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雑文エッセイ日記コラムプロレス諸々

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2024年4月の記事一覧

イチ非正規書店員が「第39話」から学んだこと

イチ非正規書店員が「第39話」から学んだこと

4月9日はウルトラマンがゼットンに敗北した日。

最終回である第39話「さらばウルトラマン」が、1967年のその日に放送されたようです。

当時の子どもはショックを受けたでしょう。

ちなみに私が第39話を見て真っ先に思ったのは「ゼットンの光線を食らってうつ伏せに倒れたウルトラマンがなぜ仰向けに寝ているの?」です。負けると知っていたので、どうやられるかにドキドキしました。

知人に昭和ウルトラシリ

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「こんばんは」と「お騒がせしました」

「こんばんは」と「お騒がせしました」

他団体のトップスターが乱入して宣戦布告。

かつてのプロレス界では、よく見られた光景です。

いわゆる「こんばんは」事件が真っ先に頭に浮かびました。

1981年9月、新日本プロレスの田園コロシアム大会に乱入した元・国際プロレスのラッシャー木村選手が、マイクで「こんばんは」と律儀な挨拶をしたのです。

当時は会場のファンを拍子抜けさせ、失笑を買ったとか。いまの私なら逆に凄みを感じます。アウェイのリ

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ハードボイルド書店員が考える「ギムレット」の真意

ハードボイルド書店員が考える「ギムレット」の真意

全日本プロレスの若き王者・安齊勇馬選手が、新必殺技を披露しました。

その名もギムレット。肩車で抱えた相手を、捻りながらパワーボムのように落とす強烈な一撃です。

意味はふたつ。直訳の「錐」は技の外観を物語っています。

もうひとつ。ハードボイルドファンには言うまでもありませんね。

いくつかの訳で楽しめるレイモンド・チャンドラーの名作です。

試合を終わらせ、対戦相手とお別れをする切り札にこの名

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ドラマも映画も「○○」が素晴らしい

ドラマも映画も「○○」が素晴らしい

来ました!!

「ジョジョの奇妙な冒険」のスピンオフに留まらず、それ自体が荒木飛呂彦さんの代表作として認知される「岸辺露伴は動かない」の新作ドラマが放送決定です。

タイトルは「密漁海岸」。原作は↓に入っています。

登場するイタリアンのシェフ・トニオさんは↓が初登場です。「ジョジョ」を知らなくても楽しめるはず。読むとサイゼリヤが恋しくなります。

2020~22年は、ドラマ「岸辺露伴は~」が年末

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「トライ&エラー」と「人間だよ!」

「トライ&エラー」と「人間だよ!」

新しいことをどんどん試し、思うような成果が上がらなければ手を引き、べつのアプローチを目論む。挑戦と失敗、微調整を繰り返し、少しずつ目標の達成へ近づく。

「トライ&エラー」と呼ばれる方法論です。

悩ましいのは切り替えのタイミング。株の損切りと本の返品を同一線上では考えられません。同じ書店でも、常に賑わうコミックの棚とさほど混まない人文書のそれでは基準が変わってきます。

「ストロングスタイル」を

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「末端からの一撃」と「あきらめの悪い男」

「末端からの一撃」と「あきらめの悪い男」

3月1日に、村上春樹さんと川上未映子さんが書き下ろし短編を朗読するイベントが開催されました。

会そのものが画期的だけど、最も衝撃を受けたのは春樹さんの何気ない一言。ゲストの小澤征悦さんが「風の歌を聴け」の一節を読み上げ、それに対して「僕が生まれて初めて書いた小説なんですよね」とコメントしているのです。

初めて書いた小説でデビュー。

知っていました。しかし改めて活字で読むと愕然とします。

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私が「プロレス」を大好きな理由

私が「プロレス」を大好きな理由

3年前に袂を分かった元・タッグパートナー。しかも長く苦しい下積みを共に耐え抜いた唯一の同期。

そんなSHO選手とYOH選手に、大舞台でIWGPジュニア王座を懸けて闘うチャンスが訪れました。

2017年10月、彼らは「ROPPONGI 3K」というチームを結成して海外遠征から凱旋しました。そしていきなりIWGPジュニアタッグ王座を獲得。舞台は同じ両国のリングでした。

2021年4月、膝の怪我で

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「1の戦闘力」を隠し持つ「4列目」

「1の戦闘力」を隠し持つ「4列目」

小学生の頃、進学塾へ通っていました。

当てられて答えられないと罵倒され、ペンを投げつけられ、頭を叩かれる。そして帰宅させられるか廊下で自習です。教室の机は4列。テストの成績で座る場所が決まりました。

入った当初はいちばん後ろの4列目。中学受験をする意志などなく、嫌々通っていたからやる気ゼロ。最初の数か月はクラスの底辺でした。

3か月後に1列目へ昇格。初めて座る際「4列目から1列目」という誰か

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4.6は「他人とは違う個性」への第一歩

4.6は「他人とは違う個性」への第一歩

「言葉では伝わらないものが、たしかにある。だけど、それは言葉を使いつくした人だけが言えることだ」
「言葉をだいじに使いなさい、ユリアン。そうすれば、ただ沈黙しているより、多くのことをより正確に伝えられる」

↑は創元SF文庫「銀河英雄伝説9 回天篇」の一節です。

プロレスは非日常のエンターテインメントゆえ、常識的なコメントばかりでは面白くない。時には大袈裟というか、過剰な言い回しも必要でしょう。

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「恐怖の8番打者・2号」と「負けない○○」

「恐怖の8番打者・2号」と「負けない○○」

ホッとしました。

OP戦の絶不調をシーズンへ持ち込み、なんと連日の完封負け。開幕カードで3連敗を喫すると、今後も東京ドームに嫌なイメージが残ります。

一方で「この流れなら森下がやってくれる」という予感もありました。後出しジャンケンではないです。詳しくは↓を。

信じられないポカもするけど、みんなが苦しいときにひとりで気を吐き、ここぞの場面でチームを救う。漫画やアニメで人気が出るタイプです。

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