Dai Tamesue 為末大

人間を理解したいです。 https://www.deportarepartners.tokyo/

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    • 東京五輪観戦記

      東京五輪を観戦して感想などを書きます。

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      Winning Alone(ウィニング・アローン) 自己理解のパフォーマンス論

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      走る哲学 (扶桑社新書)

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      諦める力 (小学館文庫プレジデントセレクト)

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      生き抜くチカラ: ボクがキミに伝えたい50のことば

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    つまらない人戦略

    「あいつはつまらない」と思われる戦略は有効なのではないかと考えるようになりました。 人々の注目を集め期待値を高めることが、そのまま利益に直結するyoutubeや、資金調達につながるスタートアップは、目立つことを目指します。面白い方へ向かうインセンティブが生じています。最近は社会課題の解決も同じような方法が効くことがあります。人々の興味にレバレッジをかけて、勝負しているからだと思います。 一方で、賛否が割れるものや誰かの既得権益を奪うものは注目を集めれば集めるほど反対がおき

      • 何がその人の世間的評価を決めているか

        「何がその人の世間的評価を決めているか」 昔、マネジメント事務所にいたことがありました。その時に、興味を持ってよく考えていたのは何がその人を有名な人だと決めているのかということでした。考えた結果、私の理解では ①能力-何ができるか ②印象-どんな印象を与えるか ③来歴-どこからきたか ④推薦者-誰が承認しているか ⑤並び-誰と一緒か ⑥世間-世間はどう評価しているか の六つだと思いました。上から順に揺らぎにくく確かだが、獲得しがたいものです。 ①があることが

        • 世間をお騒がせ罪

          我が国には「世間をお騒がせ罪」がというものが存在します。明確にそれが悪いというわけではないものの(時には終わってみるとそもそも何が悪かったのかよくわからないこともある)、世間をお騒がせしたことに対し生じるのがこの罪です。このお騒がせ罪の背景には同調圧力の強さがあり、そこには三つの特徴があると思います。 ・ルールではないマナーの範囲が広い ・マナーを統一しようとする力が強い ・マナーに基準がなく空気で決まる です。私の理解では、多様性が広がらないことも、イノベーションが

          • VARが変えるもの

            VAR(ビデオアシスタントレフェリー)が今、注目されています。日本とスペイン戦で、ゴールした後、三笘選手がラインを割っていたかどうかを判定することで活躍し一躍一般の方々の知られることになりました。これは判断に困る時、ビデオで正確に見て判定することを目指しています。このようなものが過去にあったならば、過去の歴史的な勝負も違った結果になっていたのかもしれません。 VARを「機械による判定」だということにすると、今後はもっと広がっていくと思います。その際にどんなことが起きるか少し

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          • 東京五輪観戦記
            Dai Tamesue 為末大

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            自分を知ることの二つの意味

            私たちが「自分を知る」と言葉にするとき、二つの意味があります。一つは「自分が何をしたいかを知っている」 で、もう一つは 「自分がどう見えているかを知っている」 です。この両者は全く違うものであり、ときには反比例する関係ですらあると私は考えています。それはなぜかというと「自分と他人どちらの視点を重視するか」が影響するからです。 起業家やアスリートやアーティストは自分自身を信じる必要があります。オリンピックに出るというのは確率的に普通は起き難いことですし、一握りの人が成功する世

            癇癪と創造性

            私は幼少期から少し癇癪を起こす癖があります。幼少期から何度か爆発するうちに、だんだんそ癇癪を起こしている自分を観察するようになりました。それである時から、癇癪を起こす瞬間とアイデアが浮かぶ瞬間の感覚は似ているのではないかと考えるようになりました。衝動がうちから湧き出てきてそれに自分がハックされる感じです。 自分の体験を説明すると、自分の中にすでにあった何かと何かが無意識下で偶然結びつき、その結びついたものが意識に上がってきてそれに気づいた自分が興奮し、その興奮に全身が覆われ

            国家の存在感とはなにか

            エリザベス女王の崩御に際し世界中から哀悼の意が寄せられるのをみて、エリザベス女王が大変多くの人に愛されていたこともありますが、イギリスという国自体に(イギリスとして括ってしまうこと自体が日本的なのかもしれませんが)大きな存在感があると感じました。存在感とは何かというのは大変興味深い問いです。 存在感は「その存在を意味する言葉やその存在に接した時、想起するイメージの強さと複雑さ」で決まると私は考えています。実際に生きている人間ではなく、抽象的な概念である国の存在感は国旗はとも

