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あまねく紡ぐ次代の民藝=「萬画(ミリオンアート)」の世界

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2020年8月の記事一覧

【オープン企画】漫画でマネタイズしたい方向けの「MANGA座談会」開催

【オープン企画】漫画でマネタイズしたい方向けの「MANGA座談会」開催

「漫画を描くのが好き!」
「イラストを描くのが好き!」
「漫画・アニメ好き!」
「漫画でマネタイズしたい!」
「クリエイターさんと繋がりたい!」

そんな働く社会人向けの方に、noteで発足した『Businessperson向け・MANGA部』のオープン企画、MANGA座談会です。

【なぜ、MANGA部座談会をやるのか?】漫画を描く作業は、とても孤独な作業。学生時代は、まわりに漫画を描く友人がた

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特撮オタクとオタク―二次創作作品を通じて

仮面ライダーSPIRITSをご存じですか? その名の通り仮面ライダーの漫画です。ファンの間でいわゆる昭和ライダーと呼ばれる、一号からゼクロスが出ます。彼らが協力して、悪の組織バダンと、その首領JUDOと戦います。

 2000年代初期に連載開始され、同名の漫画が16巻。そして続編である新・仮面ライダーSPIRTSが既刊23巻まで出ています。

 ひたすらに素晴らしく、私は何度も泣かされています。

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サブカル大蔵経178Pen編集部『石ノ森章太郎とサイボーグ009』(CCCメディアハウス)

サブカル大蔵経178Pen編集部『石ノ森章太郎とサイボーグ009』(CCCメディアハウス)

なぜ、巨匠・石ノ森章太郎のマンガは、その業績に比して語られづらいのか。

 現在まで後継が続く仮面ライダーと秘密戦隊ゴレンジャーの原作者。キカイダーやロボコンも含めて、以後全ての子供たちが石ノ森チルドレンといえるのではないか。しかし、あくまでも原作者としての範疇を逃れることは出来なかったのかもしれない。

 代表作の『009』は、掲載誌の流浪ゆえか、固定ファンが作られることが難しかったのだ

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マンガと疎遠になっていた私が、久々にハマったマンガが『ハイキュー!!』だった

マンガと疎遠になっていた私が、久々にハマったマンガが『ハイキュー!!』だった

私はいつからマンガを読まなくなったのだろう。ぼんやりとしか覚えていないが、最後にマンガにハマったのは小学6年〜中学1年あたりだろうか。

それくらいマンガとは疎遠してしまった。

昔はマンガが好きだった。そしてマンガ家を目指していた。あれこれマンガ用具を揃えてたくさん絵を書いていたが、中学に上がった途端に部活に熱中してしまい、マンガを読む時間と書く時間を捨ててしまった。

そんな私が、本当に久しぶ

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悔しさを忘れてしまった君に

悔しさを忘れてしまった君に

ピンと張られたそれと、鞭との違いが分からなかった。

ヒュッと風を切る音。何重にも土の上に描かれる跡。
安定したリズムが、心臓の音によって乱されていく。

何よりも、クラスメイトの視線が怖かった。



ボールは上手に投げられた。
でも、それだけだった。

小学生にとって運動が出来るか出来ないかは天と地ほどの差がある。わたしは後者で体育の授業はまさに地獄のようだった。

仮病と病欠の境目が分から

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「漫画業界と他業界を繋ぐ人」になる

「漫画業界と他業界を繋ぐ人」になる

こんにちは!!漫画家の根田です。

近頃noteの運用方針について、色々考えていたのですが、

「漫画業界と他業界を繋ぐ人」

とかどうかなと思いました。

僕が最近取り組んでいるのは「漫画家の生存戦略を増やす」というものです。

具体的に行った施策等は、改めて別の記事で取り上げていきたいと思っていますが、現在、いわゆる「雑誌連載」をせずに、ただ漫画を描くだけでそれなりにちゃんと生活できています。

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漫画家を目指す

漫画家を目指す

昨日ボーっとしてるときに人生の目標を見つけた。

漫画家を目指す。どれくらいの収入を目指すかは決めてはいないが、少なくとも趣味の範疇を超え、漫画の収入だけで健康で文化的な最低限度の生活を送ることを目標とする。

実は中学生の頃にも漫画家になるという夢を持っていた。しかし、漫画家という博打な人生を歩むよりも、堅実な人生を歩んでいきたいと思い、漫画家という夢を捨てた。別に趣味として続ければよかったんだ

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「ラノベ作家の文章なんか中学生でも書ける」は正確な分析か?

