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マグニフィセントなnoter様

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心に響いた”マグニフィセント”な記事をまとめています。わたくしの独断と偏見で選出しております。不定期ではありますが紹介記事も書きたいなと思っております🐈
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#映画

マグニフィセントなnoter様📒総合受付案内所📒

マグニフィセントなnoter様📒総合受付案内所📒

ようそこいらっしゃいませ。

こちら、ネコぐらしの勉強暮らしpresents

マグニフィセントなnoter様
📒総合受付案内所📒
でございます🐈

『マグニフィセントなnoter様』とは?
文才や表現力にあふれる方が、noteの世界にはたくさんいらっしゃいます。

特に「これは皆に広めたい!」と心に響いたnoterさんをピックアップしているマガジン。

それが『マグニフィセントなnoter

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この椅子意外と座りやすかった

この椅子意外と座りやすかった

2024年3月前半の日記です。

3月1日 金

今日は有給を取った。
昼過ぎに角川武蔵野ミュージアムへ行く。

外観はとてもかっこいい。もう少ししたら公園の桜も綺麗なんだろう。

しばらく周囲を散歩した後、満を持して入ったミュージアムの中は、インスタ映えしか考えてないような薄っぺらい空間で残念だった。少なくとも1400円の入場料には見合わない。

夕方は池袋に移動。ファーストデーなのでグランドシ

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愛しの映画館

愛しの映画館

めくる捲る季節の合間に立って暫し物思いに耽るように中洲大洋前の小道を歩いて、それから福博であい橋の設けられたベンチに座り込んだ。

本当にもうないのか。

やっぱり悲しい。それだけである。思い出は沢山あって、中洲大洋に救われた。高校卒業後、学年でたった一人何処にも向かうことが出来ず、二年もの間鬱屈した日々を送りその間に頭が少しずつ可笑しくなった。結句、本格的に精神が破綻し常に喉が閉まるような症状に

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いつもと違う映画館で

いつもと違う映画館で

屋台の街として知られる福岡の繁華街、中洲。昨年の秋ごろ、関西から遊びに来た友人と中洲エリアを歩いていたとき「この建物なに?」と、全員で立ち止まった。

目をひく、歴史を感じる建物。見上げると「大洋映画劇場」と書いてある。私もこの道を歩いたのはこの時が初めてで、建物のことも知らなかった。調べてみると、なんと昭和21年(1945年)から存在する映画館だという。当時はあの「チャップリン」の映画も上映され

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グリーンブック

グリーンブック

グリーンブック

2018年公開 

オススメ度 9.8/10点中

クリスマス映画は数多くあれど面白いという意味では観る価値のあるクリスマス映画は少ない。大半は家族向けのご都合主義とキリスト教の教えを全面に押し出している教育映画なのでキリスト教圏にいない我々では理解できないというより単に馴染みがないので身体に入ってき辛いところがある。

家族愛、兄弟愛、主への感謝。こういったことをクリスマスに再

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【映画感想文】人生というクソゲーを1機でクリアするのは難し過ぎる - 『ある男』監督: 石川慶

【映画感想文】人生というクソゲーを1機でクリアするのは難し過ぎる - 『ある男』監督: 石川慶

 夫が仕事中の事故で亡くなる。生前、夫は実家とは疎遠と言っていたから、一度もその家族に会わせてもらったことはなかったけれど、さすがに連絡しないわけにはいかず、お兄さんがお線香をあげに来てくれた。そして、遺影を見て、一言。

「これは誰ですか?」

 映画『ある男』はそんな風に、死んだ夫が実は名前も歴史も戸籍も偽っていたと知るところから、物語が始まる。

 どのような家に生まれて、どのような血を引き

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物語は、「私」を拡張させる

物語は、「私」を拡張させる

小説を読む。映画を観る。

ともすれば、「趣味」「娯楽」として片づけられてしまうもの。効率やわかりやすさが求められる社会において、それらは余剰の多すぎる情報でしかないと捉える人もいるかもしれない。

たしかに、一冊の本を数日かけて読む、一本の映画を2時間かけて観る、それだけの時間を費やすだけの費用対効果を示すのは難しい。同じ時間を資格試験の勉強に費やすなり、仕事にまつわる情報収集をするなりした方が

