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2024年9月 ふりかえり

今月を振り返ります。

去年の今頃、朝晩は息が白くなるほど冷え込んでいましたが、今年はまだ最低気温が10度を超える日が多いです。

それでも1日あたり5分ずつ日が短くなっており、着実に冬が近づいているのを感じます。

それでは、2024年9月のふりかえりスタート!


ポジティブが与える影響力はすごい

今月は研究室での進捗報告会がありました。

ポジティブな気持ちを維持し、人を巻き込み仕事をする大切さを実感したので書き留めます。

僕の研究室では週に1回の全体ミーティングがあり、交代で半年に1回ほど進捗報告の出番が回ってきます。

資料をパワポのスライドで15枚ほど用意します。研究のコアになる新規性やインパクト、実験系や解析データを簡潔にまとめます。発表中にたくさんの質問が飛んできます。発表自体は30分ほどですが、ディスカッションが白熱するので全体で90分ほどになります。

今いるラボの進捗報告で一番好きなところ。それはアイデアを頭ごなしに否定/訂正するのではなく、もっとこうしたら面白い、このデータは○○な可能性があるから試してみるべき、とポジティブに議論が進んでいくこと。

こちらに来てから、ネガティブなことを言うのは簡単なんだと学びました。それってイケてないよ、もっと頑張らないと、って否定的な意見を飛ばすだけなら誰でもできます。

でも、相手の良い点を認めつつ、みんなを巻き込んで良い方向にもっていく議論ってエネルギーがいります。

ネガティブなことは伝播しやすいって言いますよね。マイナスなことを言うのに要するエネルギーは少ないからこそ、すごい速度で影響するのでしょう。

一方で、ポジティブな発言をするには相応の熱量が必要です。ただ、プラスなことはエネルギーをかけただけで急速に伝播するし、全体に与える影響は計り知れないくらい大きいです。だからこそ、ポジティブでいることって大事なんだなと思います。

とっ散らかった頭の中のせいで、発表前はモヤモヤした気持ちでした。それでも、いつも通りボコボコにされたおかげでプラスに働きかけてくれたおかげで、研究の着想が深まりました。霧がかかった思考の中に晴れ間が見えました。

自分も周りの人と刺激を与え合って、みんなを巻き込んで良い研究をしていきたいと思います。

秋といえばベリー&きのこ狩り

自然との距離が物理的にも精神的にも近いのはフィンランドの魅力の一つです。北欧諸国では釣りや狩猟など一部を除き、自然環境を享受する権利が認められています。

今月はリンゴンベリーを摘みました。リンゴンベリーはフィンランドでは「puolukka (プオルッカ)」と呼ばれる赤い果実です。日当たりが良い場所に生えていて、9月ころが旬です。

今年はベリーの当たり年だそうです

数時間で4-5Lくらい摘んだので、ジップロックに詰めて冷凍庫に保存しました。フィンランドのパイ、ピーラッカにして食べようと思います。あとはジャムにもしたいです。

puolukkapiirakka, valio HPより

きのこもそこそこ採れました。
今年は夏が熱く乾燥していたせいか、去年と比べてなんだか生えているきのこの種類が違う気がします。そして量が少ない。

採ったのはカンタレッリ、スッピロバフベロ、ハーパロウスク、タッティ(フィンランド語で書くと暗号みたい)

簡単に見分けがつく種類だけ採ります。北欧にも松茸や乳茸 (栃木/福島で人気) が生えているそうなので、来年は勉強して望みます。

きのこはクリームソース、パイ、ピザなどにして食べます。

カンタレッリというキノコのバターソテー

昔から生き物が好きだったとはいえ、都心で生まれ育った自分がこんなに森の中で過ごしているなんて想像もしていませんでした。

Metsä vastaa niin kuin sinne huudetaan.

あなたが呼び掛けるように森は答えるだろう。

フィンランドのことわざです。因果応報という意味です。これからも自然に感謝して楽しみます。

10月に向けて

来月は心待ちにしていた大きめの国際学会があります。分野内の大御所、ライジングスター、若手が一堂に会するのでとても楽しみです。うちのラボはその分野をガチってるわけではなく、今回はソロ参戦です。張り切っていきます。

この秋は読書を沢山したいです。久しぶりに古代史を、例えばPhilip Matyszakという人の古代ローマ史の読み物とか。

そろそろ冬の訪れを感じる頃。渡り鳥が南へ移動する時期です。特に、数万~数十万羽との鴈が一気に飛んでいく姿は壮観です。鳥たちを見送って冬の準備を始めます。

それでは。

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