Matti🇫🇮

フィンランドに生息する生物学研究者。はじめての、そして念願の海外生活を通じて得られた「…

Matti🇫🇮

フィンランドに生息する生物学研究者。はじめての、そして念願の海外生活を通じて得られた「気づき」や「まなび」を発信します。

マガジン

  • コネなしポスドク就活記

    国内で博士号を取得、その後ヨーロッパで行ったポスドク就活の体験記。コネもフェローシップもない状態から手探りでポストを得た記録です。

記事一覧

元気が出るのはいつもちょっとした一言から

僕はフィンランドで現地就職し、研究者として働いています。 背中を押してくれる言葉って案外ちょっとした一言だったりするものです。 今回は仲間がいつもかけてくれる一…

Matti🇫🇮
15時間前
8

2024年9月 ふりかえり

今月を振り返ります。 去年の今頃、朝晩は息が白くなるほど冷え込んでいましたが、今年はまだ最低気温が10度を超える日が多いです。 それでも1日あたり5分ずつ日が短くな…

Matti🇫🇮
8日前
13

ヘルシンキの老舗"豚小屋"レストランに、親しみを込めて

先日、日本にいた頃からお世話になっている知人たちと、何の巡りあわせかヘルシンキで集まる機会がありました。 これまで観光地のことは書いてきませんでした。 良い機会…

Matti🇫🇮
9日前
10

パンケーキ、カモノハシ、プラトンは元々同じ単語

フィンランドで研究者として働いているMattiと言います。 パンケーキはお好きですか? 北欧では、薄くてもちっとしたパンケーキが老若男女を問わず愛されています。 今回…

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割引あり
Matti🇫🇮
11日前
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フィンランドの職場で体験 -ゆるり対話の時間-

僕は日本で博士号を取り、 今はフィンランドの研究機関で働いています。 この夏一番の思い出は、サマーコテージでの研究室旅行です。 研究室の仲間と心地よい時間を過ごし…

Matti🇫🇮
2週間前
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湖畔のサマーコテージ、何もない幸せを噛みしめ仲間と語らう🇫🇮

僕はフィンランドで研究者として働いています。 この夏一番のラボのみんなとの思い出 8月の研究室旅行をふり返ります。 所属している研究室では 夏に教授のサマーコテー…

Matti🇫🇮
3週間前
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フィンランド留学1年目、運要素が強めな住宅事情

僕は日本で博士号を取得したのち、 フィンランドの大学に研究者として現地就職しました。 留学や海外移住の際には心配事が尽きません。 中でも住宅事情はその最たる例でし…

Matti🇫🇮
3週間前
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北欧ポスドクの自己紹介

Mattiが何者なのかをまとめました。 ①経歴学歴、職歴 ・東京大学大学院  博士課程修了 (農学) ・東京大学 農学特定研究員 ・フィンランド ヘルシンキ大学 2023年~ …

Matti🇫🇮
3週間前
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コネなしポスドク就活記⑥ 現地面接 -科学者としての魅力を伝える-

僕は国内で博士号を取得し、現在は北欧でポスドクをしています。 コネなしで海外ポスドクの就活をした経験を記録に残しておこうと思います。 あくまで僕の体験であり、n=1…

Matti🇫🇮
1か月前
20

夏休みの思い出🇬🇧 Sweet or savory

日本はお盆休みでしょうか。 僕はフィンランド人の同僚たちに倣って7月に夏休みを取りました。 フィンランド国内ではサマーコテージを楽しみ、 また国外では10年ぶりにイ…

Matti🇫🇮
1か月前
11

情報発信をされている研究関係者の記事を目にする機会が増えました。そこで初めて気づいたのが、博士課程でのメリットや研究への使命感を考える方が案外多いということです。自分にとって研究は楽しく生きるための一要素なので、モヤモヤします。この感情を少しずつ言語化していければよいのですが。

Matti🇫🇮
2か月前
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「AなんだからBしろ or するな」について思う事

フィンランドの森を歩いていたら、面白い植物に出会いました。 植物のイメージってどんな感じでしょうか? 土に根っこを張って、青々としたはっぱを広げて、花を咲かせて…

Matti🇫🇮
2か月前
13

生焼けのパンを美味しく焼き上げるには; クリエイティブでいるために続けたいこと

フィンランドに留学し、生命科学系の研究者として過ごしています。 こちらで良く感じること。それは、クリエイティブであり続けるための環境が大事にされているなというこ…

Matti🇫🇮
2か月前
10

コネなしポスドク就活記⑤ 現地面接の連絡を受けてから渡航まで編

僕は国内で博士号を取得し、現在は北欧でポスドクをしています。 コネなしで海外ポスドクの就活をした経験を記録に残しておこうと思います。 あくまで僕の体験であり、n=1…

