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アレコレ楽書きessay

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はてなブログのつぶやきエッセイを転載。イラストエッセイには書かないこぼれ話あれこれ。
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アナログ生活を最優先してみた

アナログ生活を最優先してみた

ここ数ヶ月の間
なるべくデジタルの世界よりも
リアルなアナログ生活を
優先して暮らしてみた。

気が向けばスマホで
写真や動画を撮影して
デジタル世界にアップもした。
時々ブログも書いた。

だけど。

発信のための写真撮影よりも
できたての料理を味わうことや
その場にいる人とのおしゃべりを
どまっすぐに楽しんでみた。

不特定多数の顔のわからない
どこかのだれかに向ける発信より
自分の周りにいる

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トランス脂肪酸たっぷりのクッキーが懐かしい

トランス脂肪酸たっぷりのクッキーが懐かしい

近未来物語の冒頭に
クッキーの描写が登場する。
いやしくもクッキーと名をつけるなら
と、括弧書きで強調して。

どの時代でも場所でも
家庭で作られる料理や菓子は
とてもシンプルだった。

多少複雑な工程があったとしても
発酵や成熟を待つとしても
それ相応の手間暇をかけて
過程そのものを味わっていた。

簡単に手軽に手に入る
仕組みと引き換えに
ヒトは様々な材料を加えて
あらゆる作業を簡易にした。

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どうでもいい人のどうでもいい反応と大切な人の笑顔

どうでもいい人のどうでもいい反応と大切な人の笑顔

ただいま久ぶりの日本を満喫中。
イベント準備をしながら
家族や友達とのひとときを
楽しんでからお風呂に入って寝る。

それだけで幸せ。

今この瞬間の自分の感覚と
周りにいる人との交流を
全身で味わって楽しむ。

家族・友達のあれこれに
必要以上に介入しないけど
たくさん話を聞いて
たくさん話をして
会話を楽しむ。

たいてい日本に住んでいる人は
親切で丁寧だから
どこで何をしても
心地よく過ごせ

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感覚のざわつきに気付いたら【すべての出来事は偶然っぽい必然だという話】

感覚のざわつきに気付いたら【すべての出来事は偶然っぽい必然だという話】

ざわざわやもやもやを感じたら
ん?なぜ?どうしてかな?
と、自分に聞く。

アトリエに山程ある素材を減らして
作業しやすくなるように
使ってくれそうな友達や団体に
譲って受け取ってもらった。

ウイルス騒動の前に
3人の友達が我が家にきた。
それぞれ欲しい物を選んで
持ち帰ってもらった。

その中のひとりが
糸をすべてまとめて引き取って
叔母にあげると言った。

創作に使う時もたまにあるから
私が

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絵や作品をそのまま眺める体験が俯瞰視点を養ってくれた

絵や作品をそのまま眺める体験が俯瞰視点を養ってくれた

母や伯母と一緒に
美術館を訪れる機会が
小学生の頃に何度かあった。

幼い頃にいろいろな
表現方法を直接眼でみることは
私にとってはとても貴重な
そして大きな財産となった。

歴史背景や技法のうんちく
美術界隈の光と闇などを
知識として知らない状態で
作品をただ眺めるという経験は
後に「物事をそのまま観察する」
という大切な視点にスライドした。

