野田啓紀@よく食べる司法書士

不動産の名義変更をしたり、相続や終活のことを解決する司法書士法人の代表。終活専門の団体…

野田啓紀@よく食べる司法書士

不動産の名義変更をしたり、相続や終活のことを解決する司法書士法人の代表。終活専門の団体役員。名古屋市在住、京都大学法学部卒業。出歩いて食事をするのが好きです。お休みの日は、愛機EOS R6を持ち出して、写真撮影に。私らしくモノの見方、考え方、感じ方をお伝えしています。

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    就職先を考え始めた学生諸君やこれから士業を目指そうとしている受験生にぜひ読んでいただき、将来に向けて想像をふくらませていただきたいものです。歴史が長く、合格率4%という最難関の国家資格であるにもかかわらず、いまだなにをしている職業であるのか、ほとんど認知されていない不遇な資格業です。現役司法書士が語る司法書士のおしごと。

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不動産の名義は最新の情報になっていますか【相続登記の義務化】

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年が明けて、気がつけば3月が終わる。例年になく密度の濃い生活をしているので、振り返ってみる。 新しい出会い一般企業の会員が数多く所属する勉強会に、専門家スタッフ…

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財産が自宅と少々の預貯金しかない、ふつうの家庭が相続対策すべき理由

相続の話を聞いているときに、遺産が自宅の土地と建物しかないときが思いのほか困るものです。こんなときは、どのように分けましょうか。 私は、不動産には住む人の名義を…

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引越しをして住所が変わったら、住民票だけでなく、登記簿の住所を変更するのを忘れないようにしましょう。 不動産の所有者や、会社の代表者の住所は、登記簿に記録されて…

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贈与や相続で不動産の名義変更をするためにお客様と面談をするとき、古い書類をいっしょに点検することがよくあります。土地を買ったときや建物を新築したときの権利書など…

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認知症になって、判断能力が下がってきてしまうと、どのようなことが起こるのでしょうか。 病院に入院しようと、または老人ホームへ入所しようとして、家族が代わりに預金…

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徘徊老人の話をしばしば聞きます。耳にする限りでも、どの家庭にもあることだと感じるくらいですから、実際にはもっと多いことでしょう。 私の祖母も認知症で、外出して家…

土地を半分あげる、の誤解

土地を半分あげる、の誤解

単独で所有している広い土地があって、これを半分だけ子どもに贈与して、家を建てることを考えられます。また、100坪の土地のうち、40坪だけあげたいと求められることもあります。

このように、土地の一部だけ譲るというところに、しばしば誤解があります。単に、土地の名義を変えただけでは、土地を切り取って分けたことにはなりません。

ひとつの土地の半分だけ権利を譲ると、その土地はふたりで共有することになりま

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不動産の名義は最新の情報になっていますか【相続登記の義務化】

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みなさんが所有する土地や建物について、登記簿の名義や住所は最新の情報になっているでしょうか。

令和6年4月1日から、法律が改正されて、相続登記が義務になりました。これにより、亡くなった方から土地や建物を相続した者は、必ず名義変更をしなければなりません。

これは、いま住んでいるところは当たり前ですが、空き家になっている実家でも、親から受け継いだ田畑や山林でも、例外はありません。すべての不動産につ

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怒涛の日々、初春を振り返る

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年が明けて、気がつけば3月が終わる。例年になく密度の濃い生活をしているので、振り返ってみる。

新しい出会い一般企業の会員が数多く所属する勉強会に、専門家スタッフとして参加する。司法書士として、専門知識の普及と企業経営の円滑に貢献したい。

写真のサークルに入会した。趣味として始めてから約2年となるが、これからも継続して作品づくりの勉強と動機を高めるほか、交流も楽しんでいきたい。

催事、セミナー

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秒速で共有される訃報に人生観が揺さぶられる日々【まさかあの方が】

秒速で共有される訃報に人生観が揺さぶられる日々【まさかあの方が】

司法書士という仕事がら、人が亡くなることは日常のことで、その先後において残される家族の支えとなることが役目であります。そのため、ある程度は、平常心を保てるつもりでいます。

しかしながら、このところ、知人だけでなく、私にとって著名な方、こどもの頃からのスター、影響力のある方や一度お会いしてみたかった方が続々と亡くなる報せにふれて、傷心しています。

厄年とはうまく表現したもので、40歳を過ぎてから

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話す春、催事の季節

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本日は、愛知県司法書士会の研修会の運営で、司会としてお勤めの日です。ふだんは、オンライン受講の会員が多い中、改正される相続法の研修会であり、会場で受けられる方も多かったように思います。関心の高い分野であることがうかがえます。

多くの人が関心のあることに、その時期に合わせて催事を企画できれば、間違いなく成功させられるのはわかっていますが、いつも思い通りにはならないわけで。

今年は、私は数多くのセ

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先ず、ものまねより始めよ

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生きる、はたらく、稼ぐ、学ぶ、暮らす。

どうやったらうまくいきますか、やったほうがいいことがありますか、などと相談されます。私から、詳しい方に相談することもしばしばあります。

あらゆることがらは、誰かが先に着手しています。気になるならば、話を聞いてみることです。素直にやってみることです。助言を受けて、実際に行動できる人は、わずかしかいないそうです。

