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※時間を置いて読み返したい

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#ライフスタイル

日常のふとした瞬間に溢れ出る虚無感は どうしたら埋められるのだろう

日常のふとした瞬間に溢れ出る虚無感は どうしたら埋められるのだろう

小さな幸せに気づけない。

誰とも約束が出来ないというのは人生を放棄しているようだ。
わたしは刺し殺したいほど好きな相手もいないし、刺し殺されるほど人と関わりを持っていない。電話をするほどの相手もいないし、煙草を一緒に吸ってくれる相手もいない。ほとんどの時間わたしはひとりで過ごしている。仕事をしている時は引っ切り無しに人と会話をしているが、どこか壁に向かって話をしているみたいだ。別になんの感情の跳

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大切なものに気がつけること

大切なものに気がつけること

みなさん、いかがお過ごしですか?

遥か孤島から失礼します。

実は、昨日の投稿から「おはようございます」を控えてみたんです。
というのもフランスにいる友人がこの「note」を見てくれているらしく、「こっちでは、おはようではないんだけど、、、」と。

そういえばそうですよね、、、、
世界ではそれぞれ迎える時間が違う。

僕は日本語でこうして投稿してはいますが、
世界中の(日本語を読める)方に向けて

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セクハラを会社で報告したら、つながった勇気のこと

セクハラを会社で報告したら、つながった勇気のこと

「言わなければよかった」

"大丈夫"の境目がわからない。

つらく、苦しいことを体と心の中で馴染ませ、ごまかしている。いつまで経っても報連相がうまくできないわたしは、涙と手を繋ぎながら話している。誰かに寄り掛かってばかりだから、自分を"負担"と捉えてしまうのかもしれない。

頼ってもいいのかな。
頼ったら、迷惑なのかな。

聞きたくなかった言葉ほど、ぬるい風にのって律儀に届く。昔勤めていた会社で

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ゲイになったら、職場で自分が消えた

ゲイになったら、職場で自分が消えた

「おはようございます」

聞こえていないのかな。

不安になってもう一度挨拶を試みるが、やはり、届いていなそうである。というよりも、体を動かしても視界に入れてもらえていない、そんな気がする。

わたしは昔から声が小さい。

ガラス細工か、絹糸のようなものと自分に対しては言えない。ただ、「そうだったらいいのにな」と妄想をしたことは何度もある。天然を願い、涙が落ちたその場から、生まれ変わりたいと想う。

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失うものが何もない人なんて、いないでしょう?

「気楽でいいよな、お前は」

丸裸で、なにも武器は持っていない。丁寧に言葉を使おうと必死になって、それはもはや、「滑稽」になる。雑草が目に入れば、人は毟る。本当は「花」になって摘まれたかった。大切な花瓶の中で束になり、瑞々しく生きていたかった。

「もう失うものはなにもない」

そう思って踏み出したあの日、もしかすると足裏には悲鳴を上げていた虫たちがいたかもしれない。命は"消える"というよりは、薄

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写真家の恋人が、わたしのことを撮らない理由

ひどい顔をしていた。

鏡の前に立つ必要なんてない。今まで生きてきた中で何度も理解していたから。比べるものではないのかもしれない。花瓶に入った水を交換する時に、わたしは花の表情を見なくなっていた。皿に柄は、少しでいい。乗った心と向かい合えるよう、影になっている。窓枠を抱えてそのまま、わたしは昇るようにして、屋上から——

簡単なことだった。

「撮らないでください」とわたしが強く言っていたから。瑠

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恋人でもあり親友でもある関係に名前を付けた日

恋人でもあり親友でもある関係に名前を付けた日

現在アメリカーカナダ間で遠距離恋愛をしている彼と、LINE電話を通して会う頻度を上げよう!と決意したのは8月のこと。

遂にアメリカに行く時がやってきて、今回
半年ぶりに彼の住むバージニア州を訪れた。

たったの3日間だったけど、今回確信した
とてつもなく嬉しい事実が1つある。

それは

彼は恋人だけど、同時に私の
親友でもあるということ。

その発見を彼に話したのは、映画鑑賞のために
ポップコ

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『愛してる』をどう翻訳するか

『愛してる』をどう翻訳するか

告白のときに『好きだよ』の代わりに
『愛してるよ』を使う人はごく稀だ。

口が上手いプレイボーイは相手に好きっぽさを醸し出すのはお手のもんだと思うし、『好きだよ』というリップサービスをすることに抵抗は無いだろう。でも、芯からの愛してる感を醸し出すことは至難だし、出会って間もない人に対して『愛してるよ』とは言わない。

愛してるよの価値はここにあると思う。

大量生産出来ない、好意の頂点。気持ち

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SNSで、あなたにとって大切な人格を。

鏡の前にいる自分と、目を逸らした。

「こんなの、わたしじゃないのに。」

顔を洗い、肌を剃っている。
わたしにとって、途轍もなく苦しい時間。
これがなくなっても他にもあるし、きりがない。ずっと、ずっとわたしがなりたかったわたしは違うのに。だからこのSNSを使って、海に潜った。肯定されるまで息を止めた。誰かが振り向いてくれるまで、叫び続けた。

「終わりましたよ。」

何度も、わたしが呼ばれたかっ

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それは言わないものなのか、言えないものなのか。誰しもが秘密を抱えて生きているとしたら。

それは言わないものなのか、言えないものなのか。誰しもが秘密を抱えて生きているとしたら。

自分自身のことがわからないという、なんとも贅沢な悩みを抱えている。

「真面目な人」になるのが格好悪いと思っていた当時。ひたむきに頑張ることはせずに、どこか破天荒な自分を演じていた。

頭のおかしい人間だと思われたかった。
話が通じない、面白い人間だと思われたかった。簡単に無茶をして、他人の人生を生きているかのような人が羨ましかった。わたしが今も夜に街へひとりで出かけるのも、そういう自分を心のどこ

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