「ラノベ作家の文章なんか中学生でも書ける」は正確な分析か?

下書きのまま放置していたnoteを、きちんと公開しようシリーズ。たまには真面目に表現の技術論を。そもそも、このnoteを書こうと思った発端は、こちらのツイートでした。

コレに対する反論が、青識亜論さんのこちらのツイート群。

ラノベにも技工はある、というごく当たり前の反論ですね。そりゃあ、夏目漱石や森鷗外のような教養と格調のある文章は、難しいですが。当然ですね。どんな文章でも、継続した商売になる

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MANZEMI講座:受講生の実績

MANZEMI講座:受講生の実績

本日(正確には昨日か)はネーム添削講座の日。講座本編は19時15分スタートの22時15分終了の3時間なのだけど、その後の無料サービスの質問コーナーが3時間という。質問が出なくなるまで答え続けるという、アントニオ猪木さんの「いつ何時誰の挑戦でも受ける」というストロングスタイルなので。今回が7回目だけれど、自宅からオンライン講座の時は毎回、こんな感じ。受講生の熱量もあるので、やってて楽しいですが。

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レジェンド漫画家たちから見た「神様、手塚治虫」の素顔

レジェンド漫画家たちから見た「神様、手塚治虫」の素顔

今回は「漫画家が見た手塚治虫」と題して
レジェンドたちが見たマンガの神様と呼ばれた手塚治虫の
リアルな姿を追ってみたいと思います。

生涯描いた原画は15万枚、作品数は実に700作品
マンガの神様と呼ばれ
神格化されている手塚先生の素顔とは一体どういうものだったのか?

長年その姿を間近で見てきた
レジェンド漫画家さんたちが
手塚先生との思い出をマンガ化したものを一冊にまとめた本書を元に
神様の本

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第269号『これは「呪い」を解く物語』

第269号『これは「呪い」を解く物語』

これは「呪い」を解く物語――

『ジョジョリオン』の冒頭で荒木飛呂彦は『ジョジョの奇妙な冒険 Part8』をこう宣言して物語を開始しました。

今回の記事は前回(第268号)の続きとなる話です。(良かったら前号と合わせてお読みください)

長くこの世界で仕事をしていると気が付いたら色んなルールや制約に慣れてしまい、それはもうまるで『呪い』のように我々の心に刻まれてしまっているということです。

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【漫画】史上最強の弟子ケンイチをオススメする記事

【漫画】史上最強の弟子ケンイチをオススメする記事

みなさんこんにちは。少し仕事で頭を使いすぎて文章を書く暇がありませんでした…

今日からお盆休み。ということで、筆者はピクミンの復習でもしようかなと思っているのですが、今回はオススメの漫画を紹介したいと思います。少年サンデーで連載していた史上最強の弟子ケンイチという漫画です。

サンデーでは長きにわたって連載していた作品で、アニメ化も二期された00年代〜10年代のサンデー看板作品の1つ。色々終わり

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少年ジャンプ創刊号からスマホに合わせた漫画誌の「再発明」を考えた

少年ジャンプ創刊号からスマホに合わせた漫画誌の「再発明」を考えた

こんにちは。ジャンプ+編集部のモミーといいます。

先日noteでこんな文章で結んだ記事を書きました。

先輩編集者たちが半世紀以上前に作り上げた漫画誌の機能を、今の時代に合わせて一緒に「再発明」しませんか?

漫画誌には「新しい作品を生み出し、人気作品に導く」機能があると、その記事で紹介しました。

ぼくたちは、「ジャンプ+」で6年間その「再発明」に挑戦し続けてきました。

今回は、「ジャンプ+

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第268号『戦うのではなく闘う』

第268号『戦うのではなく闘う』

「少年ジャンプに登場するキャラクターは戦っているのではなく闘っているのです。なので全てのセリフを修正してもらっていいですか?」

この指示を初めて受けたのは集英社の会議室で行われる監修会の席でした。

もう20年くらい前の話です。

意味わかりますか?

ゲーム内のシナリオに記載された全ての「戦う」というテキストを「闘う」という文字に修正変更してください、という指摘でした。

その頃の私は少年ジャ

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