたいな!かるー!!

(爆笑)
  
田渕:でも、人によっては音楽が社会への影響力を持つべきだと考える人もいるなかで、オニちゃんの制作理由は、大義をかかげないのが、なんかシンプルでいいね。

オニ:あ!そうや!あと、やっぱりもう一回音楽をちゃんとした生業としてやっていきたいなぁと思ったところもある!

田渕:ヘェ〜、なるほど。ちゃんと収益を得て、活動していくことって大事だし、それがないと継続できないもんね。

オニ:うち生まれから今まで、自立したことがないねん!一人暮らししたことがない。実家も便利なとこにあったし、結婚したし。

田渕:そうなんやあ!

オニ:旦那も「お前は音楽活動に専念してたらいい」っていってくれてたし、なんとかなってしまってた!

田渕:自立って必要に迫られてする場合も多いけど、なんとかなってきたのは、オニちゃんのある種の才能や人間力の賜物やから、そのままでもええ気するけどなぁ。

オニ:なんかやっぱり経済的自立してないと、本気になられへんというか。どこか弱いなって思う。どうにかなってたら本気でやらな!って思われへんというか、、、。
支えてもらってばかりで申し訳ない気持ちも沸いてくるし。

田渕:うんうん。なるほどなあ。でも、具体的な収入源を作るために音源制作をするって、ものすごくわかりやすくて、リスナーたちはもしかしたら知りたくない現実の話しかもしれないけど、誰しもの生活が経済とは切り離せないから、オニちゃんの「生業としての音楽」ってのは、広くわかりやすく刺さる制作理由だと思うなあ。

オニ:でもそうなると、やっぱりちゃんとせなあかん!って思ってしまって、
「ちゃんとせな!ちゃんとせな!ちゃんとせね!ちゃんとせなーー!!!!
わああああ!!!!!」って、パニックなってまうねん笑笑

田渕:そういう、葛藤みたいなものも含め、オニちゃんはパフォーマンスに落とし込めるからいいと思う笑

オニ:普通の仕事をしようと思ったときもあるねんけど、自分にしかできないことないかなあと思って、てか普通の仕事でけへんし笑。(ラッパーのあっこゴリラさんにも言われたらしい)
ほんで、自分にしかできないことってやっぱり声をつかったことかなあと思って、最近やりはじめたことがあって、「ボイスワークショップ」っての。

田渕:どうゆうことをするの?

オニ:昔から声をつかって身体を内側から振動させて気を整える声ヨガみたいなことやっててんけど、それをオンラインでママ友相手にやったらお互いにすごく整って、宇宙まで飛んでって戻ってこれんくなった!

田渕:(戻ってこんかい!笑)すこし興味あるなぁ、どういう理屈なんだろ?

オニ:この世のすべては素粒子で出来ててな。ココロも身体も物も、めーーちゃこまかくしたら全部素粒子やねん。だから声で内側を振動させて、良い気持ちの振動を続けたら、苦しいも悲しいも、すこしずつ良い気と振動して、楽になるねん。(この先の深い話に興味ある方はボイスワークショップへ)

田渕:へぇ、今回それはスピ友(スピリチュアル友達)やったから、効き目あったのかなあ。料金はどのくらいでやるの?

オニ:今は、まだテストしながらやってて、オンラインとか対面でやりながら色々決めていきたいと思ってるねん。
ボイスワークショップは、自分にとってもいい効果をもたらしてて、毎日のルーチンに取り込もうとしてる。最近よくやってるからめっちゃ調子いい!

田渕:ライブ、音源、ボイスワークショップ、全部音楽が関係してることだね!