Matti🇫🇮
3か月前
11

「7月は誰も研究室にいないと良いな!」休暇前に教授が放った衝撃の一言

6月も半ば。 フィンランドは休暇シーズンが到来しようとしています。 今回は、休暇前最後のミーティングで教授が放った衝撃の一言を紹介します。 最近、控えめに言って夜…

Matti🇫🇮
3か月前
32

フィンランドの森でクワガタを見つけた

5月も半ば。フィンランドはようやく暖かくなりました。 白樺やカエデなどの広葉樹も新芽が出始め、急激に気温が上昇しています。 晴天率はかなり高く、晴れればほぼ快晴。…

Matti🇫🇮
4か月前
8
元気が出るのはいつもちょっとした一言から

元気が出るのはいつもちょっとした一言から

僕はフィンランドで現地就職し、研究者として働いています。

背中を押してくれる言葉って案外ちょっとした一言だったりするものです。

今回は仲間がいつもかけてくれる一言の中から、特に元気をもらっているものを紹介します。

You are amazing!ミーティングで印象的なプレゼンをした時
提案したアイデアがうけた時

You are amazing!
That's super cool!

みん

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2024年9月 ふりかえり

2024年9月 ふりかえり

今月を振り返ります。

去年の今頃、朝晩は息が白くなるほど冷え込んでいましたが、今年はまだ最低気温が10度を超える日が多いです。

それでも1日あたり5分ずつ日が短くなっており、着実に冬が近づいているのを感じます。

それでは、2024年9月のふりかえりスタート!

ポジティブが与える影響力はすごい今月は研究室での進捗報告会がありました。

ポジティブな気持ちを維持し、人を巻き込み仕事をする大切さ

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ヘルシンキの老舗"豚小屋"レストランに、親しみを込めて

ヘルシンキの老舗"豚小屋"レストランに、親しみを込めて

先日、日本にいた頃からお世話になっている知人たちと、何の巡りあわせかヘルシンキで集まる機会がありました。

これまで観光地のことは書いてきませんでした。

良い機会ですので、たまにはガイドブックにも掲載される有名レストランを紹介します。

ただし、フィンランド在住者として、そしてこの国を愛する一人の人間として。

レストラン Sea Horse伺ったのはレストラン「Sea Horse」。かなり有名

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パンケーキ、カモノハシ、プラトンは元々同じ単語

パンケーキ、カモノハシ、プラトンは元々同じ単語

フィンランドで研究者として働いているMattiと言います。

パンケーキはお好きですか?
北欧では、薄くてもちっとしたパンケーキが老若男女を問わず愛されています。

今回は、そのレシピを紹介するとともに、パンケーキの名前の秘密を探っていきます。

もちもちパンケーキの正体日本と北欧のパンケーキの大きな違い。

それは、ベーキングパウダーを使わないことです。生地が膨らまないので、弾力がある食感になり

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フィンランドの職場で体験 -ゆるり対話の時間-

フィンランドの職場で体験 -ゆるり対話の時間-

僕は日本で博士号を取り、
今はフィンランドの研究機関で働いています。

この夏一番の思い出は、サマーコテージでの研究室旅行です。
研究室の仲間と心地よい時間を過ごしました。

前回の投稿ではサマーコテージでのドタバタと自然の中でのアクティビティーを紹介しました。ぜひご覧ください。

コテージには遊び100%でいったわけではなく、職場に関して気になることを話し合うのも大きな目的でした。

今回は、湖

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湖畔のサマーコテージ、何もない幸せを噛みしめ仲間と語らう🇫🇮

湖畔のサマーコテージ、何もない幸せを噛みしめ仲間と語らう🇫🇮

僕はフィンランドで研究者として働いています。

この夏一番のラボのみんなとの思い出
8月の研究室旅行をふり返ります。

所属している研究室では
夏に教授のサマーコテージで研究室旅行を開催します。

フィンランドではサマーコテージはとても身近な存在です。人里から離れた森の中、湖畔にある別荘的なものです。フィンランドには数えきれないほどサマーコテージがあります。

家族代々受け継がれてきた場所で、喧騒

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フィンランド留学1年目、運要素が強めな住宅事情

フィンランド留学1年目、運要素が強めな住宅事情

僕は日本で博士号を取得したのち、
フィンランドの大学に研究者として現地就職しました。

留学や海外移住の際には心配事が尽きません。
中でも住宅事情はその最たる例でしょう。

今回は首都ヘルシンキを例に、
フィンランド到着後すぐの家探し事情と体験談を紹介します。

フィンランドでの一般的な賃貸の探し方フィンランド都市部の住宅事情としては、
賃貸アパートが多いです。

ヘルシンキでは賃貸物件検索サイト

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北欧ポスドクの自己紹介

北欧ポスドクの自己紹介

Mattiが何者なのかをまとめました。

①経歴学歴、職歴

・東京大学大学院  博士課程修了 (農学)
・東京大学 農学特定研究員
・フィンランド ヘルシンキ大学 2023年~

研究者としてのキャリアに魅力を感じ、学部卒業後は東京大学大学院に進学し博士課程を修了しました。いわゆる学歴ロンダリングというやつです。

現在はヘルシンキ大学のとある研究室に雇ってもらい、ポスドク (=期限付き研究員)