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わかんないと言える今だから

わかんないと言える今だから

新しく買った『銀河鉄道の夜』のDVDを鑑賞した。双子の娘たち(6歳)といっしょに。

宮沢賢治の童話をアニメ化した、1985年の映画だ。公開されたとき、私は母に連れられて映画館へと観に行った。

貧しく孤独な少年ジョバンニが、友人カムパネルラとともに宇宙を鉄道で旅するストーリー。保育園児だった私には難しく、正直に言うとまったく理解できなかった。

ただ、ほとんどの登場人物が猫の姿で描かれていて、親

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「神様が人間にくっつけた病気だったら光栄じゃないか」 ハンセン病療養所で86年暮らした96歳の宮﨑かづゑさん、映画に

「神様が人間にくっつけた病気だったら光栄じゃないか」 ハンセン病療養所で86年暮らした96歳の宮﨑かづゑさん、映画に

岡山県にあるハンセン病療養所長島愛生園で暮らす96歳の宮﨑かづゑさん。
ハンセン病とともにあったその人生と生活を記録したドキュメンタリー映画「かづゑ的」が3月2日から全国で順次公開される。
観客は、膨大な読書量に裏打ちされた豊富な語彙力、決然とした生き方に圧倒され、気がつけばかづゑさんがハンセン病により手指や片足を失っていることを意識しなくなっている。かづゑさんは唯一無二の「かづゑ的」な存在だ。

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【映画感想文】ハラスメントを告発されたとき、わたしたちはどうするべきか - 『TAR/ター』監督: トッド・フィールド

【映画感想文】ハラスメントを告発されたとき、わたしたちはどうするべきか - 『TAR/ター』監督: トッド・フィールド

 観たいと思っていたけど、なんやかんやと忙しく、結局、映画館に行けなかった『TAR/ター』がAmazonプライムで配信されていた。なんというか、凄まじかった。

 主人公があるリディア・ターは天才的な指揮者。女性初の偉業をいくつも成し遂げている上に、レズビアンを公表し、女性パートナーと結婚し、養女を育てるなど時代を象徴するような人物。だが、同時に、権力が集中しているせいでハラスメントを訴えられる事

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サリエリになれたらいい

サリエリになれたらいい

アートが好きなので(絵画から建築まで)、行ける場所には足を運び、行けないものも写真や動画で観て楽しんでいる。
そう、楽しんでいる…けど、いつも心の隅にはそれらを創り、造る者達への尊敬と畏怖のほかに嫉妬、そして自己卑下の感情があることにも気付いている。

どうして私はそちら側に行けなかったのだろう?
あんなに想像することも生み出すことも大好きだった、幼き日を思い出す。

保育園の頃は、「ハカセ」にな

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パイレーツ・オブ・カリビアンごっこ

パイレーツ・オブ・カリビアンごっこ

ぴかぴかの1年生というのは、世知辛いその世界に揉まれていないから最強である。言わば世間知らず。昨年の阪神タイガースよりもサバンナのライオンよりも、何も知らない人間は強い。

僕が小学校へ入学したときもそうだった。ボクは強いんだ。ボクはジャック・スパロウになれる、と思い込んでいたのだ。

「ジャック・スパロウ」を5年ぶりくらいに聞いたという人もいるだろうから、ここで改めて説明すると、『パイレーツ・オ

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時計じかけのフルメタルガンプ

時計じかけのフルメタルガンプ

人と違う感性を持っていると思われたくて『フォレスト・ガンプ』を見たことがない。もちろん、馬鹿げた意地だと分かっている。

『Run ! Forrest! Run!』

作中に出てくるこの名シーンを、僕は見た事が無い。なぜ知っているかというと『フォレスト・ガンプごっこ』なるものが流行ったからだ。なので、使った事はある。先頭に遅れをとっている全ての人を『フォレスト』と呼びつけにし、走らせていたのも、そ

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『グレイテスト・ショーマン』のバーのダンスが好きすぎる話

『グレイテスト・ショーマン』のバーのダンスが好きすぎる話

2017年に製作され、日本では2018年に公開されたミュージカル映画『グレイテスト・ショーマン』。とにかくストーリーがはちゃめちゃなため、好まない人もいるとは知っている。私は劇場で観て「もう観ないな」と思ったのに、YouTubeで好きなシーンだけ観ており、その頻度の高さから「これはブルーレイを買ったほうが良いのでは」と、重い腰を上げてブルーレイを買った。その後、ディズニープラスで配信が始まり、ソフ

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