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インタビュー中も、音楽を生業とすることの重大さと、音楽という自由をカテゴライズすることの窮屈さに葛藤しながら、考えが行ったり来たりするオニちゃん。何度も話しは色んな方向にそれながらも、アルバム制作の話しに突入してみた。

♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎

田渕:はじめにオニちゃんは、即興でライブの人だといったんやけど、新作アルバム聞かせてもらって、まず「音めちゃいい!!!」と思った。
ライブの良さとは別の、音源オニの顔をみた気がして、音も歌もすごく落ち着いて聞ける内容で、オニちゃんの楽曲や声の良さをあらためて再認識できるようなクオリティだった。アルバムのアレンジとかは、オニちゃんがやったの?誰かに手伝ってもらった?

オニ:アルバム作りってなってから、なかなか曲できなくて、パニックなっててんけど、今回レコーディングメンバーみんながアイデアくれたり、アレンジしてくれたり、ほんとみんなが助けてくれたからできた!

ちなみに、新作「IKIMONO」の参加アーティストは

イガキアキコ、稲田誠、ワタンベ、山内弘太、宮本章太郎、淡路翔子、トンチ、吉村大地、佐伯龍成、武徹太郎、羊太郎、一楽誉志幸、Koo*nee、中納良恵(EGO-WRAPPIN’)、鎮座DOPENESS

メジャー、インディーズ界隈の濃いところで活躍するそうそうたるメンバーだ。

レコーディングメンバーたちとの苦労話や面白エピソードを聞き始め、ようやくインタビューがアルバムの全容に迫ろうとしたその時!

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オニ:わあ!!!やばいいいいいい!!!!!!


田渕:え!!!?どうしたん?


オニ:犬の散歩だれも行ってないから行かなあかん!!!

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愛犬の「あわい」ちゃん

インタビュー途中、愛犬の尿意を察したオニちゃん。唐突に渡される散歩バトンは誰も受け取りたがらないのは家族あるある。

僕は犬の散歩をしながらのインタビューを提案し、二人缶ビールを手に、近所の公園へ移動した。

※ちなみに、 インタビュー前半にもレコーディングメンバーの話しや、ここに書けない雑談などたくさんあったが、情報過多ゆえ、まとめ切れず。

インタビュー後半(〜犬の交尾トークへ)


オニちゃんちの近所の公園(Googleより画像拝借)

冬の晴れた午後の公園は、たくさんの子どもやその保護者、犬の散歩をする人たちで賑わっていた。
オニちゃんは愛犬の行きたい方角にあわせて歩く。僕はiPhoneをオニちゃんの声から離さないように録音しながら歩いた。
途中、犬のウンチの隠し方に感動を覚えたことを熱弁するオニちゃん。
愛犬の尿意と便が落ち着いたところで、公園の柵に腰掛け、インタビューを再開した。

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田渕:僕が、オニちゃんのことを知ったのは、あふりらんぽきっかけだったけど、だいぶ前に、あふりらんぽがメジャーレーベルと契約している時期があって、その時期に”仕事としての音楽”と、”表現としての音楽”の狭間で、相方のピカちゃんとずいぶん悩んだ話をしてくれたことがあったよね?
なんか、さっき家で話してくれた「もう一度、生業としての音楽を」って話につながるというか。
あふりらんぽ的にはどんな感じだったの?

オニ:あふりらんぽは、もともと「楽しいだけで組んだバンド」で、それ以上も以下もないというか。ほんまに「たのしいいいいいいいいい!!!!」が充満してて、その楽しいムードがエネルギーになって、自然と人を引き寄せて、結果たくさんの人に聞いてもらえるようになった。

田渕:バンドの原点やなあ!