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コネなしポスドク就活記⑥ 現地面接 -科学者としての魅力を伝える-

コネなしポスドク就活記⑥ 現地面接 -科学者としての魅力を伝える-

僕は国内で博士号を取得し、現在は北欧でポスドクをしています。
コネなしで海外ポスドクの就活をした経験を記録に残しておこうと思います。

あくまで僕の体験であり、n=1での話であるということを記憶にとどめながら見ていただけると幸いです。また、僕の経験はヨーロッパ、とくに北欧に限ります。さらに言うと、生命科学系のウェット系の経験談です。他の地域、分野のことは詳しくないのであしからず。

前回は現地面接

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夏休みの思い出🇬🇧 Sweet or savory

夏休みの思い出🇬🇧 Sweet or savory

日本はお盆休みでしょうか。
僕はフィンランド人の同僚たちに倣って7月に夏休みを取りました。

フィンランド国内ではサマーコテージを楽しみ、
また国外では10年ぶりにイギリスに行きました。

よくヨーロッパは国同士が近いから旅行しやすいと言いますが、こちらに住んで改めてそう実感します。

今回はロンドンでイギリス人の友人に会ってきました。

彼らとは10年来の付き合いです。昔は会ってやることと言えば

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情報発信をされている研究関係者の記事を目にする機会が増えました。そこで初めて気づいたのが、博士課程でのメリットや研究への使命感を考える方が案外多いということです。自分にとって研究は楽しく生きるための一要素なので、モヤモヤします。この感情を少しずつ言語化していければよいのですが。

「AなんだからBしろ or するな」について思う事

「AなんだからBしろ or するな」について思う事

フィンランドの森を歩いていたら、面白い植物に出会いました。

植物のイメージってどんな感じでしょうか?
土に根っこを張って、青々としたはっぱを広げて、花を咲かせて種を作る。こんな感じでしょうか?

僕が見つけたおもしろ植物はこちらです。

緑色の植物たちの中でひときわ目立つ風貌の、白くて半透明な生命体。

地中から伸びる怪しげなフォルムは、ムーミンに出てくるニョキニョキのようです。

実はこれ、植

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生焼けのパンを美味しく焼き上げるには; クリエイティブでいるために続けたいこと

生焼けのパンを美味しく焼き上げるには; クリエイティブでいるために続けたいこと

フィンランドに留学し、生命科学系の研究者として過ごしています。

こちらで良く感じること。それは、クリエイティブであり続けるための環境が大事にされているなということです。

なんというか、“生焼けのパンをいかに美味しく焼き上げるか”をみんなで楽しく考えているような感覚です。

基礎研究に従事する自分にとって、研究から得られるワクワク感は他では得られることのない”栄養素”であり、日々のモチベーション

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コネなしポスドク就活記⑤ 現地面接の連絡を受けてから渡航まで編

コネなしポスドク就活記⑤ 現地面接の連絡を受けてから渡航まで編

僕は国内で博士号を取得し、現在は北欧でポスドクをしています。
コネなしで海外ポスドクの就活をした経験を記録に残しておこうと思います。

あくまで僕の体験であり、n=1での話であるということを記憶にとどめながら見ていただけると幸いです。また、僕の経験はヨーロッパ、とくに北欧に限ります。さらに言うと、生命科学系のウェット系の経験談です。他の地域、分野のことは詳しくないのであしからず。

前回はオンライ

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「7月は誰も研究室にいないと良いな!」休暇前に教授が放った衝撃の一言

「7月は誰も研究室にいないと良いな!」休暇前に教授が放った衝撃の一言

6月も半ば。
フィンランドは休暇シーズンが到来しようとしています。

今回は、休暇前最後のミーティングで教授が放った衝撃の一言を紹介します。

最近、控えめに言って夜がありません。
この記事を書いている現在2024年6月14日、日の出は3:53日の入りは22:47です。日本では、日没後~暗くなるまでの時間、いわゆる"薄明"は1時間そこそこかと思います。

夏至間近のヘルシンキでは、それが夜の11時

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フィンランドの森でクワガタを見つけた

フィンランドの森でクワガタを見つけた

5月も半ば。フィンランドはようやく暖かくなりました。

白樺やカエデなどの広葉樹も新芽が出始め、急激に気温が上昇しています。
晴天率はかなり高く、晴れればほぼ快晴。日の入りが22時を回り、日付が変わるころにようやく暗くなるといった感じです。

街全体が活気にあふれ春と夏の訪れをみんなで祝うなか、僕は森で昆虫探しです。

そこかしこに白樺林や植樹帯があるので探し放題です。
上の写真のようなちょっとし

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