教室に通って手習いをしたり、予備校に通って

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営業車の車検を受けていたときのことです。代車を借りていましたが、そこであてがわれたのはアクアです。初めて乗った感想を申し上げます。

どこを触れば車が動き出すのか、まったくわかりませんでした。

特にシフトレバーの動かし方がわかりにくく、安全性に疑問に思うところがあります。同一のメーカーであれば、位置や操作感をそろえるほうが合理的と考えますが、これほどに車ごとに変えてくるのはなにか訳があるのでしょ

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複雑化する世の中で求められる専門家としてのあり方

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頼りになる専門家と言われて、どのような人物を想像するでしょうか。

もちろん、人物、能力、実績のいずれも秀でていることは言うまでもありませんが、私としては、なんでも相談できて解決してくれる人が一つの解答であると考えています。

しかし、あらゆることを単独で解決しようとする自称スーパーマンは、ほとんど詐欺師ですから注意したいものです。本当に頼りになる専門家には、周りで頼りになる専門家がたくさん連携し

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梅は咲いたか 桜はまだかいな

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先週の暖かさとは一変、寒風吹き付ける一日でした。

365日、毎日noteを書くという酔狂な試みを経て、しばらくお休みをしておりました。気がつくと今年も2月が終わりかけており、日々一瞬で消えていきます。

偉そうに言えたものではありませんが、記憶に残るような過ごし方を推奨します。一昨日の昼食さえ、思い出せませんから。

この期間にも、内外で大きな出来事は発生していますが、あっという間に消費されてい

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隣の芝生は青く見える、のは眼科にでも行ったほうがいい

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今月はありがたいことに多くのご依頼をいただいて、気の抜けない日々を過ごしているため、週末はしっかりとお休みをして、心身を整えております。

なにもしたくないので、なにもしない日としました。

起床すると、壁にカメムシが。最近、家屋にカメムシが入り込むのをよく聞きましたけど、ついにわが家にも。窓を開けていないし、いったいどこから侵入したことやら。Googleレンズで見ると、クサギカメムシと呼ぶようで

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財産が自宅と少々の預貯金しかない、ふつうの家庭が相続対策すべき理由

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相続の話を聞いているときに、遺産が自宅の土地と建物しかないときが思いのほか困るものです。こんなときは、どのように分けましょうか。

私は、不動産には住む人の名義をつけておくことが原則であると考えています。所有者に管理する責任がともなうからです。

とりあえず、みんなの名義をつけておこうと共有名義にすることは勧めません。共有不動産は、後日、問題となります。相続のことだけ考えても、いったんは子どもたち

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介護が必要になる前にどのようなことに備えるのがよいか

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健康管理、生活習慣の改善

定期的な健康診断を受けて、健康状態を把握しましょう。食生活の見直しや適度な運動を心がけることで、介護が必要になるリスクを下げることができます。禁煙、適度なアルコール摂取、規則正しい生活をすることも重要です。

経済的準備

老後の資金計画を立て、必要になる可能性のある介護費用に備えましょう。どのような生活を望み、そのためには貯蓄、保険、年金などを活用して工面できるように

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不動産の住所変更を忘れていませんか

不動産の住所変更を忘れていませんか

引越しをして住所が変わったら、住民票だけでなく、登記簿の住所を変更するのを忘れないようにしましょう。

不動産の所有者や、会社の代表者の住所は、登記簿に記録されています。この住所は、住民票の住所が変わっても、自動的に変更されません。

ご自分で法務局に行って手続をするか、司法書士に依頼をしてすることとなります。

不動産登記簿の住所変更土地や建物の登記簿には、その所有者の住所と氏名が記録されていま

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名前の残る仕事にかかわること

名前の残る仕事にかかわること

贈与や相続で不動産の名義変更をするためにお客様と面談をするとき、古い書類をいっしょに点検することがよくあります。土地を買ったときや建物を新築したときの権利書など、整理整頓はほとんどされていなくても、重要な書類であると聞いておられるためか、保存状態は良いものを見かけることが多いものです。

どれだけ古い書類であっても、その当時にかかわった司法書士の名前が権利書には記載されています。質の良い和紙に、手

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判断能力の低下にそなえる任意後見契約【成年後見制度】

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認知症になって、判断能力が下がってきてしまうと、どのようなことが起こるのでしょうか。

病院に入院しようと、または老人ホームへ入所しようとして、家族が代わりに預金を引き出しに銀行へ行ったもののの、本人確認ができないと断られてしまい、費用を支払うのにとても困ったという経験をされた方もあるようです。

空き家となっている自宅を売ろうとしたところ、持ち主が返事ができないために、不動産屋さんから断られてし

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他人の関係、自己防衛、孤独の圧力

他人の関係、自己防衛、孤独の圧力

徘徊老人の話をしばしば聞きます。耳にする限りでも、どの家庭にもあることだと感じるくらいですから、実際にはもっと多いことでしょう。

私の祖母も認知症で、外出して家に帰って来られなくなったことが何度かあったと聞きました。

たまたま通りすがりに親切に声をかけてくださった方がいて、警察に知らせてくれたから居場所がわかったと、これもよく聞くことです。

散歩するような時間帯ではないときに、見知らぬ老人が

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