オニ:どんどんたくさんの人に聞いてもらえるようになって、業界の人にも認知されるようになって、レーベルからも声かかって、音源だして、海外ツアーもいけるようになって、みたいな。

田渕:めちゃいいなあ。

オニ:うちは、大きいフェスや、有名な会場に出れるってなったら、わりと「やったー!!!」みたいな感じやってんけど、相方のピカは、すこし違うかって。
やっぱりバンド大きくなるなかで、大人たちの手が入るというか、自分たち以外の意思が働くというか、まあそのおかげでバンドが大きくなったところもあるねんけど、楽しいだけではじまった”あふりらんぽ”のことを人に渡したくないみたいな気持ちがピカにはずっとあって、有名になってからも、そこはぶれなかったみたいやわ。

田渕:うんうん。なんかわかる気がする。

オニ:ピカは苦労人やから、自立心とか信念みたいなものがちゃんとあってさ。ドラムの頑張りもそこに現れてて。
そこでやっぱり、うちはピカと比べてなんか弱いってのを感じたなあ。音楽を正面に見れないというか、すこし斜めに構えて見てしまうというか。

田渕:だからこそ、またそこに向き合ってみたいのかなあ。

オニ:もう一度本気やりたいって思ってから、具体的な目標をあげてサポートしてくれようとした人もおってな、Billboard出演を目指そう!って、なって。
そしたら頭のなかが、「Billboard!Billboard!Billboard!Billboard!Billboard!Billboard!Billboard!Billboard!」「ちゃんとせな!ちゃんとせな!ちゃんとせな!ちゃんとせな!ちゃんとせな!ちゃんとせな!ちゃんとせな!ちゃんとせな!わあああああああああ!!!!!」って、、、笑

田渕:オニちゃんは本気じゃないっていってたけど、僕から見たらいつも等身大の自分の心の声に耳傾けることに、とても真剣で真面目なんだと思うけどなあ。

オニ:まあ、行ったり来たりしたけど、自分の感じてることを、自分の言葉で、自分にしかできないやり方でやれることこそが、やっぱ一番最高やん!って思ってさ。そしたら、そこから発せられる音楽を聴いてる人も楽しくなって身体が軽くなったり、調子よくなると思うし(このあと素粒子の振動数の話に飛んだので省略→興味ある人はボイスワークショップへ)

田渕:オニちゃんの調子いい状態がまわりにいい作用をもたらす?

オニ:そうやねん!その調子いい状態が、ある意味世界平和に繋がると思う。色んなことが、ああせな、こうせなあかんばっかりになるとその歪みが人を傷つける方向にエネルギーが働く場合もあると思うねん。
ほんとうの自分から離れていくとストレスがたまって自分で命を絶ってしまう人も出てくる。歪みは必ず、なにかにでてくる。
その最たるものが戦争やと思うねん。
本当に自分と気持ちがつながってて、本当に自分がやりたいことをやってて、心から自分を愛することができたら、人を攻撃しようとする気持ちがなくなるねん。それは子育てから学んだわ。

田渕:それはほんとにそうよな。

オニ:自分が調子いいと、自分を認めれて、人のことも認めることができる。

(僕のタバコの吸殻をみて)あ!ウンコ袋にいれよか?

田渕:ごめんごめん、ありがとう。

オニ:あふりらんぽは、ギターとドラムでやってたけど、音楽知識なんかなくて、「ただ自分たちが楽しい」ってところに自然と焦点があって、やってた音楽やねん。
売れようとも思ってなくて、ただただ楽しいだけで、音楽概念をすっ飛ばしてやってた。そこである意味で差別化になったのか、世間にびっくりされて、世界にいくこともできた。そのエネルギーが、結果、収益につながって、気がついたらバイト辞めれた!みたいになっててん。(このあと素粒子の話に飛んだので省略→興味あるかたは、オニちゃんのボイスワークショップへ)

田渕:メジャーにいってからも、あふりらんぽの根源である「楽しい」は変わらなかったの?

オニ:うーん。楽しいを維持するのが難しいと感じることは多くなってたような気がする。
メジャーにいって多くの人の前でやるってことは、評価される場所に出るってことで、そこで色んなことと比較しだしてから、自分を否定することが増えてしまってん。ただ楽しいだけでやってたのに、、。
バンドのムードもよくない時期あったなあ。

田渕:そのムードはライブにでてたん?

