記事一覧
「国連CEFACT勧告」とは?-「第41号 貿易円滑化における官民パートナーシップ」から考える-
【初出:月刊JASTPRO 2022年10月号(第521号)】
これまで、国連CEFACTに関する入門記事と、CEFACTウェブサイトに掲載されたニュースに関するピックアップ解説を掲載してまいりました。今回は少し趣向を変えて国連CEFACTによる成果物の肝ともいえる「勧告(Recommendation)」について取り上げ、紹介していきたいと思います。
※なお、勧告には日本語公式訳が存在していませ
CEFACTニュースピックアップ(3):非常事態が及ぼす国際貿易への影響とCEFACTの取り組み
【初出:月刊JASTPRO 2022年9月号(第520号)】
新型コロナウィルス(COVID-19)が蔓延してから早3年が経ちました。各国政府によるパンデミック対策、つまりロックダウンや渡航規制、飲食店への休業要請などの措置の影響もあり、世界経済は2020年以降減速し、「ウィズコロナ」という考え方により世界経済は少しずつ回復してきたものの、今度はウクライナ戦争が勃発し、経済成長に深刻な打撃を与え
CEFACTニュースピックアップ(2) ―国連新プロジェクト 貿易費用削減と競争力強化のためブロックチェーンを活用―
今回は、ブロックチェーン技術に関する記事を取り上げます。国連CEFACTとその上位組織である国連ECEは、貿易業界におけるブロックチェーンの応用によって得られる恩恵や、一方で環境整備が不足した場合に運用が上手くいかなくなるであろうことをよく意識しています。そこで、こういった環境整備や運用に伴う課題を克服し、ブロックチェーンがもたらす恩恵を享受するため、ECEとCEFACTは他の国連組織と手を組んで
もっとみるCEFACTニュースピックアップ(1) ―UNECE、仙台防災フレームワークの加速化のため 政策と越境協力の強化を呼びかけ―
この「CEFACTニュースピックアップ」は、これまで不定期に掲載してきた「注目すべき国連CEFACTプレス発表」を引き継ぎ、国連CEFACTのウェブサイトに掲載された最新の動向から興味深いトピックをピックアップし、その内容や背景・専門用語・周辺情報などの解説を付け加えてお届けしていきます。
最初となる今回は、国連CEFACTの母体であるUNECEが取り組んでいる第7回「防災グローバルプラットフォ
COVID-19パンデミックを機に貿易デジタル化が加速
【初出:月刊JASTPRO 2022年2/3月合併号(第514号)】
COVID-19パンデミックにより、国際貿易やサプライチェーンにおけるデジタル化の重要性が再認識され、2021年を対象とした貿易円滑化協定(TFA)に基づく調査報告書にあるように進捗が加速している状況や、UNECEや国連CEFACTを中心に進められてきた更なるデジタル化のための標準整備等の成果が見えてきました。それらのNews
環境・社会・ガバナンスのトレーサビリティの専門家チーム始動
【初出:月刊JASTPRO 2021年12月号(第512号)】
本年の第27回総会の議題10. 持続可能な漁業/持続可能なバリューチェーンに関する専門家チームが、環境・社会・ガバナンスのトレーサビリティに関する活動を開始した旨のNewsがありました。 News内容に加え、第27回総会に提出された文書や第1回セッション議事等から、この活動の背景や経緯、活動概要、作業計画などについて補足します。
衣料・履物分野における持続可能なバリューチェーンのトレーサビリティと透明性の向上活動 その後
【初出:月刊JASTPRO 2021年11月号(第511号)】
本年の国連CEFACT総会において、最も強調された勧告No.46「衣料・履物分野における持続可能なバリューチェーンのトレーサビリティと透明性の向上」及び行動要請に関連し、その後の動きについてUNECE 国連CEFACTの興味深いNewsが2つありましたので、以下に紹介します。
The Sustainability Pledge i
JASTPRO&SIPS合同セミナー「日本発国際標準の現状と展望」報告
【初出:月刊JASTPRO 2021年11月号(第511号)】
第二次大戦後、欧州で始まった貿易手続簡易化活動が、我が国でも本格的に始められたのが1971年。今年で50周年を迎えました。
貿易手続簡易化活動は貿易手続や書式の標準化から始まり、貿易手続の電子化の進展に伴い、データの項目や形式の標準化へとその活動は発展し、現在も、その対象を拡大し活動は続いています。一方、国際標準を制することは、我