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人を成熟させる考え方、『ある男』の三勝四敗主義。

人を成熟させる考え方、『ある男』の三勝四敗主義。

平野啓一郎の小説『ある男』の映画が、11月18日(金)から公開される。

監督は『蜜蜂と遠雷』『愚行録』で知られる石川慶監督。担当編集者として企画から携わってきたけど、完成した映画を見て、本当に素晴らしい作品になっていると感じた。

この『ある男』とは、ある男の過去に迫っていく物語だ。

あらすじを簡単に説明すると、不慮の事故で夫を失った妻が、戸籍に登録されている人物と夫は別人であることを知る。愛

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#146 全国の部活ガチ勢の皆さんへ(大嶋洸平/4年)

#146 全国の部活ガチ勢の皆さんへ(大嶋洸平/4年)

部活ガチ勢の皆さんへ
「なんでそんな犠牲払ってまで部活するんですか?」

 時は2015年4月、サッカーに高校生活の全てを捧げていた高校1年生大嶋洸平は試合中の交錯による鎖骨骨折をした事でショックを受けていた。そして痛みから家で不機嫌なまま過ごしていた大嶋に母親は言った、
「サッカー頑張ってるんだろうけど、遊んでいるのと変わらないから」

 皆さんこんな母親どうですか?w (誤解を避けたいので

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スポーツ現場におけるハラスメントとの決別宣言

スポーツ現場におけるハラスメントとの決別宣言

プロリーグとして恥ずべき重大案件Jリーグ常勤理事の佐伯夕利子です。

昨年12月30日、Jリーグはサガン鳥栖の前監督によるパワーハラスメント事案に対し懲罰決定を発表しました。

これを受け、2021年に発生したトップチーム監督によるパワーハラスメント事案は、東京ヴェルディに続き2件目となった。

さらに2019年、当時の湘南ベルマーレ監督による事案にまで遡ると、短期間で3件もの大きなハラスメント事

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教育の最大目標

教育の最大目標

教育は変わらなければならないとよく言われますが、それが事実なら一体なぜそうなったのでしょうか。そうならざるを得なくなった社会背景の変化とはなんなのでしょうか。

現在43歳になる私が受けてきたような教育とこれからの教育の決定的に違う点は、学びの賞味期限の違いだと思います。私たち世代は20歳周辺までが学ぶ時代で、それから先は学びを応用して社会に価値を出していくと考えていました。それは暗黙のうちに、社

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よい上司、よい親という呪い

よい上司になろう、よい親になろうとすると、なぜか私たちの言動はチグハグでぎこちないものになる。よい上司とは、を論じてる記事や本を読み、それをその通りまねようと「よい上司変身パーツ」を装着してスーパー上司になろうとするが、ことごとく的外れな言動になる。なぜだろう?

それはおそらく、自分ばかり見ているから。自分が周囲から、部下からどう見えるか、その外面的な見え方ばかり気にするからだ。これは無理もない

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経験のあるコーチは選手のどんなところを褒めているんですか?(スポーツ教育学のおはなし)

こんにちは!ジョゼ佐藤です。
今日は、サッカー指導者をしている教え子からいただいた質問の話をしようと思います。
よろしくお願いいたします。

教え子からは、

とのことでした。

思い返せば、私もプロコーチを始めたばかりの頃は、この教え子と同じような気持ちになりました。「子どもは褒めて伸ばせ」というのはわかるから、とりあえず一生懸命選手のことを褒めて評価をしてはみました。

選手が得点をすれば「ナ

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【麹町中学校校長・工藤勇一さん】噂のスーパー公立中学校では、何が起きているのか?

【麹町中学校校長・工藤勇一さん】噂のスーパー公立中学校では、何が起きているのか?

2020年教育改革・キソ学力のひみつ
(ドラゴン桜2×朝日小学生新聞)
☆さまざまな分野の「学びのプロ」に桜木建二が話を聞く!

宿題、テスト、担任制を廃止。斬新な改革で大きな成果
 東京・千代田区立麹町中学校という名前、このところあちらこちらのメディアで耳にしたことがあるんじゃないか? 

 中間・期末テストはしない、宿題を出さない、固定担任制はやめる、服装頭髪指導をおこなわないこととし、生徒、

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最高のコーチは、教えない。

最高のコーチは、教えない。

【今日の読書旅】Day137最高のコーチは、教えない。
吉井理人 著 ディスカバー ・トゥエンティワン 2018年
ビジネスに役立つ超一流コーチング

大谷翔平・ダルビッシュ有のコーチが伝える才能を120%引き出し、圧倒的成果を出す方法とは?

どうすれば、相手のモチベーションを高め、能力を引き出し、高い成果をあげることができるのか。

メンバーを成長させることができるのか。

その方法は、「教え

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体育が嫌いだったすべての人に、「あなたは悪くない」と伝えたくて本を書いた。

体育が嫌いだったすべての人に、「あなたは悪くない」と伝えたくて本を書いた。

こんにちは、世界ゆるスポーツ協会の澤田智洋です。

これまで「イモムシラグビー」「ベビーバスケ」「トントンボイス相撲」など、90種類以上のスポーツを仲間たちとつくってきました。

と自分のことを紹介すると、「スポーツが好きなんですか?」「スポーツをやっていたんですか?」と質問されることがあります。

いえ。いいえ。

ぼく、世界で一番苦手なものがスポーツなんです。

なんでかというと、「体育」と全

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「主体性」と「教えない」「怒らない」を考える

「主体性」と「教えない」「怒らない」を考える

 自己紹介にも書きましたが、私がバレーボールについて考察したり発信するのは、自分の人生の中で最も影響を与えた要素の一つであるバレーボールがさらに発展し、一人でも多くの人々が喜びをシェアできるようになってもらいたいという願いがあるからです。
 今日に至るまで、コーチとしてのスキルアップや、チーム強化のスキル、現代バレーの見方や考え方の考察など、いろんなインプットやアウトプットをしてきたわけですが、近

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当たり前のレベルを上げる #751

当たり前のレベルを上げる #751

おはようございます。
昨日二度寝最高とか言ってたら、調子に乗って十六度寝くらいしてしまった森下です。(いわゆる寝坊です)

トップの選手たちがやっていることはごくシンプル。シンプルなことを誰にも負けないくらいやっています。
一見、裏ワザみたいなことしてるんじゃないかと思うけど人生はゲームみたいに裏ワザはないのだ。というお話です。

<一流がやっていること>一流選手のプレーや成績を見ると、何か特別な

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大学スポーツで学ぶべきことは何か。明治大サッカー部監督・栗田大輔の「譲れないもの」:『スポーツの価値再考』#006【前編】

大学スポーツで学ぶべきことは何か。明治大サッカー部監督・栗田大輔の「譲れないもの」:『スポーツの価値再考』#006【前編】

2020年、『スラムダンク勝利学』の著者・辻秀一とラクロス協会理事・安西渉が、各界のゲストとともにスポーツと社会の関係を掘り下げていく全10回の対談。スポーツは本当に不要不急か――この問いから、「スポーツの価値再考」プロジェクトは始まりました。

第6回の対談相手は、明治大学サッカー部監督の栗田大輔さん。2019年にはチームを大学五冠に導き、数々のJリーガーを育ててきた栗田監督が語る、「大学スポー

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足りないのは、指導内容より「教授法」とか「導き方」

足りないのは、指導内容より「教授法」とか「導き方」

ハウツーを欲しがる思考停止の指導者たち バレーボールの練習では、どうしても「ハウツー」に眼が行きがちです。でもきっと、どのスポーツの練習やスキル習得でもそういう傾向はみられたりするのかなと思います。スポーツに限らず、例えば、英語学習やダイエットなどは、いつの時代になっても無数のハウツーやプログラムが登場しています。
 もしも、万人に適応する、確実な方法があるのなら、それはもはや「定着」し「確立」さ

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