オニ:自分たちでもわかったし、ファンから言われることもあった。
でも、どんどん話は進んでライブは決まっていくし、やらなきゃっていう気持ちになっていって、結果苦しくなってしまった。
レーベルの人たちは、ほんとによくしてくれて感謝しかなかってんけどなぁ。

田渕:再結成してからはどうなん?

オニ:ただの友達にもどれて、めっちゃ楽しい!に戻れるようになってん。

田渕:わあ、、それはほんとにすごいことやなあ。

オニ:あああああ、ほんまにいろいろあったなああ!!
なんか思い出してきたわ。。
今は、ようやく赤ちゃんに戻って、よちよち歩きできるようになってきたくらいやわ笑

(公園で犬の散歩しながらインタビューしていると、むこうからチワワを連れたおばちゃんが登場)

オニちゃん:あ!こんにちはー!!!

(ここから、インタビューはまさかの展開に、、)

♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎

チワワ連れのおばちゃんと、オニちゃんの立ち話が始まり、話題はオニちゃんの愛犬と、おばちゃんのチワワが以前交尾に失敗した話へ。
「やった」「やらしてもろた」「はいった」「はいらなかった」と、真っ昼間の公園で、交尾トークに花を咲かせる二人を見ながら、僕はそっとiPhoneの録音ボタンを停止した。

その後も、コンプライアンスひっかかりまくりの”不適切にもほどがある"発言をくりかえす大阪のおばちゃん。爆弾発言は加速し、しまいにはオニちゃんの気持ちも僕の構想も、すっかり全部おばちゃんにもっていかれてインタビューはタイムアップ!!!!

仕切り直す時間もないが、すこしでも話の続きを聞き出そうと佐伯家にいったん戻る。
リビングでは、佐伯家の三男がオンラインゲームをしながら

「おつかれ三万円〜!かつあげドッキリ〜!」

という謎のフレーズを連呼しまくっていた。話の途中、その三男の謎フレーズが耳に入るたびになんども吹き出していまい、やはりここでも全部もっていかれる結果となった。
この時点で、僕のインタビューのデビュー戦が敗北だと悟った。

こんな一日、、、記事にまとめられるわけがない(面白いが強すぎる)、、、。
インタビューは失敗に終わったが、僕はやけにすっきりした気分だった。自然体のエネルギーをたくさん浴びたせいだろうか。いい冬の午後だった。

今回は、僕の実力不足もあり、聞き出せることが散乱してしまった。
混乱気味のインタビュー(というより雑談?)を経て、オニちゃんの謎はより深まってしまったかもしれないが、ゆるい空気感で話せたことで、オニちゃんの自然体の魅力に近づけた気はする。

淡路島と大阪の2拠点で生活をするオニちゃんは、その生活スタイルがあらわすように、理想と現実をいったり来たりしていている。一見するとその日暮らしに見える不安定な生活は、自分の心のあるべき場所を軸に動いてきた結果とも言える。
どこにいっても誰となにをしても、最後は”自分という渦”のなかに身を置くことが安眠できる唯一の方法なのだと彼女は本能で気付いている人なんだと思った。

急角度で舞い降りてくるスピリチュアルな言動はいつもまわりを戸惑わせるけど、よく見れば、それは自分や自分のまわりを良くするために自然に体得した生きる術。あちこちに飛ぶ話だって、整理しながら聞いていると、オニちゃんが生きることや命そのものについてとても勉強熱心なことがわかる。
(スピ友もスピ友でない人も、是非オニちゃんのボイスワークショップへ)

何より大切なことは「自分を愛し、今をただ楽しむことだ」と、歌い続けるONI。

彼女の生き様からあふれてくるそんなシンプルなメッセージを受け取ってみると、僕の身体はなんだかが軽くなった気がするのだ。



ONI情報


ONI(あふりらんぽ)プロフィール:

大阪出身在住。たまに淡路島。3児の母。即興を交えながらのアコギ弾き語り。ピカとのロックデュオ、あふりらんぽのG.&Vo。中島らもがあの世に行ってからのこの世代役ボーカル。国内、海外のライブハウスやフェスなど多数出演。カメルーンの森の原住民ピグミー族と暮らし、象や芋虫を食べて毎晩歌って踊って暮らしてたら、マラリアで死にかけた経験あり。

新作「IKIMONO」詳細

収録曲:
1.AWAJIMAN
2.億千万
3.ウスバカゲロウ
4.ヒーマカリーバ
5.OH!茶!(feat.鎮座DOPENESS)
6.けもの
7.飛んでる節
8.生き物の証
9.この空
10.君の瞳の中に
11.静かな日曜(feat.Koo*nee)
12.あじさい(feat.中納良恵)

・レーベル名:SUPPONPON RECORD
・品番:SPP005
・商品フォーマット:CD
・税抜価格:2273円 
・発売日:2024/2/12(月)
・配信サービス:Spotify、Apple Music、iTunes Store、LINE MUSIC、Amazon Music Unlimited

作品詳細:MotionGalleryでのクラウドファンディングでたくさんの人たちの協力によって作られた、ONIの5年ぶりの3rd フルアルバムです!テンションが上がりすぎて、たくさんのミュージシャン誘いすぎてかなりテンパリまくりながら制作しました。しかしイガキアキコさんがアレンジや装飾をしてくれたお陰様で(1,2,4,8,9,10曲)、それぞれ最高な一曲一曲になりました!中納良恵(EGO-WRAPPIN’)さんや鎮座DOPENESSくんなど豪華なゲストも参加してくれてます!しっとり弾き語りからダンス、バンド、ラップ全部混ざってて、まさに私の散らかりすぎた脳みそそのまんまを感じれるかと思います!MIXはKABAMIX!「あじさい」のMIXはZAKさんです!

参加アーティスト:イガキアキコ、稲田誠、ワタンベ、山内弘太、宮本章太郎、淡路翔子、トンチ、吉村大地、佐伯龍成、武徹太郎、羊太郎、一楽誉志幸、Koo*nee、中納良恵(EGO-WRAPPIN’)、鎮座DOPENESS


「IKIMONO」リリースツアー

■3.19 名古屋ブラジルコーヒー
w.ALKDO,ザ・ツリーポット

■3.20 東京晴れ豆
w.中納良恵(EGO-WRAPPIN')、トンチ、武徹太郎、羊太郎、一楽誉志幸、Koo*nee

■3.29 堺FANDANGO
w.鎮座DOPENESS,トンチ、makiko&TAKKUN(ダンサー)
出店:犬吉

※各公演の予約・問い合わせは、各会場もしくは、出演アーティストまで

ONIの課外活動

ライブ以外のONI主催の課外活動。
情報詳細・問い合わせはONIのInstagramへ
https://www.instagram.com/mayumisaeki.oni

■ボイスワークショップ

声をつかったワークショップ(90分)料金変動あり

〜内容(変動あり)〜
・声出しストレッチ
・UAの呼吸
・声ヨガ
・河村隆一式ありがとうソング
・ボイスヒーリング
・宇宙語で踊り、歌う
・色んな「あ」で遊ぶ
・即興替え歌で「ヤーヤーヤー」
など
※スピリチュアルに免疫のない人にもソフトな内容で実施可能とのこと。

■SUPER FUNCY

大人も子どもも一緒になって楽しみながら、日々の悩みや真面目な話しを、シェアできる場所。不定期開催。

〜活動例〜
・不登校児とその保護者たちの交流
・子どもたちだけで商品を作って売ってお金を得る「子どもマルシェ」開催。


※本インタビュー記事中の会話内容は、交わした会話から受けた印象をもとに書いている箇所もあり、一語一句文字起こしをしたものではないということをあらかじめご了承願いたい。

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