「人の肩書や名声」
「作品の背景や価格」

そうい

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服は社会生活を送る舞台衣装・アクセサリーはおまもり

服は社会生活を送る舞台衣装・アクセサリーはおまもり

ミュージカル・バレエ
コンサート・イベント
それぞれの舞台にふさわしい
衣装やアクセサリーがある。

日常生活も然り。

それぞれの仕事に適した装い
私生活の行動にぴったりの服
くつろぐための部屋着

華やかで派手でなくても
それぞれのシナリオで
私達は生きている。

外見だけを気にして
やたらと武装していた頃は
戦っていたんだな、と思う。
だけどそれも楽しかった。

服装のバランスを整えて
靴・

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最後のひと押しはクリムトの絵だった

最後のひと押しはクリムトの絵だった

何かを表現したいという意欲は
人間が生きるための大切な
栄養源のひとつ。

生来とても器用に色々なことを
さらりとこなす身体能力を
両親から授かった。

器用貧乏というやつに
なりかねない資質を
そこそこうまく乗りこなして
生きてきたと思う。

実際に行動してきて確信したのは
大衆が見逃しがちな物の中にある
隠れた可能性を最大限に引き出す
心眼と手先の器用さは
天下一品だということ。

端切れや残

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「誰も助けてくれない、わたしはひとりぼっち」

「誰も助けてくれない、わたしはひとりぼっち」

というコメントを3回目にした。
YouTubeの動画コメント欄に
そういう書き込みがあった。

もし本当に誰も助けてくれないなら
YouTubeだって見られないし
コメント欄に書き込みすらできない。

どこかで誰かがインターネットの
システムをサポートして
コメント欄に書き込みを
できるようにしてくれている。

スマホかパソコンを考えて作って
売ってくれる人がいるから
それを使って自己表現したり

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あっという間の別れと新しい相棒【所有と守銭奴概念を手放した世界では物事がすぐに動くという話あれこれ】

あっという間の別れと新しい相棒【所有と守銭奴概念を手放した世界では物事がすぐに動くという話あれこれ】

23年間の相棒だった
かわいい緑の車と
満月の朝にさよならした。

イタリア暮らしの思い出に
寄り添っていた愛車なので
かすかな切なさが
たまらなく心地よい。

受け取ってくれる人が
せっかちタイプで
約束の時間より
1時間前に電話が来て
あっという間に手続き完了。

同日、その事務所で
新しい車の名義変換を
同じ女性が担当してくれた。

てきぱきと機敏な手腕で
またしても10分程度で
変更作業が

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てこの原理【支点・力点・作用点】で現実世界を動かすコツ

てこの原理【支点・力点・作用点】で現実世界を動かすコツ

中学校で習う物理の法則
てこの原理はそのまま
現実世界を動かす方法として
活用できる仕組み。

動かしたい現実(作用点)と
やること(力点)の間に
支える信念(支点)がある。

信念に執着して側から離れず
力んでもなかなか現実は動かない。

支点から離れたところで
ひょいと軽い力をかけると
自力ではとうてい動かせないと
思っていたようなものが
動いてしまうてこの原理。

例えば恋愛。
作用点がラブ

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「言いたいことが言えない」体感とバイリンガル子育て

「言いたいことが言えない」体感とバイリンガル子育て

長男が日本語の勉強を独学で始めた。
彼のペースでのんびりと
創意工夫しながら。

幼い頃に少しだけ
日本語のレッスンを
次男も交えて3人でやった。

イタリア語の習得に
少々手こずっていた2人に
さらに難解な日本語を
詰め込むのは酷だな、と
感じたのでやめた。

混血児は必ずバイリンガル
またはトリリンガルなどに
育てるべきだというのも固定概念。

ごく一般的な信念を
そのまま我が子達に
あてはめ

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3人の77歳の男【ホテルの社長・高学歴&職歴・こだわり店長】

3人の77歳の男【ホテルの社長・高学歴&職歴・こだわり店長】

前回の日本帰国の際に
奇しくも年齢が同じ3人の男性と
話す機会が別々にあった。

1人めは自力でゼロから
高原にホテルを築き
息子に実務のバトンを渡し
あれこれやりたいことを
やっているホテルの社長。

2人めは高学歴の家庭環境で育ち
本人も学歴・職歴が
華やかな高校の先輩。

3人めは厳選した食材を使い
自宅の一部を改築して
ひとりで店を切り盛りする
こだわりの料理人兼店長。

社長に会った時

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「これ30年かかりますよ」と、もしも先に言われたら

「これ30年かかりますよ」と、もしも先に言われたら

近頃30年越しでやっと
元の形に戻った物がある。
ブレーメンの音楽隊を型どった
黒い鉄製のフック。

出会いはモスバーガーだった。

アパートの近くにある店の
トイレのドアに
上着や荷物をかけるために
設置してあったフック。

かわいいなぁ、と
トイレに行く度に思っていた。

数ヶ月後のある日
てっぺんの雄鶏部分が折れていた。
誰かが重い物をフックではなくて
雄鶏にひっかけたのだろう。

あ、やべ

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エネルギーバンパイアと高利貸しとイケメン銀行員

エネルギーバンパイアと高利貸しとイケメン銀行員

昨日銀行で個人融資を受けた。
家族に負の遺産を残さない
保険料込みでの利息は
かなり高いパーセンテージ。

ふと中国でタクシーに乗った時の
運転手の行動を思い出した。
私が中国語を話せない日本人だと
わかった途端に料金をかさ増しした。

それに気づかないふりをした。
痛くも痒くもない金額だったし
きっと彼の生活の足しになると
思いつつ騙されたふりをした。

庶民から高金利で微々たる稼ぎを
搾り取る

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