            抑圧と幸福

            私は、私たちは幸せなときには「私は幸せだ」ということをもっと表現した方がいいのではないかと思っています。それが六本木のシャンパンだという人もいるでしょうし、きゅうりの漬物が美味しかったという人もいるでしょうし、私なんかは風が強い日に電動自転車で風を切っていると仮面ライダーV3になった感じがして幸せな気分になりますが、とにかくなんでも良いので自分自身にとって幸せなことをそのまま表現してもいいのではないかと思っています。 私たちの社会は他者の気持ちを慮ることを重視しています。ど

            範囲と思い込み

            思い込む力というのは私の中で常に大きなテーマになっています。正しさは常に範囲を必要とします。陸上競技で勝利するという範囲では速く走るために努力することは正しいです。一方人生でいいことかはわかりません。長く続け過ぎれば人生の機会を失います。さらに人生の成功という範囲がなければ努力がいいことかもわかりません。さらに言えば人権という概念も個人が大事であるという範囲がなければ成立しません。 努力して成功するのは正しいのだと思って言い切って他人に勧め切れる人は人生の成功の範囲の世界で

            良い聴衆者への道

            日本人のスピーチはあまりうまくないとよく自虐的に言いますが、実は海外で喋ると思いのほかうまくいって自信をつける方が多くいます。最近、私も少しだけスピーチをして、英語だったので伝わったかどうかはともあれ大変気持ちよく喋ることができました。そこでなんでこんな気持ちになったんだろうと分析をしていましたところ、実は聴衆者の参加意識ではないかということに思い至りました。オーディエンスが一つ一つに反応するからです。 ということは話の面白さは本人の能力だけではなくオーディエンスとの共同作

            生まれた後の命、生まれる前の命

            繊細な議論だということは分かった上で申し上げますが、国を継続していくことは「生まれた後の命と生まれる前の命をバランスし続けること」と言い換えられると思います。生まれた後は今生きている私たちのことです。生まれる前の命はこれから生まれてくる人たちのことです。 大雑把に言えば生まれる直前から生まれた後の命を担当するのが医療(もちろん私たちの生活習慣も含みます)、生まれる前の命を担当するのが政治や文化だと思います。医療が発達することは生まれた後の命を守り延ばしていくことです。医療は

            待ちと癒し

            「困りました」と相談に来られたときに私が取る態度は三つで、待つ、整理する、応援するです。何によってそれが決まるかというと相手の状態です。整理と応援と比べ、待つという態度は少し分かりにくいところがあります。まず二つは能動的な行為ですが、待つは受動的です。 なぜ待つのか。人の心には体力があります。状態によって考え方も、できることも全く違います。ある人が目の前に現れたとして、疲れていて癒して欲しいのか、それとも体力が充実しているのか。疲れているときに問題に直接アプローチしても何の

            身体接触の意義

            以前心臓外科医でチームバチスタのモデルにもなった須磨先生にお話を伺った時に、「手術の成否に影響するコミュニケーションの要素は何かありますか」と質問したところ「握手でもハグでも背中にそっと手を置くでもいいですが、身体に触れると不思議と相手が信じてくれるという感覚があります」と答えられました 選挙に出た方にお話しを聞いても、とにかく握手ができるかどうかで相手の心をぐっと掴めるかどうかの感触が変わると言います。考えてみると私たちが言語を扱い、社会を営むようになったのは人類史的には

            モチベーション

            昨日Sports Performance Summitの中のセッションで「どうやってモチベーションを維持していましたか」という質問がありました。振り返るとモチベーションを維持するという考え方はあまりしていなかったような気がします。それがコントロール可能なものであるという前提に立っていませんでした。 飼い主と犬で例えます。犬が飼い主を引っ張っていくようなそんな形が理想です。犬が主体性を感じイキイキするのでその方が勢いも出るし、持続可能だからです。一方で、犬が行きたいように行か

            洗脳とは何か

            メディアは洗脳であるというコメントがありました。洗脳まではいかなくても確かに人の考え方に影響を与えている側面は確かにあるかと思います。戦前日本のポピュリズムを読むと、言論統制などが行われる前の段階で、メディアが世論を煽ったことが第二次大戦に突入していくことに影響していたことがわかります。 ただそう考えるとそもそも教育もまた似た側面があり、メディアと教育にはさほど大きな境目がないことがわかります。戦時に言論統制を行ったとされる鈴木中佐は軍部内の教育係を経てメディア対応係になり

            普通に考えること

            余裕がなくなってきて、時代が大きく変化しそうなタイミングになってきたと感じています。こういった変化が激しい時代ではどのようなことを考えて行動するべきか迷いますが、私は普段からもそうですがこういう時代は特に「普通に考える」ということを大事にしています。 「本来はそうあるべきなんだけど、色々あって無理なんだよ」「普通に考えればそうなんだけど、仕組みがそうなってないんだよ」ということは社会の中に山ほどあります。社会は複雑ですからある一面だけからみて当たり前に見えても違う側面から見