かっこいい女(日記No.168)

今日も寒かったなぁ。人恋しくなってしまう今日この頃。がしかし、現実は一人なわけで。一人の自由さが好きなわけで。今晩も自宅で一人、晩ご飯を食べたのでした。
一昨日、ひょんなところで昔の知り合いに会ってしまってから、心がざわざわしたまんまで、さてどうしようかと。そんな時は、ひたすら部屋の片付けだ!と本棚をふとみると、「二度目の破滅」が目に入った。あぁ、久しぶりに読んでみようと思い立つ。
この本は、昔、

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いいことありますように!
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『さらば愛しき女よ』 作者 :レイモンド・チャンドラー

本書は、レイモンド・チャンドラーの二作目の長編で、1940年の作品である。著者の二大傑作と言われているうちの一冊だ。
もう一冊は1953年の作品『長いお別れ』で、両作品共、最近になって村上春樹の新訳版が出版されたりもしている。
主人公は、言わずと知れたフィリップ・マーロウだ。著者の長編作では決まって彼が主人公である。タフで肝の据わった、口の減らない私立探偵だ。
本書では、二作目だけあってマーロウも

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スキ 嬉しい〜です!是非また読んでください!
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銀河フェニックス物語<出会い編> 第二十六話(1) 将軍家の鷹狩り

・第一話のスタート版
・第一話から連載をまとめたマガジン 
・第二十五話「正しい出張帰りの過ごし方」

 あすの仕事は、星系外航行船グラードを購入して下さる取引先との契約。
「ティリーくん、明日は、フェルナンド君の船で行ってもらうことになった」
 と課長に言われた。

 フェルナンドさんの名前を聞くのは初めてだ。



 ベルが近づいてきた。
「ティリー、フェルナンドと行くんだって?」

「フェ

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レイター「サンキュー。また、頼むぜ」

銀河フェニックス物語<出会い編> 第二十五話(最終回) 正しい出張帰りの過ごし方

・第一話のスタート版 
・第二十五話(1)(2)(3)(4)(5)
・第二十五話 まとめ読み版

 わたしの疑問をサブリナが確認する。
「ジョン、どういうこと?」

 ジョン先輩はレイターに聞かれたくないのだろう、さらに声を小さくして答えた。
「『愛しの君』はレイターの前の彼女だよ。でも、若くして亡くなったんだ。それ以来、あいつ、特定の人とはつきあわないで、不特定多数を相手にしているんだよ」

 

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レイター「サンキュー。また、頼むぜ」
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ハードボイルド稼業 -1-

小説を書くとき、主人公を作者自身に近いグループに所属する人物として描くこともできる。国籍、年齢、性別、等々のことだ。
あるいは、地球上の別の場所、異なる生い立ち、大きく違う時代にすら主人公をほうり込むことも作者には許されている。
そんな作者としての権利を行使して書いてみた小説である。
全三回。

(第一回 6000字)

アメリカ。1900年代はじめ。

そこには私立探偵という職業があった。またそ

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これからもよろしく!
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銀河フェニックス物語<出会い編> 第二十五話(5) 正しい出張帰りの過ごし方

・第一話のスタート版 
・第二十五話(1)(2)(3)(4)
・第二十五話 まとめ読み版

 レイターには、まったく縁がなさそうなエリート校の名前を持ち出したから、面白くない冗談だと思っていた。

 ジョン先輩が懐かしそうに口にした。
「控え選手だったレイターが出てくると、バスケの会場が盛り上がったよね。レイターはチビだったから」

「ジョン・プー、殴るぞ。一言多い」

 セントクーリエ出身の皇宮

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レイター「こりゃ、あんたにもいいことあるぜ」
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箱士

 いやな朝だった。生臭い匂いが全身にまとわりつく。目を開くと腐った茶褐色の空が広がる。そんなことが気になるのは、これから始まる安っぽい芝居のせいだろう。
 オレは、ぎしぎしなるベッドから降りると手早く皮の服をまとって扉を開けた。正面の壁の鏡に、自分の姿が映る。中肉中背の特徴のない中年男。うっすらと生えた無精ひげ、短く刈り込んだ黒髪、灰色の目。どこにでもいる、誰でもない男だ。
 居間の床には、父が寝

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銀河フェニックス物語<出会い編> 第二十五話(4) 正しい出張帰りの過ごし方

・第一話のスタート版 
・第二十五話(1)(2)(3)
・第二十五話 まとめ読み版

「ご、ごめん」
 慌てて手を離そうとしたわたしの手を、レイターが握り返す。
「エースに感謝するぜ」
 と笑顔でウインクした。

 この人は、わたしに限らず、女の人にはいつもこんな調子だ。『愛しの君』という好きな人がいるくせに。

 温かくて大きな手。急に心臓がドキドキしてきた。

 レースが緊迫したせいで、心拍数

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ベル「いやぁ、うれしいわ」
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ノック屋【古本屋で何でも屋のハードボイルド】/小説動画

目まぐるしく変化していく世の中で、ちょっと立ち止まる時間。
物語を通して、ときにくだらなさにクスっと笑い、呆れ、そして切なくなったり、じんわりとしてもらえれば幸いです。
忙しさの中で置き去りにされた心や感情に、向き合う時間になってくれれば。

ここで見た物語が、あなたの視点や心の糧や癒しになれば、この上なく僕は嬉しい。

今回の小説版がこちら
kindle電子書籍 掌編小説集
「エイプリルフールに
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強い気持ち。強い愛。心をギュッとつなぐ。
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銀河フェニックス物語<出会い編> 第二十五話(3) 正しい出張帰りの過ごし方

・第一話のスタート版 
・第二十五話(1)(2)
・第二十五話 まとめ読み版

 いつも、この船でS1を観戦しているけれど、きょう初めて気がついた。

 ジョン先輩もレイターも、エースの画面を見たいわけじゃなかったんだ。わたしに気を使ってくれていたのか。

 少し、気分が落ち込む。

 その時、わたしの目の前にサブ画面が開き、エースの横顔が映った。

 かっこいい。 

 サブ画面だけど、目の前で

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ティリー「これからも、わたしのこと見てて